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実は優良入居者だった!? 高齢入居者の6つのリスクと具体的な解決策

赤尾宣幸さん_画像 第3話

こんにちは、赤尾宣幸です。これまで、高齢者向きアパートの定義、活用できるアパートについて書いてきました。今回は、多分多くの方が気になっている「 高齢者のリスクとその対策 」について紹介します。

高齢者の入居を拒む大家は多いものです。それはきっと、「 高齢者はリスクが高い 」と思いこんでいるからでしょう。しかし、実は高齢者は引っ越しもリスクも少ない優良入居者なのです。

正確にいえば、高齢者向きアパートとしての取り組みを実施すれば、リスクはほぼ回避できます。高齢者のリスクは次の6つが主なものと考えられます。それぞれ、私も実践している具体的な対策を紹介します。

■ 高齢入居者の6つのリスクと対策

1.転倒

転倒で骨折、入院して寝たきりになる高齢者は多い。転倒を予防したうえで、転倒しても骨折しないような工夫をすれば長期入居につながる。そのためには、段差があるところには手すりを設置し、危険な場所を予感させる。

段差付近はカラーテープ等で明示したり、框には滑り止めを張り段差を認識させる工夫をする。畳や板張り、じゅうたん、クッションフロアなどコンクリートではない床とし、転倒時の衝撃を緩和させる。

前回のコラムで書いたように、“バリアありー”の導入、すなわち段差は残したまま、手すりなどで転倒を防ぎ、転倒しても衝撃を緩和できる床であれば転倒リスクは緩和できるし、健康に長生きができ、長期入居になる。





2.火災

火災は高齢者に限った問題ではないが、高齢者は避難に時間がかかり、被害が大きくなる可能性がある。出火原因を減らし、延焼を抑える工夫をし、避難しやすくすることでリスクを減らす。

住宅火災の出火原因は3割がコンロとストーブ、1割が放火、1割がタバコだ。そこでIHコンロ、エアコンを設置することで、コンロとストーブの3割をゼロにする。防犯カメラ設置で放火を抑止できればさらに1割削減、これらの対策で4割の出火原因を減らすことができる。

延焼を抑えるために、カーテン、カーペット等は不燃材を積極的に使う。壁に石膏ボードを張れば延焼を抑えるだけでなく、防音・断熱にも有利だ。ボードの追加張りはDIYでも施工可能だ。

避難しやすくするため、玄関以外からも逃げられるようにして2方向避難を確保する。避難時間を確保するには、火災を早く知らせることも重要だ。

「 他の部屋が火事です 」などと言う音声タイプの連動タイプ感知器を使えば、火災を早く確実に認識できる。多世代居住であれば、若者が火災発生を通報してくれるだろうし、避難の手伝いなども期待できる。

3.防犯

電子錠、TVモニター付インターホン、防犯カメラなどで対応する。電子錠は見た目のダブルロックにより、泥棒を敬遠させる効果がある。

また、高齢者は鍵を、失う・鍵穴に差せない・かけ忘れるといったリスクがあるが、電子錠はカードや暗証番号で開錠できるのでこれらの心配がない。カードや暗証番号は再設定が容易にできる。

また、ドアが閉まると自動的に施錠するように設定すれば、鍵の閉め忘れも、施錠したかどうかの不安もなくなる。

4.緊急時

介護保険の利用で、容体急変のリスクが少なくなる。これは、介護事業者が日々の健康管理をしっかり行い、体調が良くないときは受診を勧めるからだ。

もし部屋の中での異常を近くの人が察知した場合は、電子錠の暗証番号を伝えれば開錠が可能で、速やかな対応ができる。また、自治体によっては緊急通報システムがあるので、これらの活用も可能だ。

5.孤独死

大家にとって最も気になるのは孤独死だろう。しかし、介護事業者等との提携で、孤独死はほぼノーリスクになる

介護事業者は利用者の健康を常にチェックし、調子が悪ければ受診を勧める。サービス利用日でなくても心配な時は電話等で確認をするのが現状だ。これらにより、室内で亡くなるリスクは激減する。

介護サービスを週に2回受けていれば、万が一室内でお亡くなりになった場合でも最悪4日以内で発見できるので、いわゆる「 孤独死状態 」を未然に防げる。介護事業者と提携すれば孤独死リスクはほぼゼロにできる。

介護サービスを受けていない人には、週に2回配食サービスや乳酸菌飲料プレゼントや見守りで対処する。配達の時に会話ができればより安心だ。

ちなみに、孤独死は50代男性の方が高齢者より多いという東京都監察医務院のデータもある。50代男性の方が高齢者より孤独死リスクは高いかもしれない。


東京23区における孤独死の実態(H22東京都監察医務院)

6.クレーム・滞納・退去後

介護事業者等が入ることで入居者とワンクッション置けるので、クレームは発生しにくく、解決も容易になる。一般的に介護事業者等は利用者さんを大切にするので、クレームは介護事業者がまず対応するだろう。

滞納も同様に間に入ってくれる可能性がある。戦争を経験してきた高齢者は誠実な人が多く、あまり心配はない感じがする。

介護事業者は詳細な個人情報を持ち、ご家族ともつながっているので、入居中も、退去後も力を合わせた対応が期待できる。こういったことから、一般の賃貸管理業者よりきめ細やかな管理ができるので、問題は起きにくい。

また、高齢者は「 終の棲家 」と考える人が多いので、転居の多い入居者より問題を起こしにくく、長期安定経営が可能となる。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 赤尾宣幸(あかおのぶゆき)さん

akaosan

福岡県宗像市在住
ブログ:DIYで不動産経営

< FBにて以下のグループを主宰 >
DIYを楽しむ会
不動産イベント倶楽部
居酒屋セミナー
高齢者向きアパートの会
DIYを楽しむ大家の会

■経歴

□1960年
福岡生まれ

□1978年
日本国有鉄道入社

□1980年
中央鉄道学園大学課程入学

□1983年
中央鉄道学園大学課程土木課卒

□1993年
自己所有マンションを賃貸にして賃貸経営開始

□1996年
キリン・ドラフトマスター取得

□1997年
日本初の複数のテナントが入るフードコート「小倉食堂」を立ち上げ

□2002年
妻の夢実現のためにデイサービスを立ち上げる

□2003年
西日本旅客鉄道退社

□2007年
介護タクシー開業

□2009年
高齢者向きアパート開業

□2011年
九州経済産業局 専門家登録

□2018年
自身の夢である「高齢者向きアパートの普及で一人でも多くの人が幸せを感じてもらうこと」に向けて執筆やセミナー等を行っている

■ 著書


実録競売マンション経営出版(鳥影社)

(ペンネーム山田一)


「小規模介護事業」の経営がわかる本 (セルバ出版)


DIY賃貸セルフリフォーム&リノベでファン・ファン・ファン (セルバ出版)


改訂版「小規模介護事業」の経営がわかる本 (セルバ出版)


介護で苦しまない! クスリフリーとバリアありーを考える (セルバ出版)


これでばっちり!マンションDIY・リフォームを楽しもう (セルバ出版)


多世代居住で利回り30%!高齢者向きアパート経営法 (セルバ出版)

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