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退去、クレームはこうして防ぐ。25戸の小規模大家が「楽ちん大家」でいられるワケ

赤尾宣幸さん_画像 第7話

私は所有戸数25戸の弱小大家だが、ほとんど苦労のない「 楽ちん大家 」だ。なぜ楽ちんかというと、戸数が少ないし、退去、クレーム、滞納がほとんどないからだ。

物件は戸建て1戸、ファミリータイプ区分所有8室、ワンルームアパート16室、いずれも築20〜50年の築古物件だ。ワンルームは年に1〜3室の入退去があるが、他はここ数年退去がない。

クレームは給湯機やエアコンの故障と、排水のつまり程度で年に数回だけだ。私が「 楽ちん大家 」なのには理由がある。今日はそれをお伝えしたい。


私のアパート

■ 退去の理由を考えて、回避する

厄介で面倒でお金がかかるのが入退去。退去を減らせばずいぶん楽になる。私の物件は退去が少ない。退去が少ないのは理由がある。退去の理由を考え、それに対して工夫をしているからだ。

スーモ調査の「 引越し理由ランキング 」によると、引っ越しの理由は次のようになっている。

1位:前住んでいた物件に不満があったから 22.0%
2位:前よりよい条件の物件を見つけたから 20.0%
3位:結婚したから 18.8%
4位:転勤になったから 17.3%
5位:賃貸の更新時期がきたから 16.8%
※参照:http://suumo.jp/journal/2015/06/17/92384/

5位の「 更新時期 」は更新料がかかることがきっかけ。福岡にある私の物件は更新料というものがない。しかし、更新料がかかるエリアではこれをなくせば退去理由5位が理論上はなくなる。

3位と4位の結婚と転勤は、大家から見たら不可抗力にも思える。しかし、ファミリーがターゲットであれば、3位の結婚による退去は回避できる可能性が高い。

4位の転勤も子供の転校を嫌って転居しないかもしれない。こういったことからファミリーをターゲットにすると退去理由の3位と4位は回避可能となる。

1位と2位は物件力によるものだ。不満のない物件であったり、よそより良い物件であれば回避可能だ。また、住んでいる部屋が満足いくものであれば、3〜5位の理由があっても引き続き入居してもらえるかもしれない。

これらから考えると、「 いい部屋 」であれば長期入居が狙えるということになる。そこで、私はDIYで「 いい部屋 」を作りこんでいる。いい部屋だということを理解して住んでくれる人は、高めの家賃を納得して払ってくれるし、クレームも、滞納もない気がする。

■ 入居者にとっての「 いい部屋 」を提供する

いい部屋とは何か。ネットで部屋を探すとき、オートロックやフローリングなどで検索できるが、これらは探すときの条件であって、住んでいくうえでのいい部屋とは別だと考えている。いい部屋は「 不満のない部屋 」と考えている。

株式会社LIXIL住宅研究所の賃貸住宅の不満に関する調査報告によると、賃貸住宅の不満は、防音( 遮音 )性と、断熱効果や湿気だ。そして、不満を持っている人の35.2%が引っ越しを検討しているという。

※参照:https://www.lixil-jk.co.jp/pdf/150630chintai.pdf

大家としてこれを考えると、@防音性の高い部屋、A断熱性の高い部屋、B湿気のこもらない部屋を作れば、不満のない部屋、すなわちよい部屋ということになる。そして、私はそこに重点を置いた部屋作りをしている。

私の持つ区分所有物件は昭和50年代築が主流だ。断熱材は入っていても薄かったり、コンクリートがむき出しだったりする。結露でカビだらけだったこともある。

そこで、結露しそうな壁は既存の壁の上に断熱材を取り付ける。これによって部屋は狭くなるが、断熱性能は向上する。さらに、若干だが防音性も向上する。 
 

既存の壁の上に断熱材を追加

また、石膏ボードを既存の壁に追加で張ることで、音が柔らかくなり、若干だが、断熱性も向上する。この、若干の差が、実は大きな差になったりする。


既存壁に石膏ボードを追加。防音性の向上を図る

これらの差は内覧時に現れる。「 あら、このお部屋、なんだか音が柔らかいわね 」と、ちょっとした差に気づいてくれる。

そこでこれらの工夫を説明する。「 だから少し家賃がお高めなんです 」と言っても納得してくれればほぼ決まり。クレームのない長期入居になる。

ワンルームアパートも、退去があれば、石膏ボードを既存の壁の上に追加施工し、次回の長期入居を狙っている。

■ クレームを出さないためにできること

予防措置で入居前にドアの調整、水栓・トイレなどのパッキン交換を行う。場合によっては水栓やシャワー交換も行う。さらにエアコンが古い場合は交換する。これにより、クレームはかなり防げる。

入居後にこれらに不具合が出ると、まず入居者さんに大きな迷惑をかける。そのうえDIYで対応するのは難しい。緊急性を要したり、時間が合わなかった場合は業者手配となるし、割高だったりする。また入居中のDIYは緊張する。クレームの芽は入居前に摘んでおくに限る。

それでも、設備故障などのクレームは発生する。その場合は速やかに対応する。誠意ある対応は入居者さんの信頼を高めることも可能だ。


フローリングにするときは断熱材を入れ、断熱性・防音性の向上を期待

■ 空室を埋めるために大切なこと

それでもやはり、退去は発生する。この場合は管理会社の出番だ。普段から管理会社と良好な関係を築くべく努力する。

私は、「 すぐに判断し、約束を守る大家 」を目指している。退去後に業者さんから「 ここをこうして欲しい 」などと提案があれば、期限を聞いて、必ずそれまでには実施することを心掛けている。

「 赤尾さんの物件は最優先です 」。そんな管理会社との関係こそが「 楽ちん大家 」になるための最大の秘訣かもしれない。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 赤尾宣幸(あかおのぶゆき)さん

akaosan

福岡県宗像市在住
ブログ:DIYで不動産経営

< FBにて以下のグループを主宰 >
DIYを楽しむ会
不動産イベント倶楽部
居酒屋セミナー
高齢者向きアパートの会
DIYを楽しむ大家の会

■経歴

□1960年
福岡生まれ

□1978年
日本国有鉄道入社

□1980年
中央鉄道学園大学課程入学

□1983年
中央鉄道学園大学課程土木課卒

□1993年
自己所有マンションを賃貸にして賃貸経営開始

□1996年
キリン・ドラフトマスター取得

□1997年
日本初の複数のテナントが入るフードコート「小倉食堂」を立ち上げ

□2002年
妻の夢実現のためにデイサービスを立ち上げる

□2003年
西日本旅客鉄道退社

□2007年
介護タクシー開業

□2009年
高齢者向きアパート開業

□2011年
九州経済産業局 専門家登録

□2018年
自身の夢である「高齢者向きアパートの普及で一人でも多くの人が幸せを感じてもらうこと」に向けて執筆やセミナー等を行っている

■ 著書


実録競売マンション経営出版(鳥影社)

(ペンネーム山田一)


「小規模介護事業」の経営がわかる本 (セルバ出版)


DIY賃貸セルフリフォーム&リノベでファン・ファン・ファン (セルバ出版)


改訂版「小規模介護事業」の経営がわかる本 (セルバ出版)


介護で苦しまない! クスリフリーとバリアありーを考える (セルバ出版)


これでばっちり!マンションDIY・リフォームを楽しもう (セルバ出版)


多世代居住で利回り30%!高齢者向きアパート経営法 (セルバ出版)

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