住宅地にある八十六坪の更地だ。
2004年に厳格だった父が死去。
遺言状には、「 オマエはアメリカでぶったるんでいたので、与える資産はナイ。姉と妹で分けろ 」という内容を、少し柔らかい言葉で書いてあった。
ワタクシ自身も過去を反省し、納得した。
わずかばかりの現金を姉と妹で分けた。
姉も妹も、当時は不動産に興味がなく、唯一、この土地は、ワタクシが相続した。
この土地は、間口が最大1m、盛土していた。
ワタクシが中学生の時、近所の人が勝手にクルマを停めていることに気付いた父が、休日にひとりでトラックに土砂を積んで、盛土していた。
今にして思えば、土地を守る行為だった。
しかし、相続後、賃貸するために、土木業者に依頼し、間口を道路と同じ高さまで削り、緩い傾斜を付け、砕石を敷いた。
その後、貸駐車場として最大四台、数年間貸していたが、いつの間にか皆、卒業。
ここ数年は必然的に放置プレイとなり、草がボーボー生えてきた。
人工のモノは、年月が経つと自然に戻る。
このままでは不良債権だ。
「 ○貸 」のカンバンを立て、祈る。
テナント賃貸専門業者にも依頼していたが、結果は出ない。
...
この記事は会員限定です。
会員登録(無料)すると続きをお読みいただけます。
健美家会員のメリット
- 会員限定物件や非公開物件情報が見れる
- 最新のコラムニュース情報がメールで受け取れる