|
孫子の代まで満室が続く新築アパートを、信頼できる専門家の協力を得ながら、大家自らが企画 ・ 建築 ・ 運営することを目的とした 『 オンリーワン勉強会 』 。この勉強会を主宰する大家コンサルタント ・ 白岩貢が、大家が出会いがちな様々なトラブル、悩み、疑問を、具体的な事例を通して解説します。
<第10回>
新規投資のタイミング
「 サブプライム 」 の影響で、世の中どんどん不景気になってきているようです。あのトヨタでさえ、連結利益が前年より 7割以上も減りそうだということで、株価は大きく下がっています。
不動産市場も、かなり下落傾向が広がっています。つい先日、国土交通省が発表した地価動向のレポート ( 3ヶ月ごとに主要都市の高度利用地の地価動向を調べたもの ) では、今年の 3 〜 6月まであった上昇地区が 7 〜 10月には姿を消し、全ての地区で横ばいまたは下落となったそうです。
調査対象は、東京、大阪、名古屋など主要都市の高度利用地。いわゆるオフィス街や繁華街がメインで、地価全体の動きに先行することが多い土地です。一般の土地についても、今後より下落傾向が強まる可能性が高いといえるでしょう。
金融機関としては、地価が上昇傾向にあるときなら、万が一、返済が滞っても担保物件を処分すれば、融資の回収は容易でした。そのため 「 フルローン 」 も広く見られたのです。しかし、地価が下落傾向になると、銀行の融資スタンスは当然、厳しくなります。担保掛け目を低くしたり ( その分、自己資金が多めに必要 )、投資物件の収益性をより慎重にチェックしたりします。
王道チームに協力してもらっている現役の銀行融資担当者の話によると、
- 11月に入って、各金融機関の引き締めスタンスが更にきつくなってきている
- 融資審査において、借りる人の属性 ( 定期収入、試算背景など ) を厳しくみるようになっている
- 自己資金 30%といっている金融機関が、自己資金 30%を用意しても謝絶するケースがある
- アパートなど物件を所有している人の場合、稼働率を重視するケースがある
こういうとき、新たな投資については誰しも慎重になるものです。土地や中古物件を購入したり、アパートを新築したりする不動産投資も基本的には同じです。
ただ、不動産投資は「紙の投資」に比べると投資期間がはるかに長く、10年、20年持ち続けるケースも少なくありません。私の主宰している 「 オンリーワン勉強会 」 では、“孫子の代”まで満室が続くアパートづくりを提唱しています。
とすると、現在のような市況は、10年、20年後にも資産価値が落ちない物件を探すには実は、チャンスだともいえるのです。。
なぜなら、
- 売りに出る物件の数が増えている
- ライバルは業者を含めて少ない
- 価格交渉などがしやすい
問題は融資です。上記のように銀行の融資スタンスは厳しく、かなり自己資金がないと借りられなかったりします。そうした中で、例外的に融資が通りやすい人もいます。
たとえば、
- 都市部など賃貸需要が今後も見込めるエリアに、土地を所有している人
- 稼働率の高い ( 事業としてうまく行っている ) アパートなどを所有している人
- ローンを返済し終わった自宅があり、安定した給与所得などがある人
こうした人には、いまでも銀行は比較的前向きに対応してくれます。
銀行はあくまで 「 お金を貸して金利をもらう 」 ビジネスです。いまは急速に融資を絞っていますが、いつまでも同じスタンスを続けるわけにはいきません。
「 リスクが少ない 」 人には貸したいのです。
そして、大家さんや地主さんの中には、 「 リスクが少ない人 」 が結構いるはずです。
ただし、単に土地を持っているだけ、アパートを所有しているだけではだめです。不動産投資を 「 事業 」 としてとらえる経営感覚や、建物の維持管理、入居者募集について工夫と努力を重ねているかどうか、また安定した他の所得があるかどうか、などがポイントになります。
世の中の状況をうまく利用するには、大家自身の日頃からの勉強や努力がものを言うのです。









