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外国人は情報開示度合と分かりやすさで投資先を選択 (11アクセス


不動産ニュース 04  /  健美家ニュース編集部
   3月24日に国土交通省から発表された地価公示は、引き続き地価の上昇が続いていることが確認されたものの、その上昇率は鈍化している。地価公示は遅効性の指標で、実際は、地価の下落が始まっていると指摘する声も強まっている。実際、ある地方の入札案件では 3割ほど下落したエリアも出ている。マンション供給には過剰感が出始め、1980年代のオーバーサプライと同様な状況になればマンション市場の低迷が尾を引く可能性を指摘する声もある。

   ただ不動産市場は一部の地域を除けばおおむね健全。しかも金融市場全体を概観すると、依然としてカネ余り状況と低金利が継続されており、こうした環境下で住宅 ( マンション・戸建て ) の価格が下がっているのは珍しい現象と言える。

   前回のコラムで少し触れたが、外国人投資家の日本の不動産に対する見方についてはかなり強気の姿勢を示している。特に Aクラスのオフィスビルが集積している東京都心部への関心度が高い。日本のビル市場を見ると、契約賃料ベースで上昇する傾向だが、こうした不動産マーケットは先進国では日本くらいである。

   欧米の不動産マーケットがピークアウトしている一方で日本の不動産市場のファンダメンタルズ(基礎的条件)も堅調に推移しているのが現状だ。都心部のビルは、新規のビル供給も減少傾向にあるため、これから 2 〜 3 年は契約賃料が上昇する見込み。 「 ただ、不動産の仲介ブローカー各社が月毎に発表している募集賃料と空室率データは参考値に過ぎないため、これらの数値に一喜一憂するのは得策ではない 」 ( 外資系証券会社 ) 。

   外国人の投資行動としては、個々の日本の物件をボトムアップで見ることは実際には不可能なので、トップダウンのアプローチを採用し、まずは流動性があるかどうかを基準に置く。J-REITの場合は設立母体が自分たちに理解しやすい銘柄に投資をする。つまり、大手不動産会社系、大手電鉄系、大手商社系というわかりやすさが投資の一つのポイント。さらにはJ-REITのみならず、大手・中堅の不動産会社などを含め不動産セクター全体に言えることとして情報開示の面で英語のウェブサイト、アニュアルレポートなどを作成して海外に向けて情報発信を積極的にしているかが投資の判断基準になる。

   また、最近の特徴として、不動産私募ファンド会社が物件売却先にメザニンローンがつかずに売却できない状況が今年になってから増えていることから、こうした不動産私募ファンドや商業用不動産担保ローン証券 ( CMBS ) の中で、レバレッジの高い物件のリファイナンスができずに物件を投売りせざるを得ない会社が出ていることだ。

   これにより、健全な財務体質を持つ大手不動産会社や低レバレッジで運用している
J-REIT各社、外資系ファンドなどは優良な物件を格安で取得できるチャンス。例としてアセット・マネジャーズを挙げることができる。同社は、物件売却先にローンがつかずに売却を断念したことで今年に入ってから業績予想を大幅に下方修正せざるを得ない状況になったが、この伏線は昨年11月に遡る。系列のJ-REITであるイーアセット投資法人を、手間がかかるわりに思った収益が上げられないとして米系不動産投資会社のラサールインベストメントマネージメントに売却しREIT事業から撤退した。

   金融商品取引法の施行によって私募をREITの出口として使いづらいことも影響したが、こうした背景は、他のファンド会社でも十分に起りえることで、私募ファンドの動向に対する注目度は高まっている。


2008年4月15日掲載
不動産ニュース 04  /  健美家ニュース編集部
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