しかしながらこの時期になると花粉症がきつく、せっかくコロナによるマスク規制が緩和されたとはいえ、まだまだマスクを手放すことができないのが残念ですね…
■ 相場より高く築古戸建を貸家として貸しています
さて今回は、築古戸建投資における2階の和室がテーマです。
私達が行っているのは投資であり、事業であります。顧客の求めるニーズに合致した賃貸物件を市場に供給する必要がありますが、その際、投資に対する利益という経済合理性を無視するわけには行きません。
そこで気になるのが、築古戸建物件を購入したときの2階にある和室部分です。どうするのがベターなのか? 自分自身も最初のうちは迷いました。今回は、この件について経験を元に書きたいと思います。
僕の得意としているリフォームは、家賃を相場より1.5〜2万円程度上げて、質の高い賃貸住宅として、属性の良い方に借りていただくパターンです。5万円くらいが相場のエリアでも、7万円前後で貸すことが多いです。
そして、いわゆる●モティを使った「 自力客付け 」は行いません。国籍は不問ですが、賃貸保証会社への加入は必須にしています。言い換えれば、「 安ければ良い 」という人をターゲットにしないということです。
無茶な事を言う人は入の段階で断ると決めています。ただし、元々の設定家賃が高いためか、無茶なことを言うような人にはこれまで出会ったことはありません。
おかげで、戸建に全力投入し始めた6年前から、夜逃げ等のトラブルの経験はありません。これまでに40棟の貸家を運営しましたが( このうち一部は売却 )、家賃は全額回収できています。
■ 2階の和室のリフォームはどこまで?
さて、家賃を相場より高くして貸していると書きました。気になるのはリフォームの範囲についてだと思います。私自身も、いつも迷いますし、2階の和室は特にそうです。なぜならば、和室の洋室化は非常にコストがかかるからです。
特に柱がむき出しのデザインである「 真壁 」から、一般的な洋室仕様の「 大壁 」への変更と、「 ラミ天 」と言われる木目調で溝のある天井を、壁紙の貼れる天井に変更するのは多大なコストがかかります。
そこでまずは、一般的に2階の部屋がどのように使われるかを考えてみました。基本的に、2階の部屋は、一人暮らしの場合は物置部屋、家族居住の場合は子供部屋等の居住者の個人部屋に当てられることが多いと思います。
ここで気をつけたいのは、リビングやキッチンと違って常に使われる部屋ではないということです。物置部屋なら普段は居住者の目に触れません。子供部屋等の個室として使われる場合も、昼間は空いていることは多いと思います。また、よその人が入る機会もまれです。
つまり、借り手から見た時、1階に比べると、2階の部屋の見た目上の重要度は高くはないということです。
■ 和室が不人気なんじゃない、「 畳 」が不人気なんだ
次に、ここで現代における和室のメリットとデメリットを書きたいと思います。
【メリット】
・床に地べたに座ることができるのでハイハイをするような子供をみるにはピッタリ
・リビングの隣にあれば布団を引いて客人を泊める等、多目的に使用できる
・床に地べたに座ることができるのでハイハイをするような子供をみるにはピッタリ
・リビングの隣にあれば布団を引いて客人を泊める等、多目的に使用できる
【デメリット】
・洋室に比べると清潔性に疑念。畳の間に引っかかった小さなゴミは掃除が大変
・利用している間に畳の表面が汚損・劣化しやすい( 技術的には表替え等でリフレッシュできるが、生活スペースとして使われている場合、あまり現実的ではない )
・家具を置くとその重みにより畳に足跡が残ることが多く、原状回復対象になる
・洋室に比べると清潔性に疑念。畳の間に引っかかった小さなゴミは掃除が大変
・利用している間に畳の表面が汚損・劣化しやすい( 技術的には表替え等でリフレッシュできるが、生活スペースとして使われている場合、あまり現実的ではない )
・家具を置くとその重みにより畳に足跡が残ることが多く、原状回復対象になる
あれれ、どうでしょう、利用上のデメリットはすべて「 畳 」に起因することがおわかりになりますでしょうか。
もうここまで来たらほぼ答えは出ていますね! 私の分析によると、和室や和のテイストが嫌われているのではなく、避けられているのは「 畳 」なのです。そして、賃貸住宅に求められるのは、使い勝手が良いことです。賃貸住宅の質の高さとは、使い勝手の良さです。
ということで、結論を言うと、畳をフローリングか、クッションフロアに変更することでほぼ問題は解決できます。天井や壁はそのままで、畳という和室のマイナス部分だけを払拭するのです。
実際に、私は先述のとおり相場より高い家賃で「 質の高い賃貸住宅 」として賃貸していますが、ほとんどの場合、2階の和室は床のみの変更で済ませています。
■ まとめ
これらを前提に、2階の和室対策をまとめます。
天井:原則そのまま
( 現在進行系ではない過去の雨漏り染みがひどい場合は壁紙化 )
壁:原則そのまま
( 砂壁の劣化が激しいときのみ真壁のまま柱部分以外を壁紙化 )
押入れ:原則そのまま
( ふすま等の建具の劣化が激しく張替不可の場合は建具を捨ててロールスクリーン )
障子:原則そのまま
( 張替える。劣化が激しいときは捨ててカーテンレールを設置 )
床:フローリングか木目調クッションフロアに変更
実際の部屋の様子はこんな感じです!

2階和室の壁や天井を洋室化するのにお金をかけるなら、その予算を1階の利用頻度の高い部屋の居住性向上に投入した方が良い、というのが僕の結論です。
ちなみに、洋室で絨毯が敷いてある部屋は同じ理由で床を変更しています! それではまた!