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家賃収入1億円、中西紀二さんが専業大家11年目にフリースクールを開校した理由【後編】

FIRE/中西紀二さん_画像 FIRE/中西紀二さん

2021/6/28 掲載

前編に続き、福岡市内の6棟129室を運営する中西紀二さんにお話を伺います。専業大家になって11年目の中西さんは、2021年に山梨県に移住し、不登校や引きこもりの子供たちのためのフリースクールを開校されたそうです。

スクールを作った理由は? 物件の管理はどうしている? 不動産の経験は今の仕事にどう生きている? その他、セミリタイアを目指す読者の方へのメッセージなど、経済的自由の先を生きる中西さんの思いを語っていただきました。

■ 不動産賃貸業を通じて「本当に自分がやりたいこと」に出会えた

編集部

6棟129戸の物件を自主管理されているそうですが、自主管理は入居者募集で不利になることがあると思います。何か工夫されていることはありますか?

中西紀二さん

リーシングの部分は仲介さんにお願いしており、宣伝用に物件のフォトブックを作っています。これはネットを使えば安く作れるのでおすすめです。そのフォトブックには募集条件なども書いてあり、マイソク代わりになります。それを持って仲介店を回り、営業マンに配っています。

すると、ありがたいことに私と私の物件のファンになってくれる方が現れたんですね。そういう営業マンさんは、空きが出るたびにすぐ動いてくれます。おかげで入居率は常時95%程で、短期間で埋まる体制ができました。物件でイベントがある時は彼らも招待しています。

編集部

不動産賃貸業をしていて、良かったことを教えてください。

中西紀二さん

私の場合は、「 本当に自分がやりたいこと 」と出会えたことです。どのように賃貸経営をしていくか、その裁量が自分に預けられたとき、「 人生貢献業 」というキーワードと出会いました。そこからフリースクール開校という今の事業の展開に至っています。自分は何をするのが幸せかということがわかったのは、不動産賃貸業のおかげです。

編集部

中西さんは具体的に何を幸せだと感じたのでしょう?

中西紀二さん

不動産投資での成功とは何かを考えた時、「 自分だけを満たすこと 」という考え方もあると思います。不動産で大きな資産と収入を得てアーリーリタイアし、高級外車に乗って、毎日ゴルフして美味しいものを食べて暮らす――。それを成功とする概念が世の中には存在していますよね。

しかし、私はそういう生活を見ても、うらやましいとは思えませんでした。では何をしたいのかと考えて模索した結果、不動産投資で得た果実を、他者に還元し、他者に貢献することが自分の幸せだと感じるようになりました。

編集部

他の人の幸せが自分にもあてはまるとは限らないということですね。

中西紀二さん

はい。セミナー等でこういうことを話しても、あまり響かない方も多いです。いかに規模拡大して効率よく収益を上げるかということを重視している人にはピンとこないのでしょう。でも、一定の人からは、「 これまで収益性だけしか見ていませんでしたが、そういう視点もあるのかと気づかされました 」と喜んでもらえます。

会社を辞めてから11年経つんですが、この間、色々な人と会って話をして、自分の幸せとは何かについて、本当によく考えました。実は私自身、不登校や引きこもりを経験していて、つらい時期も長くありました。でも今はとても充実しています。大家業をしていなかったら、こんなに真剣に自分と向き合うことはなかったかもしれません。

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■ 山梨県に体験型フリースクール「 みんなのおうち 」を開校

編集部

現在は山梨県でフリースクールを経営されているそうですが、その経緯を教えていただけますか?

中西紀二さん

はい。2019年の春に妻と子どもたちが山梨県に移住して、私は後を追う形で2021年の1月に引っ越しました。きっかけは次男の不登校です。小学校2年の途中から不登校になり、3年半ぐらいその状態が続いていました。

息子には発達障がいがあります。学校生活がうまくいかないことで自分を責めて、「 生きている価値がない 」と発言するなど、荒れ果てた状態でした。そこで環境を変えようと、九州に限らず息子にあった場所を探していました。

しばらくして知人から、「 山梨はいいところだよ 」とアドバイスをもらい、何度か山梨を訪れた後に、思い切ってそれまで縁も所縁もなかった山梨への移住を決めました。

編集部

お子さんのためだったのですね。

中西紀二さん

はい。その後息子は少しずつ学校に通えるようになりました。ただ、全国には次男のように生きづらさを感じ、学校に行けない子どもたちがたくさんいます。そこで、子どもたちにとって辛く苦しい学校ではなく、行きたくてたまらないような楽しい学校があるといいなと考えるようになりました。

そして去年、一般社団法人ワンオブハートという団体を立ち上げ、自分が代表理事となり、2021年の3月に体験型フリースクール「 みんなのおうち 」を開校しました。今、定期的に来ている生徒さんが8名、それ以外にも週に数回、不定期的に来てくれる生徒さんが何人かいます。

写真2
青空クッキング(午後は勉強)

編集部

どんなスクールなのでしょうか?

中西紀二さん

原則として小中学生の不登校のお子さん、引きこもりがちなお子さんが対象です。そういう子供たちはどうしても自己否定気味になるので、楽しい体験を通して少しずつ自分のことを好きになって自己肯定感を育むことが目的です。

基本的に不登校のお子さんは傷ついているので、その子どもたちの笑顔に貢献したいと思い、色々な催しを用意しています。例えば農業体験やキャンプ場での自然体験など、初めての体験をたくさんしてもらっています。

いいスタッフも集まってくれました。場所は山梨に買った自宅の1階を使っています。大きな方向転換に見えるかもしれませんが、この仕事は10年以上前からやってきた人生貢献業の延長であり、発展型であると思っています。

写真2

編集部

自主管理という事ですが、山梨に移住してから、福岡の物件の管理はどうされているのですか?

中西紀二さん

現地に信頼できるパートナーがいるので、その方に細かなことも含めてお願いしています。おかげで今も、問題なく運営できています。

■ 経済的自由のさらにその先にあるものを見据える

編集部

フリースクールの運営に、大家業の経験は生きていますか?

中西紀二さん

正直なところ、フリースクールは収益性という面で非常に難しく、立ち上げから赤字続きです。それでも続けていられるのは、親から引き継いだ不動産賃貸業に自分なりの付加価値をつけ、入居者さんに喜んでもらうことでいただいた家賃収入があるからです。

それに、私は大家業を通して「 まずは喜ばれることが先である 」ことを学びました。まずはお客さんに喜ばれることをしていけば対価は後からついてくるということを身を持って経験したのです。「 Give and take 」ではなく、「 Give, before take 」ということです。その学びは、今の事業にも活きていると思います。

編集部

中西さん自身の今後の目標・目的を教えてください。

中西紀二さん

ずばり、日本にない学校を作りたいです! これまでの教育の概念を覆すような学校、6歳から18歳までみんなで学ぶことができ、時間割なども自分たちで決めるオルタナティブスクールを作りたいです。既存の学校制度に合わないお子さんや、不登校になって苦しんでいるお子さんたちが、生き生きと過ごせる学校の創建を目指しています。

編集部

最後に、不動産投資家へのアドバイスをお願いします。

中西紀二さん

経済的自由を手にしたからこそ行ける次のステージがあります。不動産投資の活動中も、それを見据えながら進めることで、自分にとっての幸福、人生の目的のようなものに出会える可能性が高まるのではないでしょうか。

私は経済的自由を手にしたとき、自分が手に入れたものを使って、誰かの喜びや笑顔に貢献したいと考えるようになりました。それを形にできた今、やりたいことをやれていると心から思えます。不動産投資は可能性を広げてくれます。皆さんにも、それぞれの人生の目的を見つけてほしいと思います。

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編集後記

入居者の幸せに貢献することを目指す中西さんが次に選んだのは、フリースクールの経営を通じて子供たちの幸せに貢献するという生き方でした。家賃収入で選択肢の増えた人生をどう使うか、参考になる方もいるのではないでしょうか。中西紀二さん、ありがとうございました。

プロフィール

■ 中西紀二(なかにしのりつぐ)さん

中西紀二さん

有限会社ウエストセンター 代表取締役
一般社団法人ワンオブハート代表理事
フリースクール「みんなのおうち」代表
山梨県南アルプス市に妻と息子3人で暮らす

Twitter@93Vrnvz27LrHGKm
HP:https://oneofheart.com/


■ 経歴

□1974年
福岡県朝倉市で生まれる

□2010年(35歳)
宅建資格取得の講師、不動産管理会社の社員等を経て、父親の運営する資産管理法人と物件(6棟129戸)を引き継ぐ

家賃収入約1億円(返済比率は約50%)

□2019年
次男の不登校を機に、妻と息子3人が山梨県に移住

□2021年
家族を追う形で山梨県に移住

不動産賃貸業を続けながら、山梨で体験型フリースクール「みんなのおうち」を開校・運営する

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