つとめ人を卒業するために、どうすればいいのかと、15年ほど前から相談を受ける。
ワタクシは、今まで、つとめ人を二回卒業した。
結果的に玉砕寸前だった一回目は、二十六歳で卒業後に渡米した。
1990年代前半、日本では、バブル全盛時代だった。
横須賀から横浜に行く高速道路では、ピカピカの高級車が行き交う。
ナウでヤングな時代だった。
アルバイトの大学生が、三百万円の親ローンでマークⅡの新車を買って、勝ち誇った顔をしてバイトの女子高生を乗せていた。
勇気を振り絞って、数カ月前から何度も清書した、強い卒業の意思を示す退職願を上司に手渡した。
粘り強い性質を持つ鈴木店長の下した結論は、
「 いいな~、カトちゃん。オレもサー、カトちゃんと一緒にサー、アメリカ行きたいよ~、カトちゃん 」
それまで、細かいことで怒られていたのは、いったい、何だったのだろう。
利回り120%、購入予定の家二棟
☆最初は王様、末期はホームレス寸前
四百四十万円の貯金を元手に、アメリカで二回目の大学生活を送りながら、ハリウッドでオーディションを受けた。
憧れのアメリカ生活と、仕事をほぼ同時に手に入れ、有頂天になっていた。
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