大阪市大正区で、中学校の美術部員が大阪市立大大学院の研究室と協同して建築を学ぶ大学院生らと一緒に空き教室をリノベーションした。塗装作業部分などの一部をちょっと手伝う、ではなくプラン作りから家具製作、仕上げにいたるまで、中学生もガッツリと関わっており、その様子は教育委員会のブログに豊富な写真とともに紹介されている。
リノベーションという手法はいまや珍しくもない。「リノベーション」という単語も一般的に使われている。だがリノベーションという言葉には「古い店舗を改装した今時っぽい店」「若いカップルが住む、ちょっと尖った室内内装」等々、日常から離れた雰囲気がつきまとう。
だが、本来リノベーションは、「カッコいい」とか「流行りもの」ではなく「建物の価値を向上させるための手法」である。その点、この取組は「大学サイドの広告」的雰囲気もあまりせず、大変共感が持てる。地元の資産を地元の人手でリノベーションしている。
このような事が活発に行われる街は、活性化が期待できる。地域の人が関わる事により、住民が地域の事を考えるキッカケとなるし、他の建物への波及効果も考えられる。この事例を見聞きして「私の店舗も」「この空き
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