第30話 
屋根・外壁工事 〜足場が外れました〜 ( 33 )

今回は、屋根や外壁工事についてです。
「 基礎 → 上棟 → 屋根・外壁工事 → 足場が外れる 」 という順序ですね。

外壁工事中は建物が緑色のネットで覆われていて、足場が外れると、
一気に屋根と外壁が現れます。
足場が外れた新築建物をみて、感無量になりました。
新築物件での感動の瞬間でした。

さて、まずは現場の工事状況だけではなく、施主の立場からの段取りです。
外壁工事 「 前 」 に、に施主が検討すべき事項が残っていました。
屋根や外壁の色の選択 』 をしました。
私の場合、色きめの時期は基礎工事が終わったころで、上棟前です。

最近では外壁の色・柄・材質の選択で、それぞれのオーナーさんが楽しく悩んでいるようです。 この段階では、施主としての選択・判断が出来るところなので、面白い部分でもあります。 建売物件とは違う部分ですね。

『 色 』 については、ターゲットが 20代から 30代の新婚またはカップルなど、
職場でバリバリと働く若い世代でしたので、明るい雰囲気にしたいと思っていました。

今考えると、屋根や外壁について、どのような色を選択しても 『 立地 』 や
『 建物空間の差別化 』 ほどは満室に対する影響力はないのかもしれませんが、
当時は必死に考えましたね。

建築士さんからもモルタル塗りの一つの特徴として、外壁の色を自由に選べるとのことでしたので、3色を選びました。

建物の立地は、世田谷区の近隣地域の中では少し高台にあったことを利用して、
私のイメージでは、『 海の上に浮かぶ島 』 をテーマとしました。

建物の下側が 『 水色 』、真ん中は明るさを前面に出して 『 白色 』、
上部と屋根は、山や木の葉イメージして 『 緑色 』 としました。

世田谷区は建物が密集している地域で、かつこの立地には比較的古い建物が隣接しています。 何とかしてこの区画を明るく見せたいという思いもありました。

皆さんはこの画像を見て、いろいろと思うところはあると思いますが、当時の私はない知恵を搾るように必死でした。
この時は施主として色の選択を間違えたら、入居してくれる人が集まらないかもしれないとの心配もありました。

結果として、近隣の方の印象もよく、不動産業者からも評判はよく、なによりも現在、満室であることが幸いです。

最近では、女性のオーナーさんは白色を選ぶ傾向があります。
白色では、数年後の外壁の汚れが気になりますが、最近のサイディングは以前のものよりも砂埃がたまりにくく、雨水が洗い流してくれる作用があるようです。
白は、近隣地域が明るくなりよいですね。

その他には、紺、濃いグレー、黒系も選ばれていて、男性のオーナーさんが選んでいるようです。しまりがあり、ビジネスマン向きでしょうか?
ちなみに私の多摩地区のアパートは濃いグレーですが、4室中 3室が男性、1室が男女同居です。
( これだけでは、傾向はつかめませんね。すみません。 )

また、ついでに多摩地区のアパートを建てたときの近隣コメントですが、
ある人は 「 白は反射が強くまぶしいのでやめてほしい 」 といわれ、
もう一人は 「 黒系は私の部屋が暗くなるから明るい色にしてほしい 」 といわれ、
全く正反対の意見でとても混乱しました。
( で、コメントで逃げられるように、黒ではなく、グレーにしました。 )

「 まことちゃんハウス 」 景観訴訟のような事例もありますので、
外壁の色についても選択・決定をする前に多くの情報を収集しておくことが
必要だと思います。

さて、当時はモルタルが標準仕様でしたので、外壁の種類の選択はしなかったのですが、 建築士さんからは、モルタル塗り壁についての説明を受けました。

< 説明1 >
「 ターゲットが若い世代でしたので、モルタル塗りの艶や風合いがさわやかで若者向きである 」
とのコメントをもらいました。

< 説明2 >
「 モルタル塗り壁は 5年から 10年に一度は塗りなおしが有効であり、
常に新鮮な壁の状態にしておける。 」
( これについては、コストはある程度覚悟しておかなければなりません。 )

< 説明3 >
設計士さんの意向で、「 波型メタルラス 」 を使用。

波型ラス

木造建築のモルタル塗り壁の下地材として、メタルラスが使用されていて、
波型ラスは、平ラスに波上の凹凸をもち、この山と谷があることでモルタルが 20ミリ位の厚さで塗ることが出来ます。
単に平ラスを使ってしまうと、モルタルを薄く塗ることになり材料費が安く済むのですが、ラスがありかつモルタルを厚く塗ることで、耐火性が向上し、かつ耐震性が向上するということでした。

しかし、モルタル塗りのもう一つの欠点は、塗って乾かす工程があり、時間と作業者コストが上がることです。( 補修コストもアップ )
ということで、最近はサイディングの外壁が多数派ですね。

このように建物の基本的な仕様については、私は素人ですので、建築士さんに任せながら、建築確認申請前に、建築士さんと再三再四、検討の場を持たせてもらい、プランを練ることが出来ました。
さらに、施工中も設計士さんと、建物の検討の場を持たせてもらいました。

で、施工状況についてですが、もう一つ忘れては失礼なことがあります。
それは施工業者さんに対してです。
足場が外れた時に、再認識をしたことです。

さすが、世田谷です。
土地の価格が高いため、収益を上げるには限られた土地に、出来るだけ大きな部屋を入れ込むことが家賃のアップにつながります。
そのため、建物は境界ギリギリに立ち上がっています。
上にある画像では、施工業者さんがいかに狭いところで作業をしていたのかがわかります。
ありがとうございます。
怪我なく、無事に作業が終わったことがなによりです。

最後に、『 以前と現行での施工状況の違い 』 を下記に認識しておきます。

当時は平成 19年 6月 20日の改正建築基準法施工前でした。
これ以前では、設計士・施工業者および施主にとって、ある意味メリットがありました。
それは建築確認申請および済証に許容幅があったということです。

( H 19. 6. 20の改正建築基準法施工以前
具体的には、建築確認後に現場で建物の調整( 部分的な変更や工夫 ) が出来て、
建築確認図面の変更が比較的容易に出来たのですが、

( H 19. 6. 20の改正建築基準法施工以後
この改正以降は、建築確認後の変更がとても難しくなったようです。

この点では、設計図面どおりに建物が仕上がるということで、この改正は施主にとっては、 安定して良い建物が出来上がるということでメリットがあります。
強いて言えば、以前は施工業者や大工さんの知恵や工夫の余地が少なくなってしまったという デメリットもあるようです。

より法律が厳しくなったことは良いことですが、現場での、「 より良くしようという遊び 」 が無くなってしまったようです。

以上が、屋根と外壁工事についてや、足場が外れるまでに私が検討した事項についてでした。

なんといっても、その地域に、私が選んだ色がずっと存在することは、
感慨深いものです。



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2009年3月18日掲載

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2008年
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