日本の不動産市場はEU危機で大きな転換点へ   4,405 アクセス

EU、アメリカ、日本などの先進国経済が大きな過渡期に入ると同時に、BRICSやアジア諸国などが台頭することによって、世界経済に、これまでにない大きな変化が起き始めていることは、みなさんご承知のとおりです。

EU危機のスタートは、米国発のリーマンショックでした。
1971年のニクソンショック( 金とドルの兌換停止 )でドルを裏付けなく発行できるようになり、1985年の金融自由化による債権金融の発達では、新たな錬金術とも言えるほど直接金融のボリュームが大きくなり、この流れの中から金融派生商品が誕生しました。

ITバブルの後の住宅バブルでは住宅債権を加工した「 CDS( クレジット・デフォルト・スワップ ) 」といった、とんでもない、ジョージソロスに言わせれば「 金融核爆弾 」、ウォーレン・バフェットの言う「 金融時限爆弾 」ともいえる商品が生まれています。

このあたりの仕組みはかんたんにいえばこんな感じです。
まず住宅ローン債権をたくさんかき集めます。これを、金融工学を使って切り分けて債権として販売します。

この際の裏付けとなるのはスタンダード・アンド・プアーズ( S&P )やムーディーズ・インベスターズ・サービス、フィッチ・レーティングスなど民間の格付け機関による評価であり、そのロジックの基本は「 住宅ローンのデフォルトリスクはそれぞれ連動していない( 相関関係がない )。だからリスクが小さい 」というもの。

例えばメーカーに勤務するAさんがローン破綻しても、サービス業に従事するBさんとは無関係、といったものです。しかし経済全体がバブルに覆われていてそれが破裂してしまえば、ご承知のとおり住宅市場全体が大幅に下落します。

またこれのようなリスクを回避するために生まれたCDSは、こうした債権に対する掛け捨ての保険のようなもので、例えば毎年1億円を支払っておけば、100億円の債権が無価値になっても支払を受けることができるというもの。

これが、債権者以外にも売られる、つまりデフォルトするほうにかけるといった使われ方をした段階で、もう訳の分からないことになってしまいました。

こうして生まれた民間の膨大な負債は国( 米国 )が肩代わりした、そのため米財政はますます悪化しているというところ。
さらに、住宅ローン債権を切り分けた商品は、EUの金融機関が大量に保有していることもあってEU危機の引き金になり、体力のないところから順番に危機が訪れているというところです。

これも基本的には各国の金融機関の問題であり、それを国家として、あるいはEU全体としてどう対処するかというのが事の本質です。

最近では、EUの構造自体にも問題があるということが露呈してきました。一般的な国家というものは、経済が悪化すれば為替が安くなり輸出競争力が増すことで回復に向かいます。

ところが通貨統合されているEUにおいて、例えばギリシア・スペインなどは国力より相対的に高いユーロで取引を続けなければなりませんからなかなか経済は回復に向かいません。
一方でドイツなどは相対的に低い通貨で輸出競争力を高めることができ、失業率も株価も大幅に改善しています。

そもそも、ドイツとギリシアの通貨や金利が同じ水準で健全な経済になるはずがなく、ここは政治的に解決するしかないのです。それが統合というものです。

アイルランドやスペインなどがバブル化したのは、本来であればもっと高い金利であるべきものが、他国と並んだ低金利で資金調達することができたたためにお金を借りまくった、使いまくった、投資しまくったからというわけです。

EU問題についての解決策は大きくわけて次の3つくらいしかありません。

1.ギリシャなどが離脱する
2.ドイツが助ける
3.ECBなどの仕組みで助ける( ここではEU以外の他国も )


2.3などは日本に置き換えれば、東京で儲けたお金を地方に再配分するのと同じです。

さてこのようななか、我が国はIMFから国家財政について注文をつけられたりして、本当に余計なお世話ですし、そもそも議論としてナンセンスだと思いますが、反論できないわが国にも責任があります。

※IMFに内政干渉される日本の不動産市場
http://ameblo.jp/03630912/entry-11146243260.html

これまで不動産投資・賃貸住宅経営の主要なトピックといえばどちらかというと「 キャッシュフロー 」であり、ネタとしては「 空室対策 」などが主流でしたが、実物資産である 「 金( きん ) 」が人気を博するのと同様、不動産にも注目が集まっています。

ここから導き出される不動産市場の、次の流れは「 キャピタルゲイン 」です。
実際に、価値が上がる不動産もこれから出てくるでしょう。

このあたりについての考え方や予測、現実的な対処方法などについては次回コラムでお話します。

不動産投資の収益物件

2012年1月27日掲載

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長嶋修さんのご紹介

長嶋 修さん
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不動産コンサルタント

1967年(昭和42年)
東京都墨田区生まれ

株式会社さくら事務所
代表取締役社長

株式会社長嶋修事務所 代表

不動産投資家倶楽部
「エクシードエックス」主宰

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  • 朝日資産継承セミナー
  • マイホーム購入セミナー
  • 不動産投資セミナー
  • ほか多数


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