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● 中東混乱で資材上昇の懸念再び 1,850 アクセス |
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中東と北アフリカの専制国家において民主化の波が押し寄せている。チュニジアから始まった民主化運動は、観光立国でもあるエジプトに飛び火しムバラク大統領が失脚を余儀なくされ、ヨルダンやイエメンといった国々にまで大衆のデモが拡大している。とりわけリビアでは内戦の様相を呈している。こうした産油国の混乱に伴う原油価格の急騰は、企業業績に回復の兆しが見えている日本の経済界においても懸念が広がりつつある。 不動産協会の岩沙弘道理事長も「 資材価格が上昇するとともに為替の不安定化により( 事業会社や投資家が国内外において )安定した投資ができなくなるのではないか 」と危惧を抱き、ようやく分譲住宅市場が本格回復に向かっているなかで中東の動向に注視する。 昨年から今年にかけての分譲マンションなど住宅販売の好調は、低金利政策やローン減税、贈与税非課税枠の拡大といった要素に加え、デベロッパーが利益を削って、もしくは赤字覚悟で在庫処分に走ったことで消費者目線にかなった価格帯で販売できたことが大きい。今後も引き続き消費者目線を意識した販売をせざるを得ない状況は変わらない。そうした中で原油価格の高騰が続けば資材コストの上昇を招いて価格設定に影響を及ぼしかねない。 また、新日本製鉄は、住友金属工業と経営統合を目指すことで合意した。この統合に象徴されるように鉄鋼メーカー各社は、国内需要の伸び悩みや新興国の需要拡大への対応、世界の鉄鋼メーカーとの競争激化、原料価格の高騰といったさまざまな課題に直面している。 国内鉄鋼大手 4 社のうち、非鉄鋼事業が好調な神戸製鋼所を除いた3 社は、10−12 月四半期決算に伴って2011 年3 月期通期の業績予想を下方修正した。鉄鉱石・原料炭の価格が今期から年4 回改定されることになり業績変動リスクが増大したが、そのリスクが顕在化して短期的に収益の水準や安定性にマイナス影響を与えているからだ。ただこの時点では、今回の中東・北アフリカの混乱は反映されておらず新たなリスクが増えた格好。建設・不動産業界にとっても鉄鋼原料の価格以外に原油高騰が事業環境に影を落としている。 ここ1〜2年の分譲マンションの工事費はピーク時に比べて大幅に下落している。工事費がここまで落ち込んだのは、民主党政権の仕分けによってこれまでに増して公共工事が見込めなくなり、ゼネコンの受注先行き不安が背景としてある。公共事業では経営が成り立たず民間マンション事業に活路を見出しはじめ、これに伴う過当競争が受注額の低下に拍車をかけた。労務費を大きく削って利益を捻り出す状況が顕著で、ゼネコンは、とにかく仕事の受注を最優先せざるを得ない環境に追い込まれた。住宅・不動産業界はこうした環境に甘んじた開発は難しくなりそうだ。 2011年3月2日掲載 |
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