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三井不動産が東京・新木場を「研究者の集まる街」に。沿線賃貸需要の喚起に期待

都市計画・再開発(地域情報)/東京 ニュース

2023/06/15 配信

新木場駅前の様子
新木場駅南口の様子。新木場には、電気機器メーカーのNECが拠点としているビルがいくつか建っている。

三井不動産は今後研究者向けの施設にも注力する見通し

三井不動産は5月18日に、研究者向けの施設とオフィスを兼ね備えた「三井リンクラボ新木場2」を竣工し、「(仮称)三井リンクラボ新木場3」の開発を決定したとプレスリリースで発表した。

また、三井リンクラボ新木場2とは別に、駅前の新木場センタービルで同様の施設である「ライフサイエンスハブ新木場」を開設している。

新木場センタービル
「ライフサイエンスハブ新木場」が入っている新木場センタービル。駅前の交差点を渡ってすぐの場所にある。

三井不動産のプレスリリースには「ライフサイエンスプレーヤーの集積を図る」と書かれているが、これは言い換えると「研究者を中心とした製薬・医療産業の企業を集める」ということだ。

このため、三井不動産がブランドとしている「リンクラボ」や「ライフサイエンスハブ」には、細菌・ウイルスなどの微生物・病原体等を扱う実験や、再生医療等の研究を目的とした液体・気体を扱う実験などに対応した設備が設けられている。

また、三井不動産は「三井リンクラボ オープンイノベーション支援プログラム」を始動し、入居企業の研究事業やコミュニケーションをサポートしていくという。

三井リンクラボ・コミュニケーションラウンジ
プレスリリースで公開された、施設内に設けられている「コミュニケーションラウンジ」。かなりお洒落な雰囲気だ。

今後はさらなる新サービスの展開も予定しているということで、三井不動産は今後研究者向けの施設にも注力していくようだ。

既存物件は順調に稼働中・来年秋には新施設も

竣工したのが「三井リンクラボ新木場2」なので、施設名に「1」を冠する施設もあり、こちらは2021年7月から稼働済だ。

三井リンクラボ新木場1には、スタートアップ企業・薬品関連の開発会社・医療機器メーカーに加えて異業種の企業なども入居している。

入居企業名も一部公開されており、電気機器メーカーであるNECの関連会社など、15社以上が入っているようだ。

公開されている図面を見ると、「2」の方には少なくとも50以上の区画が用意されているため、こちらも数十社以上の企業が入ると予測される。

三井リンクラボ新木場2
プレスリリースで公開されている「三井リンクラボ新木場2」の外観。「リンクラボシリーズのフラッグシップ物件」だという。

延床面積は18,232㎡、貸付面積は14,588㎡と、大規模なショッピングセンター並みの大きさだ。

勢いのあるスタートアップ企業や、医療関連の大手企業が入ることなども期待したい。

また、冒頭でも紹介した通り、新木場で3棟目となる施設の建設も既に決定しており、こちらは今年の夏に着工・来年の秋に竣工する予定だ。

(仮称)三井リンクラボ新木場3のイメージ図
公開されている「(仮称)三井リンクラボ新木場3」のイメージ図。駅から徒歩6分の場所に建設される。

施設概要について明らかになっているのは敷地面積のみなので、こちらはどのくらいの数の企業が入居できるのか、今後の続報が待たれる。

高所得者の賃貸需要喚起に期待

不動産投資の目線で見ると、医療の関連企業が集まるということは、研究者を中心として高所得者が集まるということでもある。

しかしながら、新木場駅の周辺には住宅街と言える場所がほとんど見当たらない。

三井リンクラボが建設されている南口周辺は倉庫と工場、北口には大きな公園・陸上競技場・野球場などしかないからだ。

夢の島公園
新木場駅北口にある夢の島公園の様子。臨海エリアにありながら、新木場は遊ぶために多くの人が集まるという街ではない。

一方で、交通アクセスに目を向けると、新木場駅は東京メトロ有楽町線と東京臨海高速鉄道りんかい線の始発駅だ。さらにJRの京葉線も通っている。

つまり、新木場からは乗り換えなしで東京・銀座・大井町・渋谷・新宿・池袋までアクセスできる。交通の便は非常に良い。

例えば、りんかい線沿線の大井町では、最近大規模な再開発が進んでいる。あるいは、物件価格を抑えたいのであれば、京葉線沿線の千葉方面に目を向けてみてもいい。

三井不動産の開発が、高所得者による沿線の賃貸需要を喚起することに期待したい。

取材・文:秦創平(はたそうへい)

秦創平

■ 主な経歴

フリーランスライター。
不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。
国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門で、現在では毎月数十本単位の記事を執筆中。特にデータを用いた市場分析が得意で、海外マーケットに関するリサーチ記事の執筆も多数請け負っている。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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