J-REIT市場を取り巻く環境が厳しさを増している中、投資法人に初めての破綻が出た。ニューシティ・レジデンス投資法人の負債総額は1123億円。収益不動産に投資し、毎月の賃料などから安定したキャッシュフローが見込め、一般株式市場よりもボラティリティ ( 変動幅 ) が小さく、債券市場より利回りのいい投資商品として市場を拡大してきたが、いまや一般株式市場と同様のボラティリティになり、ミドルリスク・ミドルリターンの商品とは言えなくなっているのが現状だ。
マーケットの時価総額は2007年5月末のピーク時の6.8兆円から、08年8月末現在3.7兆円まで縮小しており、J-REITの投資口の多くが、純資産価格(NAV ) に対してディスカウント水準で取り引きされている。08年の新規上場件数は現時点でゼロ。公募増資を見送る例や、増資をしても予定していた調達額に対して未達となる例、第三者割当増資を実施したもののディスカウント増資により大幅な希薄化を伴った例などが相次いで見られるようになっており、リファイナンス問題や流動性の面で懸念を抱えている銘柄が複数ある。
特にデット資金の調達環境の厳しさは増している...
マーケットの時価総額は2007年5月末のピーク時の6.8兆円から、08年8月末現在3.7兆円まで縮小しており、J-REITの投資口の多くが、純資産価格(NAV ) に対してディスカウント水準で取り引きされている。08年の新規上場件数は現時点でゼロ。公募増資を見送る例や、増資をしても予定していた調達額に対して未達となる例、第三者割当増資を実施したもののディスカウント増資により大幅な希薄化を伴った例などが相次いで見られるようになっており、リファイナンス問題や流動性の面で懸念を抱えている銘柄が複数ある。
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