第21話 
収益物件の買い場はいつまで続くのか ( 33 )

みなさんこんにちは。不動産コンサルタントの長嶋修です。

「 えっ!この物件がこんなに安いの? 」
最近の不動産投資市場は、しばしば目を疑うような物件に出くわすことがあります。

物件種別や築年数にもよりますが、都内でも 10パーセント超えのものが珍しくありません。建物も立地もまずまず。この水準は、2000年代前半の、まだ個人の不動産投資ブームが起きる前の水準です。

これから数年間は、いわば圧倒的な買い手市場。これから絶好の買い場がやってきます。そうはいっても何でもかんでもOKということにはなりません。入居者による物件の選別はまずます厳しくなる一方です。立地やニーズに見合った間取り設備、賃料設定などのトータルバランスがとれている物件であることが大切です。また、建物の現状の見極めも必要でしょう。その上で収益物件の買い場は、はたしていつまで続くでしょうか。

不動産市場は、経済、景気にリニアに反応します。これから日本経済がどうなるか。この質問に対する答えが、そのまま不動産市場の動向と考えて差し支えないでしょう。日本経済はご承知の通り、世界的な金融不安や景気後退を受けて悪化しています。米欧はしばらく立ち直れないものと見られ、中国やインドなど東アジアをはじめとする成長国の動向がポイントになるでしょう。世界同時景気後退のなか、まず経済が隆起するのは新興国であり、それが潮目の変化の最初の潮流です。

ポイントになるのは 「 日本の経済構造がどのように転換されるのか 」 ということです。アメリカとの連関があまりにも強すぎる現在の構造のままでは、日本も欧米同様、浮上することはなかなか難しいでしょう。

「 東アジアとの経済圏を積極的に構築する 」 「 内需を安定させる経済構造を造る 」 「 産業構造を転換する税制出動を行う 」 などの方策を、積極的に打つことです。これらが行われる兆しがいつごろ見えるのかに留意しておきましょう。

日本は、経済構造はもちろん、政治も国の仕組みも制度疲労を起こしています。家計や企業が疲弊しているいま、頼みの政府のパワーが頼りです。ゆえに政治は国のあり方や経済に決定的な影響をもたらします。そういった意味では、政治動向をウォッチしているだけで不動産市場の変化も容易に占うことができます。

遅くとも 9月までには選挙があります。このままでは自民党はおそらく勝てず、民主党が第一党になるでしょう。ところが民主党はいわば 「 反自民の寄り合い所帯 」 であり、イデオロギーの点で党内がまとまっているわけではありません。やがて民主党でも難しいということになり、政界再編があるでしょう。選挙も 2度や 3度行わないと、スッキリとイデオロギーでまとまったパーティー ( 政党 ) が生まれることにはならないと思います。このプロセスを何年で通過するのか。早くて 2年。遅くとも 3年でしょう。そうなると、2010年、あるいは 2011年ということになります。これは、世界的な政治・経済動向がある程度修練されると思われるタイミングとも重なりを見せ、思いのほか世の中は大きく変動するでしょう。

政治の世界がある程度の終息を見せた段階が、不動産市場の大きな転換点。今後 2年ないしは 3年が、収益物件の絶好の買い場といえます。賢い投資家は、政治動向を注意深く見守っているものです。


不動産投資の収益物件

2009年2月12日掲載

長嶋 修さんのご紹介

長嶋 修さん
長嶋 修さんのブログ

不動産コンサルタント

1967年(昭和42年)
東京都墨田区生まれ

株式会社さくら事務所
取締役会長( 創業者 )

NPO法人
すまひとプロジェクト 理事長

不動産投資家倶楽部
「エクシードエックス」主宰

【著書一例】


【講演実績一例】

  • 朝日資産継承セミナー
  • マイホーム購入セミナー
  • 不動産投資セミナー
  • ほか多数