責任感も出て来て、様々な仕事を任せられるようになってきました。おかげで、私はそれ以外の仕事を色々できるようになりました。私は正直、子育てに関しては決してうまくできたとは思っていません。
自分のサラリーマン時代はその世界しか知らなかったので、息子たちにも俗にいう高学歴で一流会社に入ることでしか人生の成功はないと、常にプレッシャーを与えてきてしまったと思っています。
その後、自分の間違いに気が付き、息子たちとも話をする機会が増えました。年齢だけ見れば息子たちはもうとっくに成人していますが、最近になって、やっと自分の子育てを終えられたのかもしれないと感じています。
先日、自分にとっての初孫の男の子が誕生しました。三代目が生まれたことで、うちの不動産業を孫の世代まで安定して継続できるように、さらにエンジンかけて活動しています。

新築も満室になり、次の物件に向けての具体的活動も進めています。
■ 物件を買えない時期に何をするか
さて、現在、なかなか新規の方は不動産投資に参入できなくなってきています。こんな時に私なら、不動産の知識を徹底的に増やすように勉強すると思います。
このような状態を運がないとか感じるか、運がいいと感じるか。それはその人の気持ち次第だと思います。
ここ数年で無理して不動産投資に参入した方が良かったのか、良くなかったのか。私はどちらもその人次第だと思います。確実に言えることは、どちらの場合でも、自分は運があったと思って行動している人しか、成功できないということです。
この状況も半年・1年、また何年かすれば、必ず変わってきます。その時に、不動産投資にきちんと参入できるように、日々不動産投資に対する本当の勉強を続けていくべきだと思います。
次のブームになってから突然、始めても遅いです。普段からきちんと勉強している人しか気がつかない潮目の変化は必ず押し寄せます。それにいち早く気づき、スタートするには自分自身の力が伴わなくてはなりません。
■ 小手先のテクニックを学んでも真の実力は身につかない
セミナーではいつも話しているのですが、本当の力は自分で学ばなくては身につきません。「 お金で時間を買う 」などという見せかけのテクニックを学んだって何の役にも立ちません。それはアフィリエイトで稼ぎたい一部の不動産投資家が言っているだけです。
私はサラリーマン時代に、とにかく一生懸命勉強していい大学に入り、一流企業に就職することが人生の成功であり、それしか道はないと思っていました。子供たちには小学生くらいから塾に行かせ、いい学校に行かせることを善としていました。
無事に子供が私立中学に入り、安心していたある日、「 物理の問題がわからない 」と言われて、見てあげました。自分が勉強したやり方で子供に教えると、「 先生から、 こういう問題はこの公式に入れれば答えが出るからこの公式を覚えてやりなさい と習った 」と息子が言うのです。
その公式は基本公式からちょっと変形して、変えた公式なのですが、私はそれを聞いて、衝撃を覚えました。基本的な公式を覚えることは重要だけど、問題によってはその基本公式から自分の頭で何を求めるのか考えるべきだと思っていたからです。
つまらない点数を取るためのテクニックを学んだって仕方ないのです。確かに、その式を覚えることですぐに答えはですが、それでは物理の意味を知らずに、暗記力が高いものだけが試験でいい点数を取れるだけになってしまいます。
そのような勉強方法を教えて、一流大学に合格しても真の力はつきません。実は、その時にそう思ったのは、私自身の過去の経験が基盤になっています。

中学生の頃の私は、現代国語の成績がとても良かったのです。しかし、それは先生の授業を良く聞き、きちんとノートにとり、試験は習った教科書からの問題が出たので、全てを記憶して試験にのぞんでいため、点数が取れただけでした。
高校に上がってから実力試験というものがあり、国語の試験で初めて授業で習っていない文章の問題を解きました。結果は見るも無残で、今まで満点に近い点数だった現代国語が赤点ギリギリくらいのひどい点数でした。
逆に、普段は自分より点数が取れていない友人が自分より全然点数が良く、何が違うのか自分に何が足りないのか当時は本当にわからず、現代国語のできていた友人に、どうしたら君のように問題が解けるのか教えて欲しいと頼んだのです。
その時の回答が「 僕は本が好きで毎日、色々な本を読んでいるから本を読むのがいいんじゃなない 」ということでした。私は、自分ではどうしたらいいのか分らなかったので、その日から1日1冊本を読むことにしました。
今までほとんど本を読まなかった私は、純文学などとても読む気が起きず、とりあえず、当時スターウォーズなどを見て大好きだったSFの本、ハヤカワ文庫で面白そうなものから順番に読んでいくことにしました。
読んで見るととても面白く、これを1年くらい続けた後に、同じように実力試験を受けました。すると、現代国語ってこんなに簡単な問題ばかりなんだと感じるようになりました。その時、「 授業を丸暗記していくら成績を良くしても、本当の力はつかない 」ということを思い知ったわけです。
息子の物理の宿題を見た時に、同じことを感じました。そのため、息子には、「 こんな公式を覚えて問題が解けても仕方ないので、基本的なところは理解して、毎回問題のために何を求めるべきか、自分で基本公式を変換して問題を考えるようにしなさい 」ということを伝えました。
それで学校の試験の点数が低くなっても、仕方ない。本質を理解しないのであれば真の力はつかないから、それによって回答時間に時間がかかっても気にしなくていいということを教えました。
■ だから私はコンサルをやらない
不動産も、世の中に同じものは一つもありません。その中からどれを選んで、どうしていくべきか。答えはそれぞれ違います。その人の目的や資産背景、さらに生き方や価値観によっても変わります。 それらは人に決めてもらうものではありません。
だから私はコンサルをやらないのです。買う物件を決めるのは自分であって、他人には決められない。他人がいいと言ったものは、その人の資産背景と価値観によって良いと判断したものです。
だから、真の力をつけて自分で自分の買うべきものを判断できるようにならないのであれば、不動産投資なんかやるべきではないのです。人に騙されたとか、あの人が勧めたから買ったなどというのは間違いなのです。
不動産はこの世に何一つ同じものはありません。全て条件が違う中で何を買って何を買わないべきか。それは同じ人間でも時期によっても違います。それらを判断するための材料として、様々な判断要因があるのです。
・積算価格
・収益還元価格
・実勢価格
・キャッシュフロー
・個人所有、法人所有
・税率
etc.
それを自分の資産背景や現在のポジションによって、自分自身が判断しなくてはならないのです。それは、冷静で客観的でなくてはなりません。「 買いたい病 」で自分に都合の良い解釈をして買っても、意味がありません。
さらに買った後は、自分自身で責任を持って運営していかなくてはなりません。不動産は紙の投資と違って、入居者というそこで生活をしている人が介在するものです。その入居者に対する責任も追わなくてはなりません。
今は、物件を買いづらい時期です。それは、「 せっかく訪れた時期 」といえるかもしれません。様々な本やブログ・コラムなどを読んだり、経験者の物件を見たり、話をしたりしながら、不動産投資のための真の力をつけましょう。
私にもまだまだ学ばなくてはならないことがたくさんあります。フェーズが進むごとに考えなくてはならないことはどんどん増えます。それを続けて行けるかどうかはこれからも不動産で生活して行けるかどうかを左右するものだと思います。
今回の融資が厳しい期間が、「 不動産をきちんと学ぶ時間ができたチャンス 」と思って、真の実力をつけて行きましょう。

滞在中のタイにて