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J-REIT成長のキーワードは都心、財務戦略の巧拙で明暗 (13アクセス )
不動産ニュース 10
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健美家ニュース編集部
J-REIT市場の 2007年は、資産総額が増加したにもかかわらず、時価総額はほぼ昨年並みだった。上場以来、資産総額の拡大に比例して時価総額も拡大してきたが、その傾向にストップがかかったのが顕著だ。08年に突入すると、4月末現在の資産総額は昨年末比で約6000億円増加したものの、時価総額は 9000億円近く下落し、市場創設以来の調整局面を迎えている。今後の資産総額の伸びについても頭打ちになりそうだ。こうした中で、J-REIT各社の主な投資対象であるオフィスビル、住宅、商業施設の成長ポイントと、J-REITの財務戦略のポイントを探ってみた。
= オフィスビル =
東京 23区におけるオフィスビル賃貸市場は、需要が供給を上回り、ほぼ満室稼働を享受している。空室率の減少を背景にテナントの移動そのものが少なくなっている。これから2〜3年の間は、大規模供給の予定が限定的で、オフィス需要は底堅くタイトな需給バランスが続くと予想されている。賃料も 05年頃からの上昇傾向をキープする見込みではあるものの、上昇スピードがこれまで早かった反動もあり、鈍化する見方が大勢だ。J-REIT各社が成長をするには、新規賃料のみならず、マーケット賃料と乖離がある継続賃料をいかに引き上げられるかがポイントだ。
ちなみに東京以外のオフィス賃貸市場は、大阪の梅田・御堂筋といった賃貸需要の強いエリアで賃料上昇が見られるが、地方都市は新規供給の影響や需要減退から、賃料が横ばい、もしく下落基調にあるエリアが目立っている。
= 賃貸住宅 =
米国のサブプライムローン問題を発端に住宅市場に対する見方は全体的に厳しい。しかし、東京 23区は、賃貸住宅戸数のストック規模が大きいことから需要が安定し、賃料収入などのキャッシュフローも景気変動などの影響が軽微で済むという特性を認識することができる。東京都への人口流入傾向は顕著であり、世帯数の増加が賃貸住宅の供給を十分に吸収していける。都心部に近い賃貸ニーズの強いエリアをメーンターゲットにし、単身者をはじめとする少人数世帯を重視している住宅系REITは今後の勝ち組になると見られる。
ただ、リスク要因はある。住宅市場が本格的な調整期に入り、マンションなどの価格が割安になれば分譲住宅へ大量に住み替えが起こることも考えられるからだ。
= 商業施設 =
商業施設は、過度な新規供給の影響から、空室率が上昇している物件が散見されるようになった。一般サラリーマン世帯の収入が増えず、原油高をはじめとする物価上昇によって、消費が低迷する中で、郊外型のGMS ( 総合小売業 ) の中には、一部賃料の引き下げを余儀なくされた事例も見られる。一方、都市型の専門店を中心とした商業施設の売り上げは好調に推移しているのが多い。歩合賃料を含め、賃料の増額事例がまま見られ、都心型の商業施設をいかに組み込んでいくかがポイントの一つと見られている。
= 財務戦略 =
売買市場にも変化の兆しが見られる。希少性の高い都心物件の取得競争は依然として激しく、要求利回りが 4%を切る低い水準で取引されているものの、競争力の弱い地方のオフィスビルや東京圏以外の賃貸住宅を中心に売り物件が増加し、要求利回りの上昇、取引価格の低下が見られるようになっているからだ。このまま価格下落に拍車がかかれば、上場REITの中に含み損の発生や資産の入れ替えが困難になるケースが否定できないばかりか資産価値減少に伴いレバレッジが悪化すれば資金調達に支障をきたす。
東証REIT指数は07年5月31日の 2612.98ポイントから08年4月30日の 1492.00ポイントまで、実に 40%を超える下落となった。この影響で新規投資口発行額は大幅に減少した。成長するには運用資産規模を拡大し続けなければならないのがJ-REITの宿命であり、投資口からの資金調達は物件取得のために調達した債務の返済を行う重要な手段だ。投資口からの資金調達を成功裏に終わらせ、債務返済や新規物件取得に充当することができるJ-REIT銘柄は中長期に考えて有望と言える。
一方、短期を除く投資法人債を見ると、07年は秋口以降にスプレッドの上昇などから、起債環境が悪化して発行額が鈍化した。08年は4月に至るまで発行実績がない。今年4月には投資法人債が、債権の代表的な運用指標である 「 野村BPI 」 に加えられた。この同債市場の現状は、流動性が低く発行条件の変動性が高い市場ではあるものの、年金基金といった投資家層の資金を呼び込むものとして関係者の間では注目されている。短期投資法人債 ( CP ) は07年9月に解禁され、これまでにJ-REIT2社がCPを発行した。借り換え期間が限定されるなど制度面での制約があるため、発行実績は伸びていないが、今後、制度改正が進み、CP市場の機動性・流動性が高まれば財務の柔軟性向上に寄与すると見られている。
金融機関との取引環境にも転機が訪れているようだ。不動産私募ファンドではないJ-REITの中でも、リファイナンスの際に取引金融機関から従来よりも高いスプレッドを要求され、一部減額での折り返しの申し出を受ける事例が出てきている。今後、J-REITの中でもリファイナンスに対応できずに物件売却を余儀なくなれるほか、取引銀行の顔ぶれが変わったり、無担保から有担保への変更を余儀なくされるところが出てくると予想される。
= オフィスビル =
東京 23区におけるオフィスビル賃貸市場は、需要が供給を上回り、ほぼ満室稼働を享受している。空室率の減少を背景にテナントの移動そのものが少なくなっている。これから2〜3年の間は、大規模供給の予定が限定的で、オフィス需要は底堅くタイトな需給バランスが続くと予想されている。賃料も 05年頃からの上昇傾向をキープする見込みではあるものの、上昇スピードがこれまで早かった反動もあり、鈍化する見方が大勢だ。J-REIT各社が成長をするには、新規賃料のみならず、マーケット賃料と乖離がある継続賃料をいかに引き上げられるかがポイントだ。
ちなみに東京以外のオフィス賃貸市場は、大阪の梅田・御堂筋といった賃貸需要の強いエリアで賃料上昇が見られるが、地方都市は新規供給の影響や需要減退から、賃料が横ばい、もしく下落基調にあるエリアが目立っている。
= 賃貸住宅 =
米国のサブプライムローン問題を発端に住宅市場に対する見方は全体的に厳しい。しかし、東京 23区は、賃貸住宅戸数のストック規模が大きいことから需要が安定し、賃料収入などのキャッシュフローも景気変動などの影響が軽微で済むという特性を認識することができる。東京都への人口流入傾向は顕著であり、世帯数の増加が賃貸住宅の供給を十分に吸収していける。都心部に近い賃貸ニーズの強いエリアをメーンターゲットにし、単身者をはじめとする少人数世帯を重視している住宅系REITは今後の勝ち組になると見られる。
ただ、リスク要因はある。住宅市場が本格的な調整期に入り、マンションなどの価格が割安になれば分譲住宅へ大量に住み替えが起こることも考えられるからだ。
= 商業施設 =
商業施設は、過度な新規供給の影響から、空室率が上昇している物件が散見されるようになった。一般サラリーマン世帯の収入が増えず、原油高をはじめとする物価上昇によって、消費が低迷する中で、郊外型のGMS ( 総合小売業 ) の中には、一部賃料の引き下げを余儀なくされた事例も見られる。一方、都市型の専門店を中心とした商業施設の売り上げは好調に推移しているのが多い。歩合賃料を含め、賃料の増額事例がまま見られ、都心型の商業施設をいかに組み込んでいくかがポイントの一つと見られている。
= 財務戦略 =
売買市場にも変化の兆しが見られる。希少性の高い都心物件の取得競争は依然として激しく、要求利回りが 4%を切る低い水準で取引されているものの、競争力の弱い地方のオフィスビルや東京圏以外の賃貸住宅を中心に売り物件が増加し、要求利回りの上昇、取引価格の低下が見られるようになっているからだ。このまま価格下落に拍車がかかれば、上場REITの中に含み損の発生や資産の入れ替えが困難になるケースが否定できないばかりか資産価値減少に伴いレバレッジが悪化すれば資金調達に支障をきたす。
東証REIT指数は07年5月31日の 2612.98ポイントから08年4月30日の 1492.00ポイントまで、実に 40%を超える下落となった。この影響で新規投資口発行額は大幅に減少した。成長するには運用資産規模を拡大し続けなければならないのがJ-REITの宿命であり、投資口からの資金調達は物件取得のために調達した債務の返済を行う重要な手段だ。投資口からの資金調達を成功裏に終わらせ、債務返済や新規物件取得に充当することができるJ-REIT銘柄は中長期に考えて有望と言える。
一方、短期を除く投資法人債を見ると、07年は秋口以降にスプレッドの上昇などから、起債環境が悪化して発行額が鈍化した。08年は4月に至るまで発行実績がない。今年4月には投資法人債が、債権の代表的な運用指標である 「 野村BPI 」 に加えられた。この同債市場の現状は、流動性が低く発行条件の変動性が高い市場ではあるものの、年金基金といった投資家層の資金を呼び込むものとして関係者の間では注目されている。短期投資法人債 ( CP ) は07年9月に解禁され、これまでにJ-REIT2社がCPを発行した。借り換え期間が限定されるなど制度面での制約があるため、発行実績は伸びていないが、今後、制度改正が進み、CP市場の機動性・流動性が高まれば財務の柔軟性向上に寄与すると見られている。
金融機関との取引環境にも転機が訪れているようだ。不動産私募ファンドではないJ-REITの中でも、リファイナンスの際に取引金融機関から従来よりも高いスプレッドを要求され、一部減額での折り返しの申し出を受ける事例が出てきている。今後、J-REITの中でもリファイナンスに対応できずに物件売却を余儀なくなれるほか、取引銀行の顔ぶれが変わったり、無担保から有担保への変更を余儀なくされるところが出てくると予想される。
2008年7月15日掲載
不動産ニュース 10 / 健美家ニュース編集部
不動産ニュース 10 / 健美家ニュース編集部






