第31話 
内装・設備 〜 施主の希望が考慮されます 〜 ( 31 )

前回は屋根や外壁工事段階でした。
今回は内装&設備のオーナー選択と設置・施工事例をお話します。

初めに、このシリーズでお話している私の世田谷アパートは施工が 2005年です。
現在の王道型アパートに比べ仕様や設備が劣っていることが、今振り返ってみると残念でもあります。

しかし、王道型アパートの仕様が改善しているのは、年々変化し続けていることの証でもあり、 現時点で私が仕様が古いことを悲観しているわけではありません。

その理由の一つは、今も無事に世田谷で満室経営を続けられているからです。

さて、本題です。
建築中でもオーナーの役割があり、外壁と屋根の色や材質の選択・決定をしました。
また、これに続き、内装と設備の選択をしました。
この時期・タイミングは、外壁と屋根の選択と同時に行う場合もあれば、
内装と設備の選択については、少し遅れて設計士または施工業者から打ち合わせの連絡があるようです。

オーナーの気持ちとしては、土地探しの苦労、立地の調査・確認、建築プラン検討、
銀行融資、収益検討などと、つらい選択で頭を悩ませた後で、疲れもあると思います。

また、以上の関門を通り抜け、前に進んできて、
あとは、設計士や施工業者など専門家に任せれば問題がないかと思いがちです。
ここはもうひと踏ん張り、やはりオーナーの所有物となるものなので、競合の物件の内装・設備やメーカーのショールームを 訪問すると良いかと思います。

キッチン

主な選択項目について、一覧を列挙します。

    < 設備の選択 >

  1. キッチン
  2. バス
  3. トイレ
  4. 洗面
  5. 電気
  6. その他備品 ( 収納等 )など

    < 内装の選択 >

  1. 床の色・材質
  2. クロスの色・材質
  3. ドアの色・材質など

ここで、具体的に見てみます。

< 設備の選択 >
1. キッチン


これは工事中に撮影をしたものです。


こちらは内装工事ほぼ終了時です。
この世田谷アパートは、当初より 2人入居 ( 新婚・婚約者等 ) をターゲットとしていました。 ですから、家事をしっかりやれるキッチンであることを前提としました。


コンロは 2口。魚焼きグリルも入れました。
コストと生活しやすい設備との両立は微妙です。
で、私はこのバランスは 2口かと当時は判断しました。最近はファミリー用は 3口でしょうが、いまでも 3口でないから NGと断られたケースはありません。

2. バス

バスについても、また必要最小限のレベルで選択をしました。
つまりどちらかというとコスト重視です。
バス・トイレがユニットであることは NGとのことでしたので、そこまでコスト重視にしていませんが、このバスはやや狭く、1014サイズであり、追い炊きはありません。

ターゲットがやや若い人たちということで、ある程度の年齢の方で、ゆっくり湯船につかる世代とはやや違うようです。 海外を見ると、湯船があるのは日本だけで、米国、中国でもお湯をはる習慣がないですから。

もちろん追い炊きがあればよいのですが、追い炊き式の場合は故障する可能性があり、このときの修繕が 大変との大工さんのコメントももらいライフサイクルコスト ( LCC ) の面から外す選択をしました。

ただし、浴室乾燥機はついています。
追い炊きは温水の配管等設備の手間がかかるのですが、浴室乾燥機は浴室の上に小さな装置を置くだけですから、 大きな負担にはなりません。
メリットとしては、排気ガス・花粉・黄砂など都会で外に洗濯物を干したくない人にとっては利用価値があるものです。
また、物件の募集チラシでも 『 浴室乾燥機 』 有りと立派な 5文字が追加されます。
ということで、小さなコストで比較的大きなメリットのある浴室乾燥機を選択しました。

3. トイレ

トイレはウォシュレット ( ウォームレット ) です。
ここで世田谷のアパートの属性として、古い建物が多く、大家さんが空室苦労をしていないため、 設備が劣位なものが多いのです。
施工業者は戸建てもやっていて、ウォシュレット ( ウォームレット ) は標準仕様であり、汎用で量が出ているものであり、 ここは当然に設置を選択しました。
特に、コストが気になることはありませんでした。それよりも誰もが毎日必ず使用するものですからここは大事と選択しました。

ちなみに、昨年建てたの 1棟 4室アパートでは、
タンク一体式の上記のトイレとなり進化が見られます。

4. 洗面

ここも最低限の仕様ですが、見た目に良いものを入れました。

5. 電気光源
電気についても、備え付けや、入居者が設置などの選択があり、いろいろな雑誌等を見ると良いでしょう。

6. その他備品 ( 収納等 )


これは床下収納です。


このアパートは、1棟 2室で、1室が 40m2以上あります。居室は十分に取れていることもあり、 収納にも気を使いました。設計士さんや大工さんのアドバイスが多分にありました。


これは靴箱です。

< 内装の選択 >

1. 床の色・材質
床の色は私の経験からは、高級感を出すのならばシックな色を持ってくるのも良いのですが、 やはりポイントは部屋を広く見せることを重視すべきであり、明るい色が良いかと思います。 白系が特に明るくなり、部屋が広く見えます。

2. クロスの色・材質
クロスも床と同様で、明るい色が良いと思います。 ここでもう一つポイントは、クロスは交換するものであり、汎用性があるものが良いです。

3. ドアの色・材質

ドアも、床やクロスのあわせ明るい色にしました。

とここまで書きましたが、実は、設備は常に進化するもので、いずれ新しいものには劣ることが前提で、 交換しやすさ、修繕しやすさを重視しました。
ライフサイクルコスト重視が良いです。
サラリーマンである人こそ、本業に支障が出ない、維持管理が出来るために管理の容易性は重視すべきです。

また、安定経営の為に、入居者に満足してもらうことが大事。
オーナーとしても納得が出来るもの、私が住みたい部屋を提供できること、
それが自信にもなり気持ちが良いものです。

さて考察ですが、
4年前の当初は、このアパートも実験レベルで、試行錯誤、模索でした。
世田谷アパートがいままで無事に満室経営が出来ているのは、設備や内装以上に 空間に不思議さを持たせるロフト吹き抜けの工夫があったらだと思います。

下記が、吹き抜けの参考写真と、ロフト等の窓や部屋の明るさを表現できたシーンです。

今テーマは、内装・設備編でした。結論はライフサイクルコスト的に必要最低限であること、さらに、入居者の満足に被害が出ないレベルを選ぶことが良いと思います。

そして、『 やはり立地と空間が大事 』。
立地と空間の工夫があってこそのこの世田谷アパート満室維持だと思います。

次は、外構についてお話します。
乞うご期待です。



不動産投資の収益物件

2009年4月1日掲載

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2003年に
投資マンション1室を購入し、
不自由さを実感

2004年に
中古アパートを購入し、
空室と修繕の苦労を実感

2006年に
初めて王道型アパートを世田谷区に新築し、
ようやく落ち着いた大家を実感

2007年に
北関東にて2棟目の王道型アパートを新築後、企業を退職し、 現役大家さん・未来の大家さん ( サラリーマン ) のサポートを心がけています

2008年
東京都下で1棟竣工

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【 大長さんの著書 】