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かまぼこ工場を「宿泊施設」へコンバージョン。渾身のビフォー&アフター。

DX@母ちゃんさん_画像 第6話

こんにちは、DX@母ちゃんです。さて、今回は番外編として、先日、完成したばかりの18号物件をご紹介したいと思います。

18号物件は、元かまぼこ工場でした。最初にこの物件を見付けた時、あまりの立地の良さにビックリしました。日本で有名な中華街は、横浜、神戸、長崎と3か所ありますが、その神戸中華街「 南京町 」の中にあったからです。

神戸は元々、観光都市という位置付けで、行政も積極的に観光客を呼び込む政策を取っています。そのため、週末はとても観光客が多く、特にイベント時期になると、観光地は人で溢れかえり、道路は人混みで動けない程になります。

■ 元かまぼこ工場を「 宿泊施設 」として再生したい

そんな観光地の中に位置する18号物件、これを宿泊施設に生かさない手はありませんでした。民泊運営には非常に興味がありましたし、やった事のない分野に関しては、面白そう! という好奇心の方が先行するタイプです。

自分の中に、無許可の民泊施設にするという選択肢はありませんでした。延べ床面積が100uを超えていたので、建物用途変更をして、「 宿泊施設 」として建築確認をキチンと取得し、「 宿泊業許可 」を取得する事を大前提に、行動する事にしました。

最初に物件調査へ行った時は、かまぼこ工場として稼働中でした。高齢のご夫婦だけで稼働させており、盛業していたものの、跡継ぎが居ないため、手放して廃業するつもりで売却に出しておられました。

物件の内部を見せてもらった後、一時はデパートへも卸しておられたというとても美味しいさつま揚げをいただきました。奥様が「 このかまぼこを作り続けていたから子供たちを大学まで通わせる事ができたので、とても大切な工場なのです 」とおっしゃったのが印象的でした。

この時、ご夫婦の想いを引継ぎ、建物をしっかりと再生させたいと強く思いました。


既存かまぼこ工場だった当時の写真


食品工場だったので、作り付けの大きな冷凍庫や冷蔵庫、業務用揚げ物フライヤー等がいくつもありました

■ 耐震診断とアスベスト検査は無事にクリアー

実際に建物引渡を行ったのは、買付の半年後のことです。買付を入れて契約、その後、工場を廃業されてからの引き渡しだったため、時間がかかったのです。

決済までに半年を要しましたが、それでも今後の新規事業への足掛かりとなる物件、どうしても欲しかった物件でした。

18号物件は昭和55年築ですので、旧耐震物件でした。そのため、取得してすぐに、耐震診断を行いました。数値が足りなければ耐震補強をしようと思っていました。新築時の設計図面やくい打ちデータ等は全て売主さんよりお譲りいただいたので、それを使いました。

結果、補強の必要はありませんでした。元々が工場物件で普通の物件よりもかなり強固に建てられており、出て来た耐震診断は現在の新耐震基準を十分に満たす物だったのです。また、アスベスト調査も実施しました。アスベスト含有は無と調査結果が出て来た時にはホッとしました。

■ 難所は用途変更による建築確認申請

次に行ったのは、用途変更による建築確認申請の提出です。これが難航しました。元々建築確認済書もあった物件ですので、用途変更するのに建築確認申請もできるだろうと思っていたのですが、建築士さんが途中、病気で入院されてしまったのです。

途中までは終わっている筈の設計図面ですが、何処まで完了しているか、データが不明でわからない…。仕方がないので、ここで建築士さん交代劇となりました。この件で3カ月は無駄にしてしまった事になります。

新しくお願いした建築士さんを中心に、建築安全課、消防との役所協議を経て、ようやく「 建築確認申請 」を提出。簡単に考えていた用途変更ですが、そうでもありませんでした。

宿泊施設は建築用語でいう所の「 特殊建築物 」となり、とても厳しい消防基準をクリアしなければいけないからです。

特に神戸市の商業施設消防基準は、周辺市町村に比べて格段に厳しく、来られるお客様の安全を第一に考えて、これでもか! というくらい、安全に対しての設備工事を求められます。

その結果、18号物件では、以下の消防設備を取り付けました。

・自火報
・全館スプリンクラーの設置
・防火扉の新設
・防火区画の徹底
・水圧式鍵の設置

この中のスプリンクラーが問題でした。元から接続されていた水道管を使用してスプリンクラーを取付けると、給水出口が多過ぎて水圧が下がってしまいます。これでは水圧検査をパスできません。

水圧検査をパスする為には、道路を割って新たに水道管を引き込む必要がありました。かなりの追加工事になりますが、やらない事には前に進みません。

こうして数々の工事前協議をクリアし、ようやく工事に着工したのが取得して7カ月経過した2017年5月の事でした。夏の宿泊シーズン繁忙期にオープンしたかったのですが、間に合いません。

この時は融資を受けている銀行さんへ相談し、支払開始期限の延長お願いし、承認を取付けていただきました。

そしてようやく外観プラン等を元に、デザインを開始して行きました。外観は神戸らしい雰囲気をイメージして、レンガ調の倉庫の様な物件を目指しました。

元かまぼこ工場なだけあって、倉庫イメージは付きやすかったです、本当はもう少し既存のかまぼこ工場らしさを残したかったのですが、厳しい消防基準と保健所検査をクリアする為には、ほぼ骨組みしか残せませんでした。

よく、古民家等を宿泊施設へと変貌させている物件を見かけますが、ああいった物件は行政と組まなければできません。何といっても行政が積極的な地域かそうでないかで、大きな差が生じると、やってみて感じました。

■ 神戸らしい「 レンガの倉庫 」をイメージした外観と内装

そして、完成した写真がこちらです。



外観は、見える部分全面に軽量レンガを貼り付けてもらいました。窓の位置を間取によって変更していますので、外壁を全てやり替えました。

また、消防法検査をパスする為に、階段幅を広げるのに階段手すりを解体し、階段を溶接し直して広げています。

溶接した当時の階段写真がこちらです。



そして完成した階段の写真がこちら。階段踊り場には壁面へグリーンウォールを作りました。



次は廊下。廊下も通路幅を広げる為に壁を一度全部解体し、鉄骨で壁を組み直して壁位置を変更しています。



ブロックが積まれている部分が新しい壁位置、廊下の凹んでいる箇所が既存壁位置です。



現在は廊下幅も広がり、スッキリしました! 次はフロントロビーです。



この部分の間仕切りをやり直し、お客様をお迎えするフロントロビーに改造しました。



同じ角度からの写真です。重厚感あるフロント受付カウンターは、他の物件残置物であった老舗神戸家具をリメイクしました。



保健所許可を取得する為に、多くのトイレと洗面台があります。



ズラリと並んだ洗面台も造作で作っていただいた物です。



客室のベッドは日本でデザイン、海外で製造した物を船便で輸入したオリジナル品です。とても機能的に出来ていて、枕元にUSBコンセントや手元灯等が使える様になっています。

■ 物件調査から1年半後、無事にオープン!

多くの工事は全て、建築基準法、消防法に定められた「 特殊建築物 」の検査をパスする為のものです。厳格な法律があり、人命の安全を守る為にこれらの基準が定められています。

途中、様々な壁が立ちはだかりましたが、一度やり始めた工事を途中でやめるとはいえません。本当に、工事業者さんには感謝しています。

近隣は観光地という事もあり、朝の10時〜夜10時まで道路通行止め、工事材料搬入する為には早朝しかありませんでした。それでも、最初に物件調査へ行ってから1年半後、2017年10月には旅館業許可を取得し、無事オープン致しました。

1階の店舗スペースには今後2期工事でテナント用に工事を掛ける予定です。全国から色んな方が遊びに来て下さるようなカフェスペースができれば良いなと考えています。

■ とても多くの人が携わって完成した18号物件

毎日、遅くまで取付作業のために居残り、「 1週間家に帰ってない 」と言っていた現場監督さん、困難な工事を全て完了して許可取得を可能にしてくれた工事業者さん、設計士さん、初めての宿泊施設運営の事業計画を評価して下さって融資頂いた銀行担当者さん…。

とても責任感が強い素敵なスタッフ達。このチームから誰か一人でもが欠けていれば、完成まで辿り着けなかっただろうと思います。不動産投資は事業運営を行って行く事、自分だけのチーム作りが成功への秘訣だと感じます。

これから長い航海へと出港します。苦労をして山を登り切ったと思ったら、そこには大きな海が広がっていました( 笑 )。スタッフ一同力を合わせて、この大きな海原へと漕ぎ出していこうと思います。

ここまでお読みいただき、本当に有難うございます。また次回のコラムでお会いしましょう〜!

それでは、また次回お会いしましょうね〜(^^)/


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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ DX@母ちゃんさん

dx

不動産賃貸業
兵庫県内で夫と二人の息子と4人暮らし
ブログ:ゆかいな大家さんと不動産投資

■ 経歴

□1974年生まれ

□1995年
大学のデザイン科を卒業。就職氷河期だったため、希望のデザイン系職種には就職できず、営業職に就く

□2001年
父の会社に入社

□2007年
相続で6戸中3戸空室のアパート一棟のオーナーに。管理会社の裏切りで200万円を損する。書籍や先輩大家さんのブログ等で不動産投資の勉強をスタート

□2008年
勉強をする中で、「不動産投資は安定収入を築くのに最適」と思うようになり、競売を中心に物件を買い始める。中古物件にデザインを取り込んだリノベーションを施してバリューアップする手法を確立

□2011年
管理業務を任せるために専任のスタッフを雇用。売買の案件が増えたため宅建業を取得

□2012年
利回り重視から、資産性重視へと方向をシフト。収入の柱を増やすためにロードサイド店舗、駐車場、簡易宿舎経営等を始める

□2018年
所有物件は約176戸、家賃年収は約13,000万円

■ 主な所有物件

0号物件〜7号物件までは売却済
9号物件、 好立地築古再生 RC1棟 
11号物件、築浅物件 鉄骨1棟
13号物件、駅近築古再生RC1棟
  16号物件、駅近築浅軽量鉄骨物件 宿泊施設1棟
17号物件、事業用貸土地
18号物件、繁華街物件 店舗兼宿泊施設1棟
19号物件、事業用定期借地権付土地
20号物件、築古再生アパート 鉄骨1棟
21号物件、事業用定期借地権付土地
22号物件、駅近築古再生物件 RC1棟
23号物件、築浅3階建木造戸建
24号物件、築浅RCシェアハウス
25号物件、築浅RCマンション
26号物件、新築店舗物件
27号物件、借地高利回物件
28号物件、新築木造

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