購入予定の戸建写真です
なぜ取得までこれほど時間がかかったのかというと、一部土地に明治の賃借権などが登記されており、これを裁判によって抹消してもらう必要があったからです。
大きな屋根付き駐車場も付いて来ます
■ この物件をワタシにしか買えない理由
通常なら、そんな土地も戸建も要らない、となるのですが、この物件に関しては、どうしてもウチに買って欲しいと、ほぼ押し売り状態で物件情報を仲介さんが持って来られました(^^;
土地の一部に田んぼが絡んでおり、「 農地購入資格 」を持つ人でなければ購入出来ない物件だったからです。農地売買の場合には、農業資格者の「 耕作証明書 」が必要です。そして、元々ワタシの実家は農家なので、この農地購入資格を持っています。
この物件には、宅地の一部に他人地が含まれているという問題もありました。境界確定があいまいなので、他人地に関しては所有者を調べて、境界確定をし直して、返してもらわなくては完全な所有権になりません。
ワタシからは、「 先々トラブルになりそうな箇所を先に売主さん負担で全て解決していただくことが購入の条件 」とお伝えしていました。普通なら断り文句ですが、売主さんはどうしても購入して欲しかったようです。
なんと、明治の賃借権を解除する為の裁判を実施し、土地家屋調査士さんによる測量を行い、境界確定を行う為に相続人を探し出し、全ての問題を解決してくれました。それが、昨年末のことです。これらの問題を解決してなければワタシは購入しなかったでしょう。
また、土地や建物を『 まとめて購入してくれる 』ことを売主さんは希望していました。つまり、田んぼと宅地を切り離しての売買契約はできません。仲介さんとしては農地購入資格を持っていて、全部を一緒に購入してくれる人を探さないといけないのです。
取得予定の農地、サッカー場が入りそうな広さです(^^;
その唯一買ってくれるかもしれない人? がワタシでした。逆にいうと、ウチしか買えない物件だったわけです。
今は遠方に住んでいるというこの物件を相続した売主さんにとっては、問題を解決する費用を全部支払ってでも手放したい物件だったという事になります。そうなると、価格交渉もしやすくなります( 笑 )。
農地の面積は約1300坪、宅地部分は約300坪、合わせて1600坪弱と言う広大な土地です。農地面積用語で5反弱位のイメージです。宅地には田舎には豪華すぎるくらいのバカでかいRCの戸建てが建っています。
物件は全部まとめて宅地固定資産税評価の約1/3で購入しました。田んぼは、ほぼタダです(^^;)。探せば日本中にこんな土地がたくさんあると思います。
田んぼの売買契約は個人名義、宅地と戸建部分は法人名義で契約をすることになりました。最初に見に行ってから約1年半後の今月、ようやく決済となります。長かった…。
■ 農家と不動産賃貸業は相性がいい
さて、田んぼを買ってどうするの?と思われる方もいるでしょう。もちろん、農地として活用する予定です。大きな幹線道路に面している広大な土地なので、活用方法は幾らでもあります。
ワタシは活用されていない耕作放棄地を見ると、悲しくなります。耕作放棄地になると、どんどん雑草が生い茂り、種が飛び、害虫が発生する為、周囲の田んぼにも迷惑がかかります。
しかし、農地を耕作する為の農機具は非常に高いので、とても小規模な兼業農家には購入できません。その為、次世代の農家の担い手がどんどん減っているのです。
幸い、うちの息子は農業高校へ進学予定ですので、農家の後継ぎになる予定です。是非とも、農業で生計を立てられるように、最先端の農業経営を学んで来て欲しいと思います。
話を戻すと、実際にこの土地の農地申請を出すために、その地域の水利組合長さん宅へ印鑑をいただきに行きました。すると、「 こんなに若い人がこの地域に来てくれるなんて! 」と大歓迎を受けました( 笑 )
作物の生産は収入が不安定な部分があります。そういった意味で、農家と不動産賃貸業( 大家さん )は非常に相性が良いと思います。うまく活用していけたらと思っています。
■ 6SLDKの戸建てをどう直して、どう貸すか?
さて、この戸建てですが、間取りは6SLDKで、玄関横に応接室、8畳和室の続き間が2室、2階に3室あります。戸建の延床は約200㎡もありますので、全室改修工事には相当お金がかかりそうです(^^;)。
それだけでなく、ルーフベランダの防水が切れており、1階の和室部分に漏れています。またですか? という感じなのですが、金額が金額ですので、仕方ありません。
玄関には素敵な組天井が設置されています。さすが豪邸(笑)
実は、このエリアには、ほぼ賃貸物件がありません。元々田舎地域なので、外部の人が入って来ない地域です。相場を調べようにも、相場がない状態なわけです。
しかし、決して田舎だからといって、賃貸需要がないわけではありません。いえ、むしろ、確実にあるはずです。しかし、それをやろうとする人がこれまでいなかったのです。
ワタシは、利回りは作り上げる物だと思っています。どんな人をターゲットにするかによって、プランは変わってきます。最初に思い描いた利回りになるかどうかは自分のプラン次第です。
■ 購入の決め手になった6つのポイント
難もあった物件ですが、それでも買おうと思ったのは、気に入った部分があったからです。そう思った理由はいくつかあります。
①広い敷地面積を生かした駐車場用地がたくさんある事
②庭が非常に広い事
③建物の躯体がRCで耐火建築物である事
④内装造作が非常に凝っている物件で豪邸である事
⑤幹線道路沿いではないけれど、幹線道路からも見える位置にある事
⑥コンビニなどの買物できる場所が徒歩圏にある事
②庭が非常に広い事
③建物の躯体がRCで耐火建築物である事
④内装造作が非常に凝っている物件で豪邸である事
⑤幹線道路沿いではないけれど、幹線道路からも見える位置にある事
⑥コンビニなどの買物できる場所が徒歩圏にある事
耐火建築物で豪邸。そうなると、ワタシには、この物件が再生された姿がハッキリと見えてきました。とりあえず、躯体を守る為の外壁塗装と防水工事は必須です。その上で、内装のプランニングを考えたいと思います。
ワタシが考えているイメージでやってみてダメだったら、それでもあきらめず、できるまでやり続けます。たった一人の入居者さんで良いのです。この物件が良い、この物件じゃないとイヤと言ってくれる人がどこかに必ずいると思います。
誰だって、新しいことに手を出すのは怖いと思います。今まで普通に住居系で賃貸が付いていたんだから、この先も住居系で良いじゃないの、と思われるかもしれません。しかし、安く購入している事もあり、チャレンジしてみたいという気持ちが勝ちました。
大事な事はでき上がった姿をイメージできるかどうかです。探求心とチャレンジ精神がなければ、何も始まりません。最初から無理と思ってやらないのではなく、やって見てダメだったら、方向転換するというスタンスで良いのだと思います。
この物件が、この先どうなるのか? 借り手は見つかるのか? それについても引き続き、コラムで紹介する予定です。お楽しみに!
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。ではまた次回、皆様お会いしましょうね~(^^)/