3回目の拡張開発計画
三井不動産は、千葉県木更津市の「三井アウトレットパーク 木更津」について、2024年4月に第4期開発計画の工事を始めると発表した。第4期開発計画の開業予定は2025年夏とされている。
第4期開発計画では、店舗数が約30店舗増えて約330店舗となり、施設全体で国内最多店舗数のアウトレットモールになる。
開発計画はもともと駐車場として使われているスペースに店舗棟を新設するものだが、併せて既存エリアのリニューアルも実施される。
ラグジュアリーゾーンの拡大や国内外の有力ブランドの誘致を図るほか、人気ブランドの面積拡大によるフラッグシップストア化にも対応するという。
新設される店舗棟に加えて、約700㎡の大屋根広場も新設される。雨天時にも利用可能な休憩スペースがつくられる。
第4期開発の規模としては、延床面積が約10,900㎡増えて施設全体の合計が約75,200㎡、店舗面積が約8,200㎡増えて施設全体の合計が約53,100㎡になる。
なお、2012年4月、オープン当初の店舗数は175店舗だったので、3回の追加開発を経て店舗数がほぼ倍まで増える見込みだ。
ちなみに、これまでの開発では、2014年7月の第2期開発で72店舗、2018年の第3期開発で63店舗と店舗数を増やし続けてきた。
※引用:三井不動産
また、かなり前の時期の数字ではあるが、第2期開業後の従業員数は約2,500人とされていた。そして、第3期開発の際には新しい従業員雇用に向けた説明会も開催されている。
2024年4月時点ではアルバイト等採用の専用ウェブサイトが開設されているほか、開業予定がまだ1年以上先ということもあってか、従業員採用等に関する情報は特に見当たらない。
しかし、第4期開発によって新しい従業員が雇用される可能性は十分にあるだろう。三井アウトレットパーク木更津は地元の雇用に大きく貢献していると言える。
ちなみに、三井アウトレットパーク木更津の1日当たりの概算来場者数は平日で約13,000人、土日休日で約30,000人だ。従業員数と来場者数を考えれば、地元への経済効果は相当なものだろう。
「かずさアクアシティ」の土地区画整理事業
三井アウトレットパーク木更津は約10年かけて施設の拡張を続けている。一方で、木更津市内の都市開発も少しずつ進んできた。
※引用:三井不動産
現在では、商業施設の周辺エリアに該当する金田西地区で土地区画整理事業が進んでいる。
木更津市はアクアラインの玄関口となる当該エリアを「かずさアクアシティ」と称して区画分譲を進めている。
事業の施行面積は約110.8ヘクタールで、計画人口は約7,000人。施行期間は2026年度までだ。
木更津市が作成している「まちづくりガイドライン」を見ると、広めの「住居ゾーン」が設定されているほか、住居ゾーンを囲む形で5つのエリアが開発されることがわかる。
アウトレットパークから見て高速道路を挟んだ反対側にはコストコの木更津倉庫店があるが、他にも新たな商業施設が進出してくる可能性もあるだろう。
2024年春の時点で具体的な情報は見当たらないが、今後の開発に期待したいところだ。
取材・文:
(はたそうへい)