200万も払ってたまるか!修繕一時金を巡るM社との攻防   4,627 アクセス

初回から、バブル期前〜バブル期( 1986年12月( 28歳 )〜1989年3月( 30歳 ) )にかけて、私がM社という会社から続けて区分マンションを買っていた時の失敗談を中心にお伝えしています。

M社からは、東長崎駅近物件、上北沢駅近物件、博多駅近物件、千歳烏山駅近物件、初台駅近物件の5物件を購入しました。
このうち、東長崎駅近物件以外は、すべて中古です。

中古には、設備の故障が発生しやすいなどの欠点はあるものの、賃料の割には割安で購入することができる、建物を確認できる、入居者付きである( ことが多い )、建物分を多めに見ることで節税しやすくなるなどのメリットが多くあります。

一方、新築は建物・設備共に新しく修繕も発生しにくいという長所がありますが、なにぶん価格が割高です。そのため、中古物件を増やしていったのです。

さて、話は変わりますが、このM社は、設計・施工・販売・建物管理・賃貸管理のすべてを同一会社で行っていました。
オーナーは、購入から管理・客付け等をすべてお願いできて手間がかからないというメリットがありますが、その裏には大きなリスクもあります。

それは、外部からのチェックや牽制が入らないため、ややもするとその会社のやりたい放題になってしまうという点です。

このM社のマンションにも、名目上は管理組合がありますが、ほとんど機能していませんでした。何かを決定する際にも、自分でコントロールするのは困難です。

※本来、修繕積立金の額はマンション管理組合で集会の召集を行い、4分の3を超える賛成がないと変更できません。あいにく賃貸用区分物件のオーナーの多くは平日の昼間に行われる集会に参加できないことが多く、委任状により議長に一任する形が多いため、ある特定の思惑に沿って議会が進められてしまうこともあるようです。

この手の物件では、新築販売時は、購入者の負担感を下げる為に、管理費・修繕積立金等は低く抑えてあり、完売後数年した頃から、おもむろにそれらを値上げをしてくるというケースがあります。M社もそうでした。

そして、値上げして増えた管理費はといえば、建物管理会社として使いたい放題。修繕積立金も積み上がった先には自社や自社の関連会社に発注して儲けます。

不動産販売時はもちろん、建物管理、賃貸管理、修繕・リフォーム( 共用部分・専用部分 )等、さまざまな名目で、低リスクで永遠に儲け続けようというのですから、よくできた仕組みです。

この他にも、金利を取る金融機関、所得税・固定資産税・都市計画税等の税金を取る国・地方公共団体など、不動産の周囲を、いくつもの組織が取り巻いています。

所有者だけがリスクを背負い、そこから一定のみかじめ料・マージン等を取ることができる不動産という業種は、業者さんたちから見ると、ある意味で非常に安定した商売なのかもしれません。

ある日のこと。このM社が突然、修繕積立金の値上げだけでは事足りず、大規模修繕費用が足りないといいだしました。

「 修繕一時金として、1物件当たり40万円程度払うように 」という連絡です。

私は5物件を所有していますから、トータルでは200万円になります。

「 家賃はどんどん下がるのに、支払ローンは変わらず、管理費・修繕積立金は上がる一方!

さらに悪いことに、国・地方公共団体は、バブル崩壊前の数年前のデータを元に、不動産価格が上がったからと言って固定資産税・都市計画税を値上げするという!

それに加えて、200万円の修繕一時金とは、どうなっているんだ!? 」


おまけに、通常、この手の提案をする場合には、提携ローンの斡旋や、分割払いの話があるのが普通なのに、この時は何もなく、いきなり各物件につき40万円程度を支払えと主張します。

「 支払わないなら、訴訟し、競売にかける 」と、まるで恐喝です!

しかし、急にそんなことを言われても、バブル崩壊後の大貧民の私に払えるわけがありません。

当然、抵抗しました。
その結果、新築で購入した東長崎駅近物件、新古物件での博多駅近物件は修繕一時金は免れることができ、中古物件の上北沢駅近物件、千歳烏山駅近物件、初台駅近物件の3物件が修繕一時金の対象となりました。

また、支払い方法についても交渉し、3年間の分割払いを認めてもらいました。
費用を捻出する手立てとして、国民生活金融公庫( 現・日本政策金融公庫 )のリフォームローン( 低利・無担保 )を利用することもできました。

結果的に、突然の200万円の出費というピンチを切り抜けられたのは幸運でしたが、かなり肝を冷やした体験でした。

【 まとめ 】修繕積立金が少ない場合は、あとになって修繕一時金を徴収される可能性が高いので注意が必要です。

不動産投資の収益物件

2012年2月8日掲載

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加藤隆さんのご紹介

加藤たかしさん

加藤隆さんのブログ
修羅場を乗り切った投資家の独り言

バブル崩壊を生き抜いた現役最古参のサラリーマン大家さん。所有物件50戸を誇る、実践的・総合コンサルティング系マルチタイプ投資家。不動産投資を通じ、サラリーマンの経済的・時間的・精神的自立を提唱する。

■所有物件

50戸(区分所有マンション:21戸、アパート:28戸、一戸建て:1戸)
地域は東京7戸、博多11戸、札幌14戸、名古屋18戸

第1期:バブル期前〜バブル期(1986年12月〜1989年3月)
M社時代・・・(区分所有マンション:東京4戸、博多1戸)

第2期:バブル崩壊後(1992年7月〜1994年2月)
A社時代・・・(区分所有マンション:札幌6戸)

第3期:バブル崩壊後(1994年1月〜9月)
SU社時代・・・(区分所有マンション:東京2戸)

第4期:バブル崩壊後(2000年8月〜2003年9月)
B社時代・・・(区分所有マンション:札幌8戸)

第5期:ミニバブル期前(2005年6月〜9月)
SI社時代・・・(アパート:博多10戸(内駐車場1)、名古屋10戸(内駐車場1))

第6期:ミニバブル崩壊後(2008年5月)
SU社時代・・・(一戸建て:東京1戸)(自宅)

第7期:ミニバブル崩壊後(2010年3月)
I社時代・・・(アパート:名古屋8戸)

■所有資格

行政書士、宅地建物取引主任者、甲種防火管理者、管理業務主任者、マンション管理士、AFP(Affiliated Financial Planner)、2級FP技能士、システム監査技術者等

■主な著書

「サラリーマンだからこそ『節税大家さん』で儲けなさい!」(東洋経済新報社)

加藤隆
「サラリーマン大家さん お金の借り方テクニック」(東洋経済新報社)

加藤隆

「不動産投資で地獄を見た人の怖い話」(ぱる出版)等

加藤隆

■主な講演

全国賃貸住宅フェア(「人には言えないサラリーマン家主が体験した不動産投資のコワ〜〜イ話5連発」)(東京2回・大阪・名古屋・博多)(全国賃貸住宅新聞社)

大家スクール(「現在の成功とこれまでの失敗 失敗談に学ぶリスク・マネージメント」等)(東京・名古屋)(潟Cンベスターズ)

アパート投資の王道・オンリーワン勉強会:「不動産経営に欠かせないトラブルを事前に回避するための対処法」、「サラリーマンだからこそ『節税大家さん』で儲けなさい!」