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入居者さん目線とDIYリフォーム。オーナーによる「正解」の違いを考えた。

赤尾宣幸さん_画像 赤尾宣幸さん 第33話

2021/3/5 掲載

不動産会社に勤める知人が、築古の分譲マンションを買った。築50年の鉄筋コンクリート造で、エレベーター無し5階建ての4階部分。いわゆる公団タイプで、3DKだったものをキッチン横の和室をキッチンと一体にした、和室2室の2DKにリフォーム済みの物件だ。

しかし、前のオーナーの使い方があまり良くなく、全体的にヤニが付いていて汚い。風呂はバランス窯という年代物で、バスタブは小さく、浴室の壁は下の方がタイル張りだが、一部タイルが割れている。上の部分はペンキ塗りだが、かなり剥がれていた。

給湯は流しに瞬間湯沸かし器というものがあるだけ。洗濯機はベランダに置くようになっていた。彼はこれを1LDKにリフォームした。彼も入居者さん目線で考えながらDIYでリフォームしている。

DIYリフォーム-1  DIYリフォーム-2

和室の畳はすべて撤去し、床をフラットにしてフロアタイル張に変更。広い方の和室はキッチンと併せてリビングとし、一体感と広さを演出するためにふすまや敷居、鴨居を撤去した。狭い方の和室は押し入れを撤去して、入り口のふすまは開き戸に変更して、広さと独立感を演出している。

DIYリフォーム-3  DIYリフォーム-4

水回りもグレードアップしている。流し台は新品に交換、キッチンパネルは大理石調だ。カランもシングルレバーで温水が出るようにした。

洗面台はミラーがおしゃれなシャンプードレッサーに変更。浴室は一回り大きなバスタブを入れ追い炊きも確保。また、壁と天井は白のペンキで塗り替え、タイル張りの部分は大理石調のパネルを張った。

トイレは腰壁がタイル張りだったものを全面クロス張りにし、タイルの床はフロアタイルに変更。温水洗浄便座も装着。洗濯機置き場も室内に確保した。

DIYリフォーム-5

玄関は黒色で暗かったドアを白に変更。コンクリート壁にはクロスを張った。おしゃれなシューズボックスを装備し、床はクッションフロアを張った。

狙いは若い人や子供が小さいファミリーだ。そういう人が好むようなフロアタイルとキッチンパネルでおしゃれに仕上げている。近々、「 相場家賃 」で募集を開始する予定だ。DIYのリフォームを手伝いながら、内容的には私もそうするなと思うリフォームだ。

■ オーナーによって異なるリフォームの「 正解 」

しかし、私の考える入居者さん目線とは違った。私のリフォームは基本性能重視だ。例えば、音の問題を考えて、コンクリートの壁には石膏ボードを張るし、床は防音性、保温性、経済性を優先しクッションフロアで仕上げる。

壁のクロスは白、床は明るい茶色にすることが多い。シンプルにして、飽きが来ないことを狙い、「 入居者さんの家具 」が目立つようにベーシックに仕上げる。

また、空いている空間があれば、棚を作り、収納力アップを狙う。これにより、家財が増えれば引っ越しが面倒に思うはず。ベーシックで収納が多い部屋は長期入居につながると考えている。

そして家賃は相場の1〜2割高で設定する。割高家賃なので、すぐには決まらないことが多い。しかし、部屋の価値がわかる人は割高家賃でも納得すれば入居していただける。そして長期入居になると考える。長期入居こそが大家の王道だと私は考えている。

賃貸仲介業者の彼は現場をよく知っている。決まりやすさを優先し、見た目を重視する。そのためには高い素材でも使う。床はフロアタイルで、キッチンパネルも石目調のおしゃれなタイプだ。おしゃれなデザインは目を引く。

入居を決めるには見た目が大切と彼は考えている。材料の使い方も、おしゃれに見えるようにするためにはロスを惜しまない。棚は作らず、入居者さんが好きな家具を好きなように置けることを重視している。

そして棚がない方が部屋は広く見える。デザインが良ければ入居が決まりやすく、退去してもすぐ埋まるようなおしゃれな部屋に仕上げることが大切と考えている。

家賃設定も違う。私は、見た目より基本性能重視で、その分高い家賃設定をする。すぐに決まらなくてもそれは仕方ない。それより長期入居が大切と考えている。

業者の彼はおしゃれなデザインで、相場家賃で募集し、募集すればすぐ決まるように仕上げる。退去しても、すぐに次が決まればいいと考えている。

DIYの考え方もかなり違う。彼はスピード重視だ。クロスは長めに切って、張るときに多少ずれても張りなおさなくて済むようにしている。また、繁忙期に間に合わせるため、ふすま張替えなどは外注だ。

また、一日でも早く内覧してもらえるように、ドアや網戸やサッシの調整は内装が済んでから行う。私は、作業の工程から考え、ドア等の調整は先に行う。ドアがスムーズに開閉できれば作業に行った時に気持ちがいい。網戸も床を仕上げる前なら、養生しなくても床に置いて張替えができる。クロスはぴったりの長さに切り、きちんと仕上がることに喜びを感じる。

DIYは、彼にとっては手段であり、私には目的となっているのかもしれない。違いは多くあるが、二人に共通しているのは、彼も私も入居者さん目線で考えてDIYでリフォームしているということだ。

その入居者さん目線も、DIYの考え方もいろいろあるんだなと実感した。

プロフィール

■ 赤尾宣幸(あかおのぶゆき)さん

赤尾宣幸さん

福岡県宗像市在住
ブログ:DIYで不動産経営

< FBにて以下のグループを主宰 >

  • DIYを楽しむ会
  • 不動産イベント倶楽部
  • 居酒屋セミナー
  • 高齢者向きアパートの会
  • DIYを楽しむ大家の会

■ 経歴

□1960年
福岡生まれ

□1978年
日本国有鉄道入社

□1980年
中央鉄道学園大学課程入学

□1983年
中央鉄道学園大学課程土木科卒業

□1993年
自己所有マンションを賃貸にして賃貸経営開始

□1996年
キリン・ドラフトマスター取得

□1997年
日本初の複数のテナントが入るフードコート「小倉食堂」を立ち上げ

□2002年
妻の夢実現のためにデイサービスを立ち上げる

□2003年
西日本旅客鉄道退社

□2007年
介護タクシー開業

□2009年
高齢者向きアパート開業

□2011年
九州経済産業局 専門家登録

□2018年
自身の夢である「高齢者向きアパートの普及で一人でも多くの人が幸せを感じてもらうこと」に向けて執筆やセミナー等を行っている


■ 著書

実録競売マンション経営出版
実録競売マンション経営出版(鳥影社)
(ペンネーム山田一)

「小規模介護事業」の経営がわかる本
「小規模介護事業」の経営がわかる本 (セルバ出版)

DIY賃貸セルフリフォーム&リノベでファン・ファン・ファン
DIY賃貸セルフリフォーム&リノベでファン・ファン・ファン (セルバ出版)

改訂版「小規模介護事業」の経営がわかる本
改訂版「小規模介護事業」の経営がわかる本 (セルバ出版)

介護で苦しまない! クスリフリーとバリアありーを考える
介護で苦しまない! クスリフリーとバリアありーを考える (セルバ出版)

これでばっちり!マンションDIY・リフォームを楽しもう
これでばっちり!マンションDIY・リフォームを楽しもう (セルバ出版)

多世代居住で利回り30%!高齢者向きアパート経営法
多世代居住で利回り30%!高齢者向きアパート経営法 (セルバ出版)

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