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アドバイスしても買えない人。なりたくないのに大家になる人。

赤尾宣幸さん_画像 赤尾宣幸さん 第35話

2021/5/2 掲載

知人の紹介で、大家になりたいという人の相談を受けた。私はまず、何の「 目的 」で大家になりたいかを聞く。それによって選ぶべき物件が変わってくるからだ。

努力してガンガン物件を買って大金持ちになりたい人と、年金程度でいいから安定した収入が欲しい人とでは、買うべき物件が変わってくる。ガンガン行きたい人には、戸建てや区分所有( マンション )は遠回りだ。年金程度でいい人は、区分所有を選ぶとリスクが少なくていいだろう。

目的が明確になったら、「 自分の立場( 環境 )」を聞く。ノウハウはあるのか。どこまで不動産に時間をかけられるのか。資金調達の可能性はどうなのかを考えてもらう。

ノウハウや、時間の余裕がない人は、一棟物よりも管理組合が管理してくれる区分所有が安心だろう。そして、自己資金や、融資を考える。自己資金がある人は、新築もいいだろう。融資が難しい人は知恵や労力が必要だ。

■ 自営業の独身女性に薦めた物件

相談者は、自営業の50才くらいの独身女性。家賃収入は年金程度でいい。ノウハウはないし、本業が忙しいので不動産に時間をかけたくないという。自宅所有で、自己資金1,000万円。融資は難しいという。

そうであれば、自宅付近で、区分所有のファミリータイプのオーナーチェンジがいい。手間は少なく、500万円程度から買えるし、買ったその日から家賃が入る。

1,000万円の物件1件を買うより、2件買ってリスク分散したほうがいいと提案。じゃあ、それで行こうということになった。そこで、懇意にしている不動産屋さんに、候補を探してもらった。

条件は自宅付近の区分所有、物件価格500万円程度、オーナーチェンジで、滞納やトラブルなどの問題がなく、長期間住んでくれている入居者さんの物件。

提案された10件の候補から、相談者と一緒に5件を選び、現地を見て回った結果、「 これが希望にぴったり 」という物件が見つかった。総額500万円、実質利回り10%。入居者さんは、高齢のお母さんとその娘の看護師。

既に10年のご入居で、トラブルは皆無。娘さんは、結婚する気がなさそうで、長期入居の予感だ。手持ち資金は1,000万円なので、希望に合う物件が出ればもう1件買おうということになった。それで話はまとまった。いいお手伝いができたと思った。

しかし、しばらくして電話がかかってきた。「 4室のアパートを800万円で見つけたんです 」という。家賃は2万円台。表面利回り15%だという。安い物件には、その理由がある。安く物件を買っても、ノウハウがないと大変だ。

管理会社に丸投げすればそれなりに費用がかかる。しかも、管理会社が期待通りの働きをするか、いつまでもいい管理をしてくれるかはわからない。

安い物件のリスクを説明して、「 あなたの目的や立場では、築古アパートは難しいですよ 」と言ったが、あまりピンとこないようだった。

そうしているうちに、候補物件を買いたいという人が現れた。念のために電話すると「 安いアパートを考えているんです 」という。「 忙しいあなたには、築古アパートよりも前回見た物件の方がご希望に近いですよ 」と話した。「 わかりました!すぐ不動産屋に電話します 」ということだった。

あれから1か月。何も言ってこない。不動産屋にも連絡は来てないという。

■ 目的や立場にあった物件を選ぶことの重要性

物件を買えば誰でも大家になれる。しかし、大家として成功するためには、目的や自分の立場をしっかり考えたうえで、物件を選ぶことが大事だ。そうでないと、長く続けることができない。無理なく、長く、続けることで「楽ちん大家」になれると私は考えている。

自分の考えをしっかり持たないと、いい物件はみつからない。いいなと思ってもアクションを起こさなければ前に進まない。彼女の場合、仮に安くて利回りのいいアパートを買えたとしても、ノウハウもなく、不動産にかける時間もないのでは、継続して利益を上げるのは難しいだろう。

これから大家になりたい。そういう人は、自分の目的や立場に合った物件を選べる素晴らしいチャンスを持っている。物件ありきではなく、自分が不動産に対して何を期待しているか、自分が何をできるかをしっかり考え、「自分に最適な物件」を選べるチャンスを活かしてほしい。

一方で、選ぶことができずに親の不動産を引き継ぎ、なりたくなくても大家になる人もいる。彼らには物件を選ぶチャンスはない。賃貸経営に興味がなければ売却すればいいのだが、なかなかそれは難しい人もいる。

大家さん専門税理士の渡邊浩滋さんもその一人かもしれない。賃貸経営には興味がなかったが、親の不動産を引き継ぐことになった。そして、自ら考え、自ら行動し、賃貸経営を立て直した。そんな彼が書いた「 相続したボロ物件どうする?賃貸アパート経営の道しるべ 」



大家になりたくない人、所有物件で悩む人はもちろん、相続を考える人にもおすすめだ。これから大家になろうという人も、その前にぜひ読んでほしい一冊だ。

プロフィール

■ 赤尾宣幸(あかおのぶゆき)さん

赤尾宣幸さん

福岡県宗像市在住
ブログ:DIYで不動産経営

< FBにて以下のグループを主宰 >

  • DIYを楽しむ会
  • 不動産イベント倶楽部
  • 居酒屋セミナー
  • 高齢者向きアパートの会
  • DIYを楽しむ大家の会

■ 経歴

□1960年
福岡生まれ

□1978年
日本国有鉄道入社

□1980年
中央鉄道学園大学課程入学

□1983年
中央鉄道学園大学課程土木科卒業

□1993年
自己所有マンションを賃貸にして賃貸経営開始

□1996年
キリン・ドラフトマスター取得

□1997年
日本初の複数のテナントが入るフードコート「小倉食堂」を立ち上げ

□2002年
妻の夢実現のためにデイサービスを立ち上げる

□2003年
西日本旅客鉄道退社

□2007年
介護タクシー開業

□2009年
高齢者向きアパート開業

□2011年
九州経済産業局 専門家登録

□2018年
自身の夢である「高齢者向きアパートの普及で一人でも多くの人が幸せを感じてもらうこと」に向けて執筆やセミナー等を行っている


■ 著書

実録競売マンション経営出版
実録競売マンション経営出版(鳥影社)
(ペンネーム山田一)

「小規模介護事業」の経営がわかる本
「小規模介護事業」の経営がわかる本 (セルバ出版)

DIY賃貸セルフリフォーム&リノベでファン・ファン・ファン
DIY賃貸セルフリフォーム&リノベでファン・ファン・ファン (セルバ出版)

改訂版「小規模介護事業」の経営がわかる本
改訂版「小規模介護事業」の経営がわかる本 (セルバ出版)

介護で苦しまない! クスリフリーとバリアありーを考える
介護で苦しまない! クスリフリーとバリアありーを考える (セルバ出版)

これでばっちり!マンションDIY・リフォームを楽しもう
これでばっちり!マンションDIY・リフォームを楽しもう (セルバ出版)

多世代居住で利回り30%!高齢者向きアパート経営法
多世代居住で利回り30%!高齢者向きアパート経営法 (セルバ出版)

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