脳を活性化させる住環境の造り方 ( 第2話 )   3,796 アクセス

( 3 )第3の脳 ( 中脳 ) の刺激体験
中脳はとても重要で、大脳皮質の持つ 「 ものを考え、創り出す 」 という創造的機能を活性化させるにはためには、この中脳の働きが良くなくてはなりません。
「 脳の神経回路を活性化させる 」 というのが中脳の一番の機能です。そして五感を通してやってきた情報を明確に捉えるのが中脳です。
中脳を刺激するために、次のことに注意して下さい。ポイントは、住環境の中に動きを持たせることです。

・ 廊下に秩序良く絵が流れるように掛かっている。
・ 床のフローリングが斜め張りしてある。
・ 壁を照らす照明がランダムにある。
・ 動線は単調ではなく住居内を移動するのが刺激的である。
・ スキップフロアーで住居の中に少しの段差をつくる。
・ 室内を目が順に動きを追っていくような色彩やインテリア。

例えば、スキップフロアーのある住宅は、動きが起こって中脳を刺激します。ちょっとした段差です。『建築医学』ではこういうスキップフロアーを造ることをお勧めします。
安全な段差を作ればいいのです。家の中に全然段差がなくなると段差に対して注意しなくなります。よそに行っても注意しなくなりますから、自分の家では大丈夫でも、よその家へ行って転んでばかり、ということにもなりかねません。
また、階段に絵が掛かっていると、目が絵を追っていきます。これが中脳の刺激です。毎日階段を昇るわけですから、その際毎日脳が刺激されます。これがもし何もないと、そこへ意識が行かずただ昇ることになります。これは無駄づかいです。脳が使われていないのです。
そして、階段では左目で物を追っていくように絵を配置すると、右脳を使いますからイメージ能力が高まります。左脳の論理と右脳の感性です。ですから『建築医学』では、左側に壁を作って絵をかける手法を使っていきます。
脳はシステマティックに動いています。上だけを懸命に開発しようとしてもだめです。大脳皮質が思考の中枢ですが、そこに行くまでの情報が的確でないと誤ります。
延髄 → 橋脳 → 中脳の順に刺激を与えることで初めて脳の機能が高まるのです。
発明・発見もこのシステムで起こります。だからこのシステムに従ってオフィスや住宅を造ることで創造性が高まるのです。


( 4 )第4の脳 ( 大脳皮質 ) の刺激
140 億個あるといわれている脳細胞の 90 % は、大脳皮質に集まっています。脳細胞全体に直径 1万分の1ミリ 程度の磁鉄鉱の結晶が含まれ、その数は脳細胞 1グラム当たり約 500万個あります。この磁鉄鉱が磁場の影響を受けることは想像に難くないでしょう。
例えば、方位磁石を使ってある建物の中で方位を調べたとすると、場所によって北の方向が違うことがあるのです。ときには 90度近く違うこともあります。南北を指す方向がバラバラな場所にいると脳内磁石が狂ってしまいます。
みなさんもご自宅で、南北が合っているかどうかを調べてみてください。玄関、寝室、リビング、ダイニングで、北が全部同じ方向を指しているならば脳は健全になります。
市販されている磁石で簡単に判定できます。

また、地磁気がマイナス 500ミリガウス以上あるところでは、脳内磁石は活性化し、脳そのものの力をパワーアップします。地磁気が低い場所では、脳内を流れる血液がイオン化されないため脳の働きはダウンします。
簡単にご説明すると、地球から磁気が出ています。そして、私たちの血液がその地磁気と出会うと、電圧が生じて電流が流れます。そして、電流が流れることによってイオン化されていないところがイオン化されるわけですが、地磁気が低いと血液がイオン化されないので血液循環が悪くなり、血液はドロドロになってしまいます。
例えば、一つの土地の中で地磁気が100ミリガウスも違う場合があります。100ミリガウスも違うと脳の状態はかなり違ってきます。血中の鉄分に反応して血液は流れます。地磁気が低ければ低いほど流れにくくなるのです。
同じ住居の中でも、地磁気が高い所に寝ていると健康になり、低い所に寝ていると病気になります。ですから、『建築医学』では地磁気測定をしながら玄関の位置を決めたり、寝室の位置を決めたりするわけです。特に血液が多く集まる頭部、心臓には多くの電子が集中するため地磁気の低い所に住んでいると、頭脳と心臓の働きが最も影響を受けると考えられます。

以上、これまで 9回にわたって、住環境と私たちの心と体の健康がいかに深くかかわっているのか、そして、その中で『建築医学』が果たす役割を中心にお話させていただきました。
この機会を通じて、『建築医学』の全体像を少しでも多くのみなさんにご理解いただけたとしたら幸いに思います。


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2008年12月25日掲載

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