1、法律改正の傾向や空き家対策の方向性
さて、いよいよ年の瀬ということで、本年最後のコラムとなります。今回は法律改正の傾向や空き家対策の方向性を振り返ってみたいと思います。
2、不動産の流通を促進する法律改正
ニュースなどでは、2020年の民法大改正のほうが大きな話題になっていたかと思いますが、私は令和5年の民法改正のほうが不動産関係には大きな影響があったように思います。
●所有者不明土地管理制度
従来の制度を一歩進めた「所有者不明土地管理制度」という不在者関係の制度もでき、国・法律としても空き家、不在者財産の解消についてテコ入れを行っているように感じます。
実際のところ、この「所有者不明土地管理制度」によって抜本的に大きな変更があったかというとそうでもないのですが、従来の制度で解決できなかったものも、本制度によって解決できたという事案もありました。
めちゃくちゃニッチな状況ですが、法人資料が残っていないので清算人制度による解決ができず、他方、自然人ではないので不在者財産管理人制度では解決できなかったため、一度解決不能と法律相談で回答した事案がありました。
ところが改正法によって対応できるようになった
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