不動産投資コラム 不動産投資市場の羅針盤
達人

不景気と物価上昇で 「 賃貸住宅 」 はどうなる? (42アクセス

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不動産投資市場の羅針盤 10  /  不動産コンサルタント 長嶋 修
みなさんこんにちは。不動産コンサルタントの長嶋修です。
最近、世の中の雰囲気や状況が大きく変化しているのを、みなさんも感じていらっしゃることと思います。

内閣府は8月、月例経済報告の基調景気判断を 「 弱含み 」 とし、かつてのいざなぎ景気を超えて 56ヶ月続いた景気の回復期は、公式的にも転機を迎えました。ちなみに、「 弱含み 」 というのは政府発表特有の表現で、一般的な表現でわかりやすくいえば、景気は 「 後退局面に入った 」 いうことです。

もっともこれまでの景気回復期は、企業、それも主に大企業に恩恵があっただけで、雇用者の所得が上がったわけではありません。むしろ非正規雇用が増えて所得が二極化するなど、生活実感的には景気回復期なんていわれてもピンとこなかった人が多かったのではないでしょうか。

また、所得税の実質的な上昇や原油高、食料品高、電気やガス料金の上昇、年金負担率の上昇など、私たちの 「 生活コスト 」 はどんどん高騰。不景気のなかでのインフレ ( 物価上昇 ) という、いわばスタグフレーション的な様相を呈しています。

さて、入居者の生活コストの最も大きな割合を占める 「 家賃 」 をいただく不動産投資家にとって、このような状況は、一見不利なように見えますが、実際はそうでもありません。なぜなら 「 賃貸住宅のシェア 」 が高まるからです。

日本にはまだ、根強い 「 持ち家文化 」 が横たわっています。賃貸住宅に住んでいる人も 「 いつかは持ち家へ 」 へとばかりに、当初は賃貸住宅に住んでいても、そのうち新築マンションや新築一戸建を買って賃貸住宅を出て行く人が、これまでは多かったのです。

ところがここにきて、新築住宅の売れ行きが不調です。その原因には 「 価格が高騰しすぎたこと 」 「 供給過剰であること 」 などもありますが、前述した 「 生活コストの上昇 」 が大きいものと、私は見ています。

というのも 「 中古住宅 」 の流通量を見ると、前年同月比 2ケタ増などとなっており、彼らに中古住宅購入の理由を尋ねると、圧倒的に 「 安いから 」 と理由が返ってくるからです。これは、かつては新築住宅を選択していた人が相当数、中古住宅へ流れていることを意味します。さくら事務所への相談も、目に見えて中古住宅の案件が増加しましたし、中古マンションリフォームを手がけるライフデザインはこのところ業績絶好調です。

同様な理由で、持ち家を選ぶこと自体を断念し 「 賃貸住宅に住み続ける 」、「 別の賃貸住宅を選択する 」 という流れが、昨今の生活コスト上昇にはあるのです。

もちろん賃貸住宅市場は、だからといって安心できる状況では決してありません。全体的に供給過剰であることには変わりなく、しばらくの間は淘汰、物件の選別が行われる時代が続くでしょうし、現在かなりの空室を抱えているファンド物件などがさらに賃料を下げたり条件を緩和して入居者確保に走れば、短期的には個人投資家が持つ賃貸住宅にとって、厳しい状況が訪れそうです。

前回のコラムでは 「 国は今こそ大きなビジョンを示すときだ 」 と書きましたが、2日に発足した改造内閣は、福田首相みずから 「 安心実現内閣 」 と命名。高齢者対策、医療、子育て支援 ( 少子化対策 )、非正規雇用対策、厚労省改革、という5つの柱を打ち出し 「 消費者行政 」 を重視する姿勢を見せました。

国民の足元の生活実感がどのように変わるのか、景気動向や世の中の空気にアンテナを張っておきましょう。ここ数年間は、時代の大きな大きな大きな変わり目です。時代をよく見つめたうえで、自身の投資哲学をしっかりと磨いてください。



2008年8月27日掲載
不動産投資市場の羅針盤 10  /  不動産コンサルタント 長嶋 修

不動産投資の収益物件

不動産コンサルタント

1967年(昭和42年)
東京都墨田区生まれ

株式会社さくら事務所
取締役会長( 創業者 )

NPO法人
すまひとプロジェクト 理事長

不動産投資家倶楽部
「エクシードエックス」主宰

【著書一例】

【講演実績一例】

  • 朝日資産継承セミナー
  • マイホーム購入セミナー
  • 不動産投資セミナー
  • ほか多数


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