ビジネス拠点「虎ノ門イノベーションセンター」も登場
2024年1月、国家戦略特別区域計画の特定事業に指定されている再開発プロジェクト「虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業」が着工した。
計画地(東京都港区虎ノ門一丁目1000番)は、東京メトロ銀座線「虎ノ門駅」直結、約1.1haの土地。
建物の規模は、高さ171.31m、地上29階地下4階、敷地面積 6,397.27㎡ 、延床面積119,886.17㎡ で、主要用途はオフィス、店舗、ビジネス支援施設など。完成は2027年6月予定となっている。
2024年2月16日、国土交通大臣は、この「虎ノ門一丁目東地区」を、優良な民間都市再生事業計画として認定した。これにより事業者は、金融支援や税制上の特例措置を受けることができることとなった。
事業コンセプトの「INCLUSIVE GATE」は、かつて江戸城の「門」のひとつであり、人・経済・ 文化の交流拠点としての役割を果たしていた「虎ノ門」にちなんだもの。
「門」に「人」が集まることで 「閃き」が生まれるように、インクルーシブ な共創の場をめざすという。
オフィス空間の基準階面積は約2,800㎡で、緑豊かなテラスへと繋がるオフィスロビーや各階の小川が流れるバルコニー、最上階のラウンジ、屋上庭園といった共用空間が設けられる予定。
さらに2~5階には、国際的なビジネス交流拠点「(仮称)虎ノ門イノベーションセンター」も登場する。
同センターは、社会課題解決に向けた官民交流機能を担う「ソーシャルイノベーションハブ」、新規ビジネスの創出機能を担う「インキュベーシ ョンハブ」、「クリエーションハブ」の3つの施設などから構成されており、
官民共創により、社会課題解決と経済発展を両立した社会的インパクトにつながる取り組みの創出・活性化をめざす。
尚、今回の計画では、東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅周辺で行われてきた歩行空間の整備拡充のほか、駅南側の空間整備、南北を接続する地下通路の整備なども併せて行われるとのこと。
駅直結という利便性の高さ、周辺環境も、同再開発ビルの大きな魅力となりそうだ。
再開発ビルの建築デザインは、株式会社小堀哲夫建築設計事務所の小堀哲夫氏。そしてランドスケープデザインは、株式会社ランドスケープ・プラスの平賀達也氏が手掛ける。
人々の居心地の良さを実現する「Live Architecture」をコンセプトに、都市環境に調和し続ける建物 として、人々にとって大切な光・風・水を感じられる「森」のような居心地の良い空間を創出するとのことだ。
駅と一体となった国際的ビジネス交流拠点として、新たに誕生する同再開発ビル。人や企業が集まることで、虎ノ門エリアがさらに活性化していくことを期待したい。
健美家編集部(協力:
(さいとうかずみ))