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第29話 |
株価上昇で不動産はどうなる? ( 21 ) |
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みなさんこんにちは。不動産コンサルタントの長嶋修です。 株式市場が2009年3月から30パーセント以上の上昇を見せるなど、急激な回復を見せています。これは、世界中で500兆円以上の財政出動が行われ、一時のクラッシュ的な金融危機が回避されたこと。また、国内において2008年度の2度に渡る補正予算、2009年度の緊急経済対策の効果が期待されているほか、経済指標的には2月に底を打ったと、専門家の間で判断されているからです。 では今後、株価や日本経済はたしてどうなるのでしょうか。このまま株式市場は回復し、日本経済も回復軌道に乗るでしょうか。 いくつかのシナリオが考えられますが、予断はまったく許せない状況です。日銀の白川総裁は 「 最悪期は脱した 」 と認めるものの 「 偽りの夜明けを本当の景気回復と見誤らないよう注意する必要がある 」 としています。私の見方もまったく同様で、現在の株価水準は、日本の実力を上回るものと見ています。なぜなら、本質的な構造がまったく変化していないうえ、世界の経済構造が変化してしまったため、かつてのような状態に戻る可能性もないからです。 結局のところ現在の日本経済は、アメリカの景気回復頼みです。ここが内需の成長が期待できる中国やインド、ブラジルなど新興国とは決定的に異なるところ。ところがアメリカ経済が本格的に回復するのはまだまだ先であり、少なくとも前回コラムでお知らせした住宅価格の下げ止まりが確認できなければ、転換期は訪れません。早くとも数年先になると思われる米住宅価格の回復を待たずに日本経済が本格的、長期的な回復軌道に乗るためには自ら 「 新たな輸出先の開拓 」 と 「 内需の深耕 」 を行わなければなりません。でないといつまでたっても財政出動、つまり国債による借金以外で需給ギャップが埋まることにはならないでしょう。 そして 「 新たな輸出先の開拓 」 と 「 内需の深耕 」 は、ただ民間だけに任せていたのではなかなか進みません。介入のしすぎは決してよくありませんが、適切な政府の関与や支援が必ず必要になります。そのためには、とりもなおさず政治が安定しなければなりませんが、これがどうにもままならないのが日本の現状です。 自民党に制度疲労が起きており、一方の民主党は極端にいえば 「 政権交代 」 だけで結びついた寄り合い所帯です。いずれ政界再編が起きて、数度の離散集合を繰り返さなければ、政治の秩序安定は望めないでしょう。もうすぐ行われる衆議院選挙、そして来年の参議院選挙。それでも落ち着かず、2年から3年くらいは政治的な混沌期を迎えることになると思います。 このような予測 ( 政治の混沌と経済構造転換の遅れ ) が市場に漂い始めたとたん、株価は2番底を探る動きをはじめるかもしれません。そうならない場合でも、株価に景気回復の実態が追いつかずやがて息切れしてしまいます。 現在、個人が買える2億くらいまでの不動産の動きが早く、中には買い急ぎのケースも散見されます。大きく見れば現在がひとつの買い場であることには間違いがありませんが、争うように高値づかみをする必要もありません。 数年は続く混沌のなかでアンテナは張っておき、納得のいく物件や条件にあたれば買う、というくらいのスタンスでちょうどよいと思います。 |
長嶋 修さんのご紹介 ![]() 長嶋 修さんのブログ 不動産コンサルタント 1967年(昭和42年) 東京都墨田区生まれ 株式会社さくら事務所 取締役会長( 創業者 ) NPO法人 すまひとプロジェクト 理事長 不動産投資家倶楽部 「エクシードエックス」主宰 【著書一例】
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