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失敗した物件。「所有のリスク」と前進、撤退、損切りの判断。

DX@母ちゃんさん_画像 DX@母ちゃんさん 第62話

2021/1/21 掲載

少し遅くなりましたが、明けましておめでとうございます、今年も宜しくお願い致します。

さて、昨年はコロナ禍で今までの常識が通用しない大きな変化があった年でした。今年に入ってからも2回目の緊急事態宣言が出て、移動を自粛せざるを得ない状況になって、益々コロナウィルスと共存していかなくてはいけないと感じています。

■コロナの宿泊事業への影響と対応

緊急事態宣言によって、ワタシの関わっている宿泊事業、レンタルスペース、シェアスペースなどは全て止まっている状況です。

ゲストハウス1

写真の物件は1階で簡易宿所許可を取得しており、ゲストハウスを運営する業者に借りていただいていました。同じ物件の2階はシェアハウスになっています。( 写真は完成時の1階ゲストハウス。詳しくは 過去のコラム をご参照下さい。)

参照:閲覧注意! 柱も筋交いもない難アリ物件を「 シェアハウス&簡易宿所 」に再生した16号物件

今年、1階で簡易宿泊事業を丸ごと運営していた借主様が退去することになりました。賃料も大きく退去は本当に痛手ですが、運営事業者様もコロナにより大きなダメージを受けておられるのは知っていますので、仕方のない事だと思います。

ただ、救いはあります。この物件は、もしも1階のゲストハウスが運営出来なくなった時の為に、シェアハウスとしても貸す事を想定して最初から作り込みをしてありました。

( 自分で準備しておいてなんですが、この物件を作った当時、誰がコロナで世の中が変わると予測できたでしょうか?こんな時代が来るなんて想定している人は誰一人いなかったと思います。)

ゲストハウス2

例えば写真の部屋は、真ん中に間仕切りの壁を立てれば、2部屋として使用出来るように、扉もキッチンも2つ付けてあります。室内のエアコンも最初から2つ取付けました。

キッチンは個室にありますが、お風呂やトイレなどの水回りは共有スペースになっています。2階のシェアハウスも同じ作りです。しかし、昨今は外国人が少なくなっているため、正直、空室が目立つようになっています。これは他所のシェアハウスも同じようです。

ここで考えなくてはいけないのが、ゲストハウスが退去するまでの期間に、実際にシェアハウスとして稼働させる事を想定した部屋の間仕切り工事をするか? それとも別の用途で稼働させられる様に、別の工事をするのかということです。

普通賃貸で1部屋ずつ貸せるようにする事も出来ますが、新たな水回りの設置工事などを考えると現実的ではありません。もう少し退去まで時間があるので、スタッフとも相談しながら決めていきたいと思います。

■今なら修繕工事ではなく、解体からの建て替えを選ぶ

この物件は正直、ワタシの中では大きな失敗であったと思っています。過去のコラム でも紹介したのですが、建物解体工事中に筋交いも通し柱もない事が判明、建物としての耐震性が全くなかったため、大規模改修工事で耐震補強工事を行いました。

この工事を決断する前、ワタシの中で建て替えを選ぶか?それとも耐震補強工事を選ぶか?頭がハゲそうになるほど悩みました。立地はいいので、建て替えた後の賃貸需要は見込めました。

しかし、建て替えを選ぶと、これまた新築計画に向けて近隣調整、インフラの掘削同意、建物解体、役所協議、建物設計、建築業者の選定、銀行融資など様々な問題をクリアしなければいけません。

一方、大規模改修工事として耐震補強工事を行うのであれば、工事はそのまま進んでいくと予想されました。そこで、建て替えではなく耐震補強工事を選び、大規模改修工事を経て今の物件へと変わったのです。

これが失敗でした。今のワタシだったら建て替えを選んでいたと思います。でも、その当時のワタシは新築に建て替えをする勇気がありませんでした。というのも、新築は修繕工事とはレベル違いのハードルが多いのです。

この時は、大きな山を越えるだけの気力が残っていなかったですし、解体工事までにかけた大きな費用もサンクコストとして足かせとなっていました。コレを損切りする勇気が持てませんでした。

インカム目的の投資用物件としての成績は、決して悪くありません、立地も良く、高利回りで回っていました。コロナの影響で生じた不安定要素がなければ、稼働率は今後もそれほど悪くなることはなかったと思います。

しかし、実際にはコロナがマーケットを一変させました。ここからシェアハウスとして一棟丸ごと稼働させていくには、再度の追加工事が必要です。またシェアハウスにしても、外国人が少なくなった今、集客に不安要素が残ります。

あの時に大規模改修工事を選ぶのではなく、新築建て替えを選んでおけば良かった…。そう考えても「 後悔先に立たず 」です。

唯一幸運だったのは、最初の工事を終えてからの4年間、1階のゲストハウス部分を運営事業者が借り上げてくれていたため、残債がかなり減っている事です。あとは少なくなった残債を粛々と返済していくだけです。

事業計画としては、最初から無理のない範囲で融資を組んでいます。空室率が高くなっても返済可能な範囲でしかローンを組んでいません。今後、1階部分の追加工事を行っても返済は可能だという事です。

無理のない事業計画、返済計画で進められたのは、この物件を競売で安く買えたからです。これが、一番大きなリスク回避となっています。

■ 前進か、撤退か、損切りか。「 所有のリスク 」を知る

今考えても、この物件の大規模改修工事は大変なものでした。簡易宿泊業許可取得までの道のりは果てしない山のように思えたものです。正直、当時のようなやる気とパワーは二度と出せないかもしれません。

その経験が今の糧となっています。身につけた知識は頭の中に蓄積され、誰も奪えませんので、やらなくて良かったとは思いません。しかし、あの時の決断一つで今が変わっていたかもしれないと思うと反省は多く、「 今後、後悔は二度としないぞ 」と思います。

いい経験になりました。この物件についての当初の判断が失敗だったのか、それとも普通に投資用物件として回っているのだから成功と見るのか、それはいずれ売却まで完了した時点で、初めてわかる事となります。

不動産は一度取得すると、なかなかリセットが出来ません。「 所有のリスク 」ともいえるでしょう。前進か、撤退か、損切りかを決めるのは経営者の判断です。保有し続ける限り、常にこの中のどれを選ぶのか、決断を迫られる事になります。

「 この物件安い!」と思ったら、目の前に来た魚を捕らない漁師はいません。しかし、その魚が大きなリスクを含んでいると知らずに食べてしまった場合、自分の体に病気を迎える事になりかねません。よく考えた上で、時には流す事も必要です。

「 銀行融資が付くからと買ってはいけない 」と投資初期に教えていただきました。その事を忘れず、自分の頭で考え、常にリスクがある事を肝に銘じ、時代の変化に対応しながら、今年も不動産を買い続けて行きたいと思います。

本日も最後までお読み頂き有難うございます。ではまた次回皆様お会いしましょうね〜(^^)/

プロフィール

■ DX@母ちゃんさん

DX@母ちゃんさん

不動産賃貸業
宅建業代表
宅地建物取引士
兵庫県在住、家族は夫と二人の息子
趣味は読書、アウトドア、料理、美味しいお店を発掘する事

ブログ:
ゆかいな大家さんと不動産投資

DX大家の会: https://dxooya.com/


■ 経歴

□1974年生まれ

□1995年
大学のデザイン科を卒業。就職氷河期だったため、希望のデザイン系職種には就職できず、営業職に就く

□2001年
父の会社に入社

□2007年
相続で6戸中3戸空室のアパート一棟のオーナーに。管理会社の裏切りで200万円を損する。書籍や先輩大家さんのブログ等で不動産投資の勉強をスタート

□2008年
勉強をする中で、「不動産投資は安定収入を築くのに最適」と思うようになり、競売を中心に物件を買い始める。中古物件にデザインを取り込んだリノベーションを施してバリューアップする手法を確立

□2010年
不動産業法人設立

□2011年
自社物件の入れ替えを進める為、宅建業を取得

□2012年
利回り重視から、資産性重視へと方向をシフト

□2015年
収入の柱を増やすためにロードサイド店舗、駐車場、簡易宿所、シェアハウス運営等を始める

□2018年3月
多くの大家さんと一緒に勉強できる会を作りたいと考え、DX大家の会を設立

□2021年
所有物件は18棟、136戸
家賃年収は約13,500万円


■ 主な所有物件

  • 9号物件、好立地築古再生RC1棟
  • 13号物件、駅近築古再生RC1棟
  • 17号物件、事業用貸土
  • 19号物件、事業用定期借地権付土地
  • 20号物件、築古再生アパート鉄骨1棟
  • 21号物件、事業用定期借地権付土地
  • 24号物件、築浅RCシェアハウス
  • 25号物件、築浅RCマンション
  • 26号物件、新築店舗物件
  • 27号物件、借地高利回物件
  • 28号物件、新築木造
  • 29号物件、築古鉄骨再生物件
  • 30号物件、築古好立地RC再生物件
  • その他現在進行形企画物件多数

現在まで40棟約30億を投資、内22棟を売却

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