|
環境対策が物件の良し悪しに影響を与える (76アクセス )
世界的に環境問題がクローズアップされ、業種を問わず各企業とも地球温暖化の原因である二酸化炭素 ( CO2 ) の排出削減の技術開発に力を注いでいる。
不動産業界も例外ではない。太陽光や風力といった自然エネルギーを利用した発電システムによる省エネ住宅、緑化システムなどを取り入れたオフィスビルや商業施設などへの注目度が年を追うごとに高くなっている。
今年も本格的な夏の到来を目前に控えているが、異常な暑さが常態化し始めている昨今では、地球温暖化への配慮が重要なテーマとして上がってくるのも当然だ。特に大都市部において気温が突出して高くなる ヒートアイランド現象 への対応は、快適な生活を送るうえで非常に重要となってくる。
そうした中で、ヒートアイランド現象を抑える手法の一つとして 屋上緑化 システムを導入するビル・マンション開発事業者が増えている。ここ数年で屋上緑化に対する一般の人々の認識も浸透してきた。その要因は、屋上緑化技術の進歩と、やらざるを得ない現状の雰囲気がある。
2001年がターニングポイントだ。 東京都は、01年に屋上緑化を義務化したことが雰囲気づくりに一役買った。屋上緑化に対して助成金を出している自治体も増え、行政は、緑化を環境に対するメッセージツールとして用いており、こうした行政の後押しがさらに開発物件への屋上緑化を進めている。同年春には 「 六本木ヒルズ 」 が、秋に大阪で 「 なんばパークス 」 がそれぞれオープンし、この二大商業施設の屋上が緑化されたことで、屋上緑化が話題に上ったことも不動産業界にとっては大きい。省エネ対策という部分からも緑化はわかりやすい。テナントからも喜ばれているようだ。
今後は、各デベロッパーとも 『 環境ブランド 』 を前面に推し出した不動産開発の比重を上げてくるのは間違いない。ヒートアイランド現象は、昼間の太陽で建築物のコンクリートに蓄えられた熱が主な原因。最高気温が30度の場合、コンクリート表面は50〜60度に達する。だが、緑化を施せば表面温度の低下が明らかに認められることは実証済みだ。原則、自社保有するビルを全て屋上緑化にするという宣言をしたトーセイでは、緑化をした箇所はコンクリート表面が20度近く低くなって、建物内部への断熱効果によって冷房を使用する夏場の電気使用量が約10%削減できたとしている。
また、屋上緑化事業を手がけている東邦レオには、 「 最近の特徴として不動産投資会社からの問い合わせがある 」 という。数百棟単位でビルを所有している投資会社にとっては、屋上緑化や外断熱工法などを用いることで物件価値の創造に寄与するという観点から投資家の目が厳しくなると踏んでの動きとみられる。
これからは、子供や孫の世代まで住みやすい環境の維持・創出に対して不動産各社がどのようにかかわっていくのかと観点が大事になると同時に、不動産投資の面からも投資対象として環境対策が評価の良し悪しに組み込まれる時代になったといえる。
不動産ニュース 32 / 健美家ニュース編集部




