第41話 
内見の連絡にて、サラリーマン大家が工夫していること。 ( 32 )
早いもので、2009年もあと4ヶ月、 「 時 」 はあっという間に過ぎてしまいますね。

『 アパート経営 』 においては、中古物件であろうと新築物件であろうと、
とにかく 『 満室にすること 』 が最重要課題です。

満室経営を長期継続するにあたり、難しい特別なことをするのではなく、比較的に容易で大家がずっと継続できる事例を参考にすることが大事だと思います。

「 退去連絡を受けたとき 」 から、はじめた第4クールは、時間の経過で綴り、
今回は第5回目、内見の連絡を受けた時についてです。

 退去連絡 → 不動産仲介業者選び → 入居募集の依頼
 → 内見の連絡を受けた時 → 入居者の申込み = 入居者の確定時
 → 賃貸借契約 → 家賃の振込み → 物件の掃除
 → クレームを受けたとき2 ( 対応編 ) → クレームを受けたとき2 ( 改善編 )


さて、 『 内見の連絡を受けた時には、どのような問題があるのでしょうか? 』

●問題● 
  1. 申込連絡がない、内見もないとオーナーが不安になる
      そして、家賃を下げることになり、収支が悪くなる

  2. 内見連絡がなく不安になっているのに、オーナー自ら業者に確認をしない。

  3. 内見がしにくい状況にある

  4. 内見連絡に対し、オーナーが十分に対応しきれていない

それでは、上記の問題について、
●問題 ( 課題・原因 ) 、◇工夫 ( 準備・対策 ) 、◎効果と順番を分けて、列挙します。


●問題1. 申込連絡がない、内見もないとオーナーが不安になる
         ⇒ そして、最後の選択肢として、家賃を下げざるを得なくなる
        ⇒ その結果、収支が悪くなる
        という悪循環があります。

募集している部屋の内見が多いほど、申込が入る確率が上がることは良く知られていることです。 申込み連絡がない場合、

  • 「 本当に内見がないのか? 」
  • 「 内見有りだが、業者からその報告ないだけなのか? 」
どちらなのでしょうか?

内見がないのならば、内見をしてもらうために工夫をしなければなりません。
これについては、前回以前にお伝えしていますので、今回は上記の例外として、
  • 「 内見があるのに、オーナーがそれを知らない 」 というケースを考えます。

◇工夫1.報連相 ( 報告・連絡・相談 ) をフル活用

この問題の解決策は、業者への相談・確認ですね。

業者さんは、空室の募集連絡を受け、しっかりと募集活動をしてくれているのですが、
その工程の中に、 「 内見後 」 にオーナーに毎回連絡する。
という項目を入れていないところ ( 業者 ) があります。

その時に、業者が良い悪いと判断するのではなく、
オーナーが定期的に業者に確認をしてみるとよいのです。

通常、売買の媒介の契約において、
『 宅建業法34条の2 』 では、専任媒介契約を結んだ宅建業者は、依頼された取引の進み具合 ( =業務処理状況 ) を、2週間に1回以上、依頼者に報告する必要があります。 しかし、一般媒介契約の場合は、報告義務がありません。

また、『 宅建業法34条の2 』 は、賃貸借の媒介契約では、適用外となります。
このことからも、オーナー側から、定期的に業者に確認したいものです。

◎効果1.
  • 1-1. 今の流れを知ることができる
  • 1-2. 内見の回数により、募集をした設定家賃が適しているものなのか?
        不適なのかを検討することもできる
  • 1-3. 内見があることを知り、オーナーが落ち着いて待つことができ、
        ⇒ そして、家賃を下げることもなく、
        ⇒ 収支が悪くなることもない
        という良い循環を作ることができる
  • 1-4. すばやく商機をつかみ、チャンスを失わずにすむ

それが、『 業者に確認をする 』 だけの簡単な作業で済むことがあります。


●問題2. 内見連絡がなく不安になっているのに、オーナー自ら業者に確認をしない。

◇工夫2.業者に確認することを自分に課す

  自分マニュアルを作ることですね。
  空室連絡を受けた時から、このコラムの第4シリーズで書いていくことを
  紙に落としておくだけで、マニュアルになります。

  そのマニュアルに、日付とやった項目のチェックを入れるだけで、
  「 ××はしていない。 」 と気がつくわけです。
  していないことに気がついていると、( 仕方なく? ) 行動に移せるわけです。

◎効果2.
  • 2-1. 「 不(マイナス)の意思の力 」 に勝つことができる
  • 2-2. なによりも、内見の有無を確認できることがよいこと。


●問題3. 内見がしにくい状況にある

内見作業には、その部屋の 「 鍵 」 が必要です。
昔は、鍵を1つの業者に預けて置いていましたが、複数の業者が内見をするためには、
部屋の近くにキーボックスを設置することが一般的です。

このとき、
  • 問題3-1. キーボックスがわかりにくいところにある
  • 問題3-2. 暗証番号の連絡ミス
  • 問題3-3. キーが取り出しにくいキーボックスを使用している
           ( 自分が使うとわかりますが、大きめのものがよい )
このようなロスをなくしたいものです。


◇工夫3.適切に使いやすいキーボックスを設置する

私は問題 3-1 〜 3-3 を業者確認として使います。

業者に内見を確認するときに、
「( 私 ) 内見はありませんか? 」
「 ( 業者 ) ありません。 」
ではつまらない電話で終わってしまいますが、

「 キーボックスの取扱不良、暗証番号の確認 」 なども確認すると、
  • 遠隔地にあるキーボックスが適正に使えているのか、
  • 暗証番号の確認ができていない業者は、募集連絡をして1度も部屋に行ってくれていない業者なのかもわかります。
    ( この業者さんで入居確定することが難しいことが分かります )


●問題4. ( 重要 ) 内見連絡に対し、オーナーが十分に対応しきれていない

内見連絡は、入居者確定前の大事な予兆です。
その予兆を管理できていないと、情報の混乱が起きます。
部屋を多く所有していると、この混乱は収拾がつかなくなります。

◇工夫4-1.リスト・データベース ( 一覧表 ) が役立つ
  何年も同じ物件を所有し、そのリスト・作業データベースを管理更新していると
  いろいろなものが見えています。
  入居が決まる時期、入居を決めてくれる業者などがわかります。

◎効果4-1
  これにより、判断を誤ることはありません。

◇工夫4-2.内見後のコメントを聞くことができると良い
  内見連絡だけでなく、内見時の見学者の感想を聞けるとよいです。
  オーナーの一方的な 「 リフォーム 」 や 「 家賃の値下げ 」 は、意味がないことも
  あります。内見者の意見を聞いてから対応したいものです。

  問題は、空室であるあなたの部屋の中にあり、それを感じているのが
  見学者さんであって、オーナーが知らないと意味がありません。
   ( たいていは業者さんが教えてくれます )
  内見の感想を聞き、問題点も一覧表に記録しておくとよいです。
  問題がわかれば、過度な対策による出費が無くなります。

◎効果4-2.時間、選択、費用のロスがなくなり、適切な対応ができる
  次の内見者が来るまでに欠点を改善できる。


◇工夫4-3.内見対応でも業者に感謝します
          ( 内見は、満室の前の予兆。とても大事です。 )

  内見では、業者さんの売り上げになりません。
  内見をしてくれたことに感謝しなければなりません。
  内見で決まらず、お互いにがっかりしている場合ではありませんね。

◎効果4-3.業者とも良い関係を築くことができ、落ち着いて入居者待ちができる。
  業者さんからの気持よい対応をしてもらえるかと思います。
  空室時間が短いことは安定した家賃収入につながります。

業者さんが気が付いていないことが自然に提示できていると、業者さんも自然にそれが当たり前になっているかもしれません。( これがWIN-WIN )
営業形態の変化により、多くのオーナーさんや業者さんが気が付いていないことがまだまだあると思います。

この部分に早く気が付き、実行することが、オーナーができる差別化につながるのではないでしょうか。 業者さんと良い関係を築けると、賃貸経営苦労が少なく、やっていて良かったなと思えるに違いありません。


さて、これらの効果を全て足すと、どれくらいになるのでしょうか?

そうです。立地条件が良くなくても、建物が良くなくても、オーナーのさじ加減でこれだけ変わることがあります。

10室を所有している人で、1年に 2回入退去があり、これを 10年続けたら、
想像するだけでも、たいしたものです。

サラリーマン大家さんは、このようなことを考えますよね。
会社内で、日々、挨拶と礼儀を徹底し、そして作業の効率化を検討しています。

大家業にも活かし、他のアパートとの差別化を進行形で一つずつ作っていきましょう。

皆さんで、問題提起し、良い工夫を生み出し、満室経営をしながら街をきれいにし、活性化させましょう。

それでは、次回は 『 入居申込を受けた時 ( 入居者の確定 ) 』 の
 「 ●問題⇒◇工夫⇒◎効果 」 を検討します。

不動産投資の収益物件

2009年9月2日掲載

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2006年に
初めて王道型アパートを世田谷区に新築し、
ようやく落ち着いた大家を実感

2007年に
北関東にて2棟目の王道型アパートを新築後、企業を退職し、 現役大家さん・未来の大家さん ( サラリーマン ) のサポートを心がけています

2008年
東京都下で1棟竣工

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