経営する銭湯で女性客を盗撮したとして、警視庁杉並署は、平和湯経営西村芳弘容疑者( 57 )を逮捕した。「 若い女性の裸に興味があり、性欲を満たすためだった 」と容疑を認めている。
逮捕容疑は2016年7月頃から2017年3月にかけ、銭湯で入浴中の女性客をスマートフォンで約50回撮影した疑い。同署によると、西村容疑者は浴場に隣接する部屋の小窓から盗撮し、保存していた。
※当時、報道された事件のおおまかな内容。この容疑者は大家業をしており、入居者の部屋を盗撮するという罪にも問われていた。
逮捕容疑は2016年7月頃から2017年3月にかけ、銭湯で入浴中の女性客をスマートフォンで約50回撮影した疑い。同署によると、西村容疑者は浴場に隣接する部屋の小窓から盗撮し、保存していた。
※当時、報道された事件のおおまかな内容。この容疑者は大家業をしており、入居者の部屋を盗撮するという罪にも問われていた。
上記の事件を起こしたアパートオーナー兼、銭湯経営者の裁判については、前々回、前回のコラムで紹介しました。
1話「 裁判ウォッチャーは見た!大家が犯したハレンチな罪とは!? 」
2話「 覗き見、盗聴。ハレンチ大家裁判。その言い訳と判決 」
今回は、この被告人へ私がインタビューを決行した話を紹介します。なぜなら、前回 で終わりかと思ったら、編集の方からアパートのその後について書いてくれとリクエストがあったため。
確かに不動産関係のサイトだしね。納得。取材もせずに推測で書くのは被告人に失礼だし、不動産の情報サイトとしても不誠実だしということで、阿佐ヶ谷の平和湯に行ってきました。
JR阿佐ヶ谷駅からは徒歩12分ほど。密集した住宅街で、なかなか味わい深いというか一見、風呂はついてないんだろうなと思われる古いアパートもちらほら。そんな住宅街のど真ん中に「 平和湯 」の看板が明かりを灯していました。
※写真はイメージです。こちらは平和湯ではありません。
スニーカーを脱ぎ、下駄箱に入れ、自動ドアを開けると、カウンターには被告人が座っていました。判決から2週間経って、刑は確定しているので、被告人と呼ぶのは間違ってるんだけど、文章的に急に西村さんと書くのも変なので。
早速、自己紹介をした上で、初公判と第2回公判と判決を傍聴したことを伝えると、「 いらしてましたよね 」と。傍聴人のひとりとして認識してもらってたようです。
そして、あの部屋はどうなっているのかを伺うと、驚きの答えが。
被告人
「 誰も住んでいません。実は( 被害者が )鍵を持ったまま出て行ったので開けられなかったんです。なので、警察に来てもらって。それで、全部鍵を取り換えて。もうすぐ人が住めるように入居準備してるところです。……もう銭湯だけじゃ収入厳しいので…… 」
と、もうすぐ他の部屋も含め、アパートとして運用していくみたいです。銭湯の敷地内に住めるって、なかなか面白そうな物件ですよね。
最後に酷な質問をしてみました。それは、「 女性客は減っているか? 」という質問です。
申し訳なさそうな表情をした後に、「 そりゃ……全然( 来ない )ですよ…… 」と答えていました。当然と言えば当然かもしれませんね。
せっかく銭湯に来たので、お金を払って脱衣所へ。すると、金曜の夜8時でお客さんは2人だけ。ほぼ貸切状態。
事件のイメージがあるから、少し歩いてでも遠くの銭湯を利用したりってことなんでしょうか。壁の向こうの女湯からは物音ひとつ聞こえてきませんでした。
誰もいない大きな浴槽につかり、ふと思う。企業で何か失敗があったときに、誰かが辞めたり、不倫やスキャンダルで芸能人が活動を休んだりというのは本当に罰なんだろうかと。
罪には違いないんだろうけど、もっと厳しいのはそのまま活動を続けることではないだろうか。きっと、銭湯をつぶした方が楽かもしれない。
でも被告人は続ける方を選択したわけだ。一回来ただけではあるけど、弁護人の言った「 イバラの道 」というのはわかった気がした。
というわけで、編集の人が知りたがっていたアノ部屋のその後ですが、もうすぐ入居可能です!