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年老いた母の物件売却。アパートメント売却のタイミング。やはり、不動産は長期保有がいい。遅滞作戦。

加藤ひろゆきさん_画像 加藤ひろゆきさん 第370話 著者のプロフィールを見る

2024/5/25 掲載

十九年間保有した、年老いた母の物件を売却シタ。
六気筒のアパートメントだ。
建物もまだしっかりしている。
少し惜しかったが、潮時だと思った。

三年位前から、徐々に売却を考えていた。
六十代後半で大家になった母も、もはや、八十代後半と、オトナになってしまった。

最初の十年は、ほぼ満室だったが、徐々に入居率が低下。
空室募集する時、家賃も下がっていった。

若干のリフォームを必要としたが、身内とはいえ、自分の物件ではナイので、さほど気力が出ない。
下降トレンドの地域でもあった。
何よりも、家から遠い。

☆遅滞作戦

物件を売却するにしても、焦ってはいけない。
ゆっくりと、徐々に売却するのだ。
この作戦で参考になった本は、「沖縄決戦-高級参謀の手記―」八原博通(中公出版)。

首里から摩文仁へ、日本軍が戦いつつ、大移動する時の考えを、不動産に応用シタ。

・売却活動

二年ほど前から、この金額で売れたらいいな、という金額で、地元不動産業者に、販売広告を出してもらっていた。
買値の約1.3倍の金額だった。

担当者も最初の半年は熱心だったが、途中から連絡が来なくなった。
反応も薄かった。
ワタクシも、すっかり忘れていた。

☆やる気のある業者に依頼

昨年秋、別の不動産業者に査定を依頼。
提案された金額は、購入時の半額であった。
入居率の低さが致命的だった。
失意のまま一旦保留。

軽量鉄骨で建物の狂いはナイ。
購入時、大工のオオヤマ様が、いい物件だとほめてくれた。
外壁塗装も二回実施。
メンテナンスで、合計三百万円位投入している。

翌日、購入時と同じ金額で、売却依頼。
担当者は、その金額では難しいといふ。

☆突然の買い付け

数か月後、担当者から着信アリ。
アパートメントに買い付けが入った。
但し、指値が入った。

入れるのは得意だが、入れられるのはイヤだ。
売値の六分の五である。
こちら側の逆指値も通じない。
強靭な意志の持ち主だ。

数日間考え、売却を決めた。
測量ナシ、現状渡しの条件だ。

☆ステキな買主だった

買主は自営業。
営業していた店舗が使用できなくなり、次の場所を探していた。

この物件は、一階の手前と真ん中が空いている。
手前を店舗にして、真ん中を居住区にすればいい。
二階の空室も入居者が決まれば、家賃も入る。

何よりも地元の人で、物件を大切にしてくれそうだった。

☆松ちゃんとの別れ

唯一の入居者、通称・松ちゃん(六十代前半)。
もう、十八年位住んでいる。
決済の数日前、ショートメールを打電。

「年老いた母のアパートメントを、手放すことになりました。
力及ばず、申し訳ございません。
新しいオーナーと、仲良くやってクダサイ。
いい人です。
お世話になりました」

しばらくして、
「ながらく、おつかれさまでした」
と、丁寧な返信があった。

☆残置物撤収

昨年まで入居していた、生活保護の女性。
大量の荷物を残したまま去っていた。

仲介業者から、残置物の写真を受信。
高校を卒業して、専門学校に進学した、ムスメの勉強机の写真が、送られてきた。
哀しい気持ちになる。

市役所にも連絡したが、ご本人様への通達のみで反応がナイ。
仕方がナイので、こちら側で費用を負担して、残置物を撤収。

税込み九万五千円だった。
バカバカしい、後ろ向きの仕事だ。

☆物件売却決済当日

コロナ禍になってから、最近は事務所での決済が多かったが、今回は銀行の奥の部屋を借りて決済。

午前十一時。
二十分前に到着したら、すでに売主が待機していた。
六十代前半の素朴で、誠実な人だった。

挨拶をして、しばらくすると仲介担当者、司法書士の順番で全員集合。
年老いた母が契約書類に署名・捺印。
買主が、スマホで売買代金を振り込む。

直後に記帳。
着金を確認し、マネー成立(by吉田B作)。
仲介手数料はその場で、現金で渡した。

時間にして三十分弱。
最後に記念撮影して、皆、笑顔でさわやかに別れる。
美しい決済だった。

☆最後の仕事

売却翌日、入居希望の連絡アリ。
近所の法人の事務所使用だ。
昨日売却したと伝え、仲介業者経由で、買主に、賃貸業者の番号を渡してもらった。

売却前のタイミングで、この法人の入居が、一階の手前の部屋で決まっていたら、買主が購入していたかどうかわからない。

☆物件の収支

この物件、購入時の利回りは、26.8%。
諸費用を引いても、最初の十年で、購入価格の200%ほど売り上げた。
この時点で売却してもよかったが、まだまだ行けると考えた。

後の九年は、空室率を考えても、100%くらいの売り上げがあった。
売上の合計は、300%だ。
若干のキャピタルロスはあるが、誤差の範囲だ。

☆長期保有の大切さ

分母の大きい物件であれば、短期売買でも、キャピタルゲインの絶対値が大きいので、その作戦は正解だ。

しかし、ボロ物件マニアが好む物件は、上限、二千万円位か?
この金額では、短期で手放しても、絶対値が小さい。

では、どうすればいいか?
持ち続け、祈ることだ。

最低十年、できれば二十年保有したい。
その間に、上昇トレンドと、下降トレンドの場所がわかってくる。

ロサンゼルスで住んでいた、アパートメント。
物件名・サンドパイパー2。
当時で築三十年くらいだったが、三十年経った今でも、マジメくさって、立派に建っている。

しかも満室で、家賃も上がっている。
手入れをすれば、長持ちするのだ。
上昇トレンドの場所であれば、長期間安定して、家賃も上がる。
特に、大都市及び周辺の物件は、持ち続けよう。

但し、ダメな場所は、頑張っても入居者がきまらない。
決まったとしても、家賃が安い。
三年頑張ってダメなら、あきらめよう。

ニンゲン、損切りが必要だ。

CASHFLOW101
#note
5/25/2024

 

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プロフィール

加藤ひろゆきさん

加藤ひろゆきさん

大家・作家・随筆家

□メールアドレス
cashflow101ss(at)yahoo.co.jp

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • ムービー・スターを夢見て、ハリウッドで200本のオーディションを受ける。米国スクリーン・アクターズ・ギルド(俳優協会)のメンバー。

    マドンナやジャネット・ジャクソンのミュージック・ビデオ。ホンダやコカ・コーラのCMなどに出演していた。

    渡米後六年間、頑張ってみたが、LA時代の後半は、芸能の仕事も激減、財務がタイトになり、ホームレスになる直前だった。

    乗っていたキャディラックを売却して、航空券を購入。残った200ドルを握り締めて玉砕寸前で帰国。

    その後、つとめ人として再生を試みるが、アメリカナイズされた大和魂の受け皿はなく、挫折。うだつの上がらない人生から脱却するためには、不動産が必要だと感じた。

    安い中古車に乗って資金を貯め、大家業を目指し、激安アパート経営で再生。

    生きながら解放されることを目指している。晴れた日には土地の開拓、あるいは、マシンの走行実験を実施。雨の日には随筆を綴っている。
  • 所有物件は、戸建8棟、アパート2棟、商業ビル1棟、貸店舗3棟、貸駐車場2区画、更地5区画(常時変化している)。

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