■ 幸せの定義を語る前にお金の話をしよう
自宅の近くの新築の建売住宅の値段を見てびっくりしている。
100uあるかないかで8,000万円前後。
中古の戸建ても中古のマンションも『 値上がり 』している。
3年前に相談に乗り、4,200万円で自宅を購入した後輩が、『 5,400万円で売れました!!ありがとうございました!! 』と報告してくれた。
家を買う時期は本当に大事だなと思う。
世間の大体の中所得サラリーマンは、『 自分達 』のライフプランに合わせて住宅購入を考え始める。
結婚した後。
子供が生まれた後。
子供の学校が決まった後。
『 家 』は、ほとんどの人にとって『 一生に一度の買い物 』。
それ故に『 夢 』を詰め込みたがる。
大多数の人には『 予算 』が存在し、その中で出来る限りの『 要望 』を満たせる物件を探す。
一軒だけ見て決める人はほとんどいない。
建物に拘る人は、少しずつ希望エリアから遠ざかり、自分自身を納得させて当初の予定エリアから外れていく。
立地に拘る人は、少しずつ建物のグレードを下げ、広さを諦め、自分の予算に意識を合わせて行く。
奥さんや子供の『 夢・希望 』を叶えるために予算をOVERする人も多い。
収入がその分増えるわけでは無いので、大体の人は支払いが増えた分、何らかの支出を減らす必要がある。
だいたい、旦那の小遣いが減る。
加えて、昼食を外食からお弁当に切り替え、趣味をお金の掛からないものに切り替え、同僚との付き合いやお金のかかる家族のイベントも、目に見えない形で減っていく。
■ 無理目のローンを組んだ人に起きること
普通の人は『 予算 』の中で生きていく。というか、生きていかなければならない。
お金に余裕が無い普通のサラリーマンが、家計の中で『 住居費 』の割合を高くしてしまうことは致命的。
そもそもサラリー自体に余裕が無いのに、そこから更に余裕が無くなる選択をして、日常生活に余裕が無くなるという負のスパイラルは、抜け出せない蟻地獄に足を踏み入れるのに等しい。
お金の勉強が足りない人が、無理目のローンで潰れていく。
本人たちに自覚は無い。
周りもそういう人が多いから。
無理目のローンを組むと、貯蓄のスピードが落ち、額も減る。
無理目のローンを組むと、精神的な余裕が無くなり、ギスギスする。
無理目のローンを組むと、子供の学費支出の量が減り、負の連鎖が世代を跨いで繋がる可能性が高くなる。
資格としてFP( ファイナンシャルプランナー )というものが存在しているが、金銭的フリーな状態になっているFP資格保持者は割合で見ると1%もいないと思う。
お金から自由になれていない人が、誰になんのアドバイスをするというのだろう??
( このコラムは金銭的自由達成の為に書いているので、その為のアドバイスと考えたときのFPの存在意義についてワシの私見を述べているのであり、一般的なFPの存在意義や役割を否定するものではない )
金銭的にフリーじゃない状態を『 病気 』と仮定すると、通常のアドバイスは『 薬 』の処方箋みたいなもので、根治する治療法の提案ではない。
経済的に、人生の終わりまでを補填するためには大金が必要。
『 新築持ち家 』『 子供の学費( 習い事 )』『 車 』『 旅行 』『 老後資金 』
中所得サラリーマンが労働力から得る賃金だけではすべてを満足度が高く賄うことは不可能に近い。
資金枯渇気味の人に対するFPのアドバイスは、何かを諦める( 支出の見直し )ことに多くを割かれる。
収入を増やすために奥さんがパートで働いている場合は、正社員で働きましょう!!的なアドバイスがされる場合はあるが、そもそも共働きの場合、支出の見直ししか基本的に対処のしようが無い。
お金のお医者さんに薬を貰って延命だけする人生になる前に。
お金の勉強をして、まずは病気にならないようにしよう。
■ 支出を上回る収入を得続けるために、大切なこと
簡単なこと。
支出を上回る収入をずーっと、一生得る仕組みを作るだけ。
不動産投資の敷居は高く感じたとしても、自宅の購入の発想を転換するだけで、未来は大きく変わる。
一番簡単なのは、庭付き新築一戸建てなんか夢見ずに、収支の合う中古の賃貸併用住宅を購入すること。
上記のうち、一つを諦めるだけで、すべてのことが上手くいく。
社宅に住んでいて、住居費用が少ないために住宅購入を考えていない人でも、一生社宅には住めない。
収支の合う賃貸併用住宅は、老後も社宅に住んでいるのと同じ費用感で住み続けることが出来る住居。
早めにローンを終わらせてより楽に住めるように、早めに社宅は出た方が良い。
将来的に実家に帰るから、自宅は購入する必要が無いというのも、理由にならない。
自宅を買ったあとで実家に帰るなら、それまでの自宅は貸し出せばよい。
実家に帰った後に、年金以外で定期的に入ってくる収入は自分の人生を豊かにしてくれる。
次回のコラムで、実際に35年ローンで賃貸併用住宅を購入したワシの、420カ月の1/3の140カ月まで支払いが終わったところまでの実際の収支を公開して、今日のコラムの内容の証明をする。
収入の多くない、低中所得サラリーマンが人生を変える確実な一手。
住宅費について考え抜くこと( 賃貸併用住宅の取得 )が、どれだけその人生に影響を与えるか、知ってほしいと思うんじゃ。