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閲覧注意! 柱も筋交いもない難アリ物件を「シェアハウス&簡易宿所」に再生した16号物件

DX@母ちゃんさん_画像 第15話

こんにちは、DX@母ちゃんです今回は『 駅近、難題3重苦16号物件 』のお話です。

この16号物件、取得は競売です。立地が良く、駅近なのが魅力でした。最初に見に行った時の印象は、何とも陰鬱な雰囲気…。何これ?ホントに共同住宅なの? といぶかしく思うような外観でした。



まるで、プレハブ倉庫のようですよね。( そのイメージが的中していた事を後で思い知る羽目になります(-_-;) )。

■ まさか!?柱も筋交いもない難アリ物件だった!

続いて、この物件の内部を紹介します。閲覧注意です。お食事中の方、キレイ好きな方は薄目でご覧ください。



写真は、ゴミだらけだった鍵開けっ放しの空室の室内です。こんな場所に良く住んでいたよね?と思うような部屋の散らかりようでした。その異様な雰囲気に、1人で行くのが怖くて、誰かと一緒じゃないと物件へ行けなかった程です。



水回りの写真です。カビが生えて黒ずんでいる床。しかもここ、土足で出入りされていました。もう入るのも見るのも気持ち悪いです(@_@)



いやもう、ありえない汚さです…orz。本当はカラーで撮影したのですが、見た方がショックを受けると思い、白黒にしました。さらに、共有部分は土足で、清潔感とは程遠い感じ。密かに「 タコ部屋 」と呼んでいたくらいです(;´∀`)。

落札当時は外国人留学生と生活保護者など、計8名が住んでいました。まずは残金納付を行った後、全ての入居者を追い出す所から始めました。

当時、留学生はサブリースで別の会社が賃貸借契約を結んでいましたので、サブリースを切る内容証明を出してから、生活保護入居者には福祉課と協議した上で、他の物件へ移って頂く段取りを済ませてから、転居してもらいました。

落札後、3カ月で全空室となったところで、いよいよリフォーム開始です。しかし、ここからが苦労の連続でした。まず解体して初めて分かったのが、この物件1本も通し柱がないのです。( 物件は鉄骨物件なのですが )。

えっ!? 柱がないってどういう事?? とあまりに驚いて、受けた電話を落としてしまいました。さらに、基礎も柱と繋がっておらず、全くボルトなどで固定もされていない状態でした。



上は解体が終わった直後の写真ですが、普通ならあるはずの柱が1本もありません。また、鉄骨物件だったらある筈の筋交いも、一カ所もない…。

耐震診断していただいた設計士の先生に、「 工事現場に置くプレハブ仮設よりも耐震性がない。このままだと、震度3程度の地震で簡単にペシャンコになるよ 」と言われた時には、目の前真っ暗。唯一の救いは入居者が一人もおらず、既に全空室になっていたことでした。



上の写真、基礎と外壁が浮いて、隙間があるのがわかるでしょうか? 全くボルト止めの固定箇所がありません。この隙間から幾らでも湿気が来るのはもちろん、ヘビやネズミ、昆虫だって入り放題。解体中に床下から何匹の死骸が出て来たかわからないくらいです。

■ どうせ大規模工事をするなら、簡易宿所とシェハウスとして再生しよう!

ここまで進んだ状態で、一旦、工事を中断しました。耐震診断の後、構造計算と耐震設計を行い、その耐震設計を元に、どれくらいの追加耐震工事費用がかかるか、再度判断しなければいけない状況です。

このまま解体して新築を建て直すか、耐震工事をしてリノベーションするのか、本当に悩みました。そんなタイミングで、新築工事をするなら当然必要となる給水、下水管が他人所有の土地にあるとわかりました。裁判所作成の3点セットには書かれていませんでした。

他人地配管を通っている給水下水工事を行うには、その土地所有者の掘削許可が必要になります。しかし、融資を受けて買っており、返済開始期限が迫っていました。ここから新築建替えをする為に掘削許可を貰い、再度新築の確認申請を降ろしているようでは、返済開始期限に間に合いません。

無理難問3重苦のような物件です。通常の不動産取引では当然瑕疵に当たる物件ですが、競売取得ではそれをいう相手がいません。競売取引の怖い部分でもあります。

この頃はハゲるかと思うくらい、相当悩みましたね〜( ;∀;)

しかし、決断しなければ前には進みません。当時、付き合いのあった銀行さんに相談し、追加工事費を何とか出していただけることになりました。工事に再び着工できたのは、一旦工事を止めてから2カ月後の事です。



この写真を見ると、全く通し柱がないのがわかります。一旦全てをスケルトンにしてから間仕切りをやり直し、溶接で柱を繋いで入れて筋交いを入れて行きました。



写真は新しい柱や筋交いが入った所です。これで倒壊する恐れがなくなって一安心です( 苦笑 )。



給排水の位置が変わるので、排水も給水も全部やり直しとなりました。あまりにも手がかかります。そして、間取を変更をする中で、あるアイディアが浮かびました。

「 最初から間仕切りも全部やり直すのだったら、簡易宿所許可が取得できるのではないか 」。

最初の計画では1棟丸ごとシェアハウスにする予定でした。駅からも近くて徒歩圏内なので、シェアハウスにすればきっと入居者はいるという確信があったのです。この計画を1階部分を簡易宿所タイプのゲストハウス、2階部分をシェアハウスとするプランに変え、再び事業計画を練り直しました。

ちなみに1棟丸ごとゲストハウスに出来なかったのは延べ床面積の問題です。簡易宿所は100平米以上になると用途変更が必要になります。1階部分だけなら100平米以下なので、用途変更が不要なことも、ポイントになりました。

そして、ここからがまた、苦労の連続になります。「 苦労は買ってでもしろ 」と言いますがもう二度と、こんな胃が痛くなるような苦労はしたくありません( 苦笑 )。

以前のコラムでも書きましたが、簡易宿所許可を取得するには建築安全課、消防許可、保健所の3つの行政許可を通らねばなりません。この物件は100平米以下ですので、建築安全課の許可はいらないはずでした。

しかし、消防からの依頼が入り、最初に建築安全課からチェックが入る事になりました。それもそのはず、簡易宿所タイプの物件はまだこれで2棟目というかなり難易度が高いエリアだったのです。

その後、何とか建築安全課からお墨付き( 耐震工事結果が功を奏しました )をいただいたのですが、次の消防検査でイジメられました( 苦笑 )。一度は仕上がった内装の天井を開けて、界壁工事と排煙窓の追加を余儀なくされたのです。またもや追加工事費の発生です( 泣 )。

「 もう、いい加減にしてよ! 」というのが本音でしたが、ここまで来るとやらざるを得ない状況です。前に進んでも後ろに進んでも、虎の穴状態(^^;

不動産の神様は、乗り越えられない山は登れとは言わないはずです。その登山はエベレストのように高い山でしたが、ワタシならこの物件を再生できると信じて進むしかない、そう考えて追加工事を発注しました。

そして、工事が完了。保健所の検査は消防変更点を確認するのみで、一発合格でした!

落札してから苦節1年6カ月、ようやく簡易宿所とシェハウスとして稼働し始めた時、誰にも言えないほど感激しました。シェアハウスの初めてのお家賃を受け取った時の感動ったらありませんでしたww。

■ 女性にも喜ばれるハワイアンカフェをイメージした建物に変身!

皆さん、やっとここから、アフター写真です( 笑 )。特徴的で「 あの物件だ! 」とご近所の方にすぐわかってしまうため、写真は掲載しませんが、外観はハワイアンカフェをイメージしたデザインにしました。



明るく清潔感のある室内、この写真は2階のシェアハウス部分ですが、もちろん自火報設備も設置済みです。



シェアハウスの内部室内写真です。追加で取付を指示された窓のお陰で、とても明るいお部屋になりました( 笑 )。



室内には全室ミニキッチンが付いています。1階の簡易宿所部分も同様ですので、必要であれば、1階もシェアハウス( 賃貸物件 )に戻す事が可能です。



シャワーブースだけでなく、女性入居者さんに喜んでいただけるようにユニットバスも設置しました。下の写真のように、家具家電類もセットしました。




最初は全室シェアハウスとして賃貸物件にする予定だった16号物件ですが、結果、半分が事業用物件となっています。

正直なところ、余程の覚悟がないと、事業系物件は人におすすめできません(^^;)。後で人に任せる事ができても、最初は全て自分で動かなければいけませんので、ほぼ全てを外注できる賃貸物件とは大きく事情が異なります。

しかし、事業系物件は普通の賃貸物件にはない魅力があります。直接生のお客様の声を聴いて、それを次に生かす楽しさはクセになります。苦労も困難も楽しみながら、乗り越えられる人が向いているなと感じます。

その街が好きで、その街並が長く続いて欲しいと願う人が集まって、その街が育っていきます。そんな中で賃貸物件も事業用物件も街に根付いた物件となり、どんな物件を作り上げても、末永く皆様から愛される物件になって欲しいと願うのです。

愛情をかけて作り上げた物件は我が子も同じ、どの物件もそんな風に感じています。本日も最後までお読みいただきありがとうございます。次回は「 事業用19号物件 」の登場です。

ではまた次回、お会いしましょう〜(^^)/

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ DX@母ちゃんさん

dx

不動産賃貸業
兵庫県内で夫と二人の息子と4人暮らし
ブログ:ゆかいな大家さんと不動産投資

■ 経歴

□1974年生まれ

□1995年
大学のデザイン科を卒業。就職氷河期だったため、希望のデザイン系職種には就職できず、営業職に就く

□2001年
父の会社に入社

□2007年
相続で6戸中3戸空室のアパート一棟のオーナーに。管理会社の裏切りで200万円を損する。書籍や先輩大家さんのブログ等で不動産投資の勉強をスタート

□2008年
勉強をする中で、「不動産投資は安定収入を築くのに最適」と思うようになり、競売を中心に物件を買い始める。中古物件にデザインを取り込んだリノベーションを施してバリューアップする手法を確立

□2011年
管理業務を任せるために専任のスタッフを雇用。売買の案件が増えたため宅建業を取得

□2012年
利回り重視から、資産性重視へと方向をシフト。収入の柱を増やすためにロードサイド店舗、駐車場、簡易宿舎経営等を始める

□2018年
所有物件は約176戸、家賃年収は約13,000万円

■ 主な所有物件

0号物件〜7号物件までは売却済
9号物件、 好立地築古再生 RC1棟 
11号物件、築浅物件 鉄骨1棟
13号物件、駅近築古再生RC1棟
  16号物件、駅近築浅軽量鉄骨物件 宿泊施設1棟
17号物件、事業用貸土地
18号物件、繁華街物件 店舗兼宿泊施設1棟
19号物件、事業用定期借地権付土地
20号物件、築古再生アパート 鉄骨1棟
21号物件、事業用定期借地権付土地
22号物件、駅近築古再生物件 RC1棟
23号物件、築浅3階建木造戸建
24号物件、築浅RCシェアハウス
25号物件、築浅RCマンション
26号物件、新築店舗物件
27号物件、借地高利回物件
28号物件、新築木造

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