こんにちは。赤井誠です。
2016年ももうすでに1月も後半、とにかく時間が経つのが速いです。今年も早々に仕事を開始しましたが、これから3月までは不動産賃貸業者にとっては勝負の時期です。
賃貸は退去連絡・リフォーム・入居申し込みが何度も繰り返されますし、購入や売却をお考えの方は、3月の決算期に向けて銀行さんも融資を出したがる時期ですので、物件の売買をお考えの方は、物件調査・資料作りや審査などでとてもお忙しいと思います。
しかし、賃貸業をやっている人が全速力で働かなくてはならないのは、「 今でしょ!! 」ということで、私も日々全力疾走しています。
今回は、昨年末に退去して、現在も苦労しているタバコ部屋についてお話します。
この部屋は新築のときから約7年間入居されていたのですが、その間、ずっとタバコを吸っていたようです。それもかなりのヘビースモーカー。
立会いの管理会社さんから話は伺っていたのですが、想像以上でした。しかし、東京ルールで経年劣化分に関しては請求できず、一部タバコ分として損害金を上乗せして原状回復費の清算は終了していました。
しかし、実際に現地に行ってみると、入った瞬間から鼻を覆いたくなるほどのタバコ臭。私は若いうちはヘビースモーカーでしたが、もう禁煙して20年以上。すぐにタバコの臭いはわかります。
今までに10年以上大家をやって、様々な部屋に立ち会いましたが、これほどのタバコ臭のする部屋には出会ったことがありません。
いつもなら、壁紙もそのまま使えそうな面と貼り変えが必要な面を区別して、クロス業者さんに依頼するのですが、今回は、天井はもちろんのこと、トイレの中もクローゼットの中もすべて貼り変えなくてはならないほど真黄色でした。
白いシューズボックスのドアは完全に黄色く変色しており、ユニットバスの壁もすべて黄ばんでしまいました。
当然のごとくすべての壁紙の貼り変えを業者さんにお願いして、建具も徹底的に掃除しました。強力な洗剤で雑巾がけしましたが、ちょっと拭くと雑巾が真黄色です。3-4回拭いてなんとかヤニがつかなくなるほどの酷さです。
トイレの便器もいつもの汚れではなく、すべてヤニで真黄色です。キッチンも洗濯パンもありとあらゆるものが真黄色です。それでも何とかすべての掃除が終わり、壁紙もすべて貼り変えが終わり、初めての入室。
しかし、なんと!! まだまだタバコ臭がします。
芳香剤や消臭剤はもうすでに入れてありましたが、ぜんぜんタバコの臭いのほうが強く、入った瞬間に臭いがわかります。
何が原因か突き止めながら、いろいろなところをさらに徹底して掃除するしかありません。
スイッチも一つ一つばらしてみると、中も完全にやられています。すべてのスイッチをバラバラにして、スイッチプレートもコンセントカバーも洗浄しました。
さらに、火災警報器のこんな隙間にもヤニがこびりついています。こういうところは綿棒を使って徹底的にきれいにしました。
ロフトの階段はもちろん、引っ掛けの鉄部もヤニだらけです。
これらも徹底的に掃除です。
床の見切り材もヤニだらけ。こちらも徹底的に拭きました。ちょっと拭くと雑巾は黄ばみます。もちろん床も徹底的にやりました。
すべてを拭き終わり、もうほとんどやるところもなくなりましたので、窓を閉めて終了しましたが、一旦外に出て入ると、まだタバコ臭が残っています。
こうなるとキッチンの裏側や、下駄箱なども一旦はずして清掃するしかないのでしょうか・・・。もう泣きそうです・・・。困り果てて友人の清掃業者さんに連絡して、助言をいただきました。
「 もう他の臭いを付けてわからなくするしかないよ~ 」
とのことで、微香の消臭スプレーを壁紙や建具などに徹底的にかけて様子見しています。さて、どうなるでしょうかね。
傷や汚れはどんなに酷くても上張りで簡単に直せますが、染み込んでしまった臭いを取るのは容易ではないということをあらためて認識しました。
しかし、こんな部屋に住んでいた人の身体は大丈夫なのでしょうか。逆に心配です。体のためにもお部屋のためにもタバコはやめたほうが良いですね。