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それでも買いますか? 収支を考える=物件を買う前に計算してみよう。

赤尾宣幸さん_画像 第8話

私は物件を買うときに必ず収支計算をする。ちゃんと借入金が返済できるか、空室リスクを考え、自分の手に負えるのかを考える。

今回は私の収支計算方法をお伝えする。これが唯一正しいわけではないが、参考になれば幸いだ。


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■ 1、購入時の諸費用等を考え、総額を考え、借入金を考える

収支計算の前に、諸費用( 購入時にかかる物件価格以外の費用 )がいくらで、総額でどれだけかかるかを考える。物件価格だけで物件は手に入らない。仲介手数料や印紙代、登記費用、抵当権設定などの費用がかかる。そして忘れたころに不動産取得税もやってくる。

諸費用は積み上げて算出できるが、私は概算では「 物件価格 」の10%で見積もる。事例では物件価格2,000万円、諸費用10%で200万円と考えた。

また、中古物件は購入してすぐに修繕が必要な場合が多いので要注意だ。事例では初期修繕費100万円とした。これらを積み上げると購入に必要な総額がわかる。

総額から自己資金を引いたものが借入額となる。事例では総額2,300万円、自己資金は650万円、借入金は1,650万円、固定金利2%、15年返済とした。

■ 2、収入を考える

1)家賃収入

家賃は契約時期で変わったりする。古くから住んでいる人は家賃が高く、退去後は家賃が下がることが多い。長期入居は部屋が傷んでいる可能性も高く、家賃は下がるし、修繕費がかさむということもある。

そこで相場家賃を調べてみる。募集賃料は「 大家希望価格 」であり、実際に契約される家賃はそれより低いかもしれない。

仲介業者に複数ヒアリングすれば、より確実な「 相場家賃 」がわかる。すべての部屋が相場家賃に入れ替わったとして家賃収入を考える。それがその物件の今の実力だ。収支計算では「 実力家賃 」と表記している。

実力家賃がわかったら、それに空室率を加味する。満室稼働はないと考える。地域の空室率が15%であれば、実力家賃から15%を引いたものが、期待される家賃となる。

家賃は時がたてば下がる傾向にあるが、大家力を身に付けて対応できると考え、事例では考慮しない。

2)駐車場収入

駐車場は家賃に含めてもいいし、別に計上しても構わない。こちらも「 満室稼働 」を期待せずに考えてみる。

3)その他の収入

その他の収入としては、太陽光発電、自動販売機収入、アンテナ設置料、看板代などがある。金額が大きいものがあれば計上する。

■ 3、支出を考える

1)管理費

管理会社に管理委託する場合は管理費が必要。賃料の3〜8%程度だろうか。事例では5%とした。

2)修繕費

物件には修繕費が付き物だ。築10年くらいまではあまりかからないが、エアコンや給湯器などが故障することもある。10年でこれらを30万円で交換すると、年間3万の積み立てが必要だ。

また、退去後のリフォーム費用も必要だ。仮に5年で退去し、清掃・リフォーム費を10万円とすると、年間2万円の積み立てが必要だ。

この二つだけで年間5万円の積み立てになる。家賃が5万円なら、年間家賃60万円の8%強が必要という計算になる。

建物が古くなると修繕費がかかる。施工次第で修繕が必要になる時期が違ってくるが、10〜15年で外壁塗装、30年位で給排水管交換なども必要となる。

私は築古を買う場合には、修繕費を家賃の20%で計上する。購入時に修繕をしっかり行い、新築に近い状態にするなら、毎年の修繕費は安く見積もっても構わない。

3)その他の支出

このほかに、火災保険料、水光熱費、通信費、清掃費、公租公課、町内会費、その他の経費を計上する。事例では年間20万円を想定した。

■ 4、手残りを考える

収入計から支出計を引き、そこから借入金の「元金」返済額を引いたものを私は手残りと呼ぶ。とりあえず手元に残るお金だ。手残りがプラスならば手出しがなく、マイナスなら追加で資金を補わなければならな

事例では当初5年間はマイナスで累積し、累計額は最大マイナス22.5円万となる。その金額を用意できなければアウトだ!

しかし、自己資金が用意できたり、借入期間の長期化、経費削減などで収支改善できるなら買ってもいいかもしれない。そうでないなら借入金返済に滞り、不動産経営がとん挫する。物件購入はあきらめるべきだ。

資金が回ることを確認したら、手残り累計がプラスになる年を考える。特殊な事情がなければこれで収支は安定する。返済が終わると返済額の分、手残りが増加する。

■ 5、大家力を考える

収支計算は、私が標準的と考える数字を使った。大家力が付いてくれば収支は改善できる。より高い家賃が設定できたり、稼働率を上げたり、修繕費を抑えたりできるようになれば、利益は大きくなる。

注意点として、この収支計算では税金は考慮していない。利益が上がれば、税金がかかるようになる。減価償却が終われば、税金は重くのしかかってくる。また、変動金利の場合は金利が上がることも考える必要がある。

収支計算すればわかるが、思ったようには儲からないのが不動産賃貸かもしれない。だが、大家力が身に付けば安定して儲かるのも不動産賃貸だろう。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 赤尾宣幸(あかおのぶゆき)さん

akaosan

福岡県宗像市在住
ブログ:DIYで不動産経営

< FBにて以下のグループを主宰 >
DIYを楽しむ会
不動産イベント倶楽部
居酒屋セミナー
高齢者向きアパートの会
DIYを楽しむ大家の会

■経歴

□1960年
福岡生まれ

□1978年
日本国有鉄道入社

□1980年
中央鉄道学園大学課程入学

□1983年
中央鉄道学園大学課程土木課卒

□1993年
自己所有マンションを賃貸にして賃貸経営開始

□1996年
キリン・ドラフトマスター取得

□1997年
日本初の複数のテナントが入るフードコート「小倉食堂」を立ち上げ

□2002年
妻の夢実現のためにデイサービスを立ち上げる

□2003年
西日本旅客鉄道退社

□2007年
介護タクシー開業

□2009年
高齢者向きアパート開業

□2011年
九州経済産業局 専門家登録

□2018年
自身の夢である「高齢者向きアパートの普及で一人でも多くの人が幸せを感じてもらうこと」に向けて執筆やセミナー等を行っている

■ 著書


実録競売マンション経営出版(鳥影社)

(ペンネーム山田一)


「小規模介護事業」の経営がわかる本 (セルバ出版)


DIY賃貸セルフリフォーム&リノベでファン・ファン・ファン (セルバ出版)


改訂版「小規模介護事業」の経営がわかる本 (セルバ出版)


介護で苦しまない! クスリフリーとバリアありーを考える (セルバ出版)


これでばっちり!マンションDIY・リフォームを楽しもう (セルバ出版)


多世代居住で利回り30%!高齢者向きアパート経営法 (セルバ出版)

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