昨年後半からオフィスビルの空室率悪化が取り沙汰される報道が目立っている。 09年 1月末時点の都心 5区の空室率はCBREが 3.4%、三鬼商事が 4.93%だった。 3.3平方メートル当たりの平均募集賃料はCBREが 1万5,310円、三鬼商事が
2万1,943円。この両調査会社の空室率の数字には差異が認められるが、これは、三鬼商事は、テナントから解約予告が出た時点で空室としてカウントするほか、未竣工物件のビルでもテナント募集を始めている場合も空室として認識するからだと思われ、言ってみれば予見性を持った数字になっているからだろう。三鬼商事の調査対象は 2,602棟 ( 新築ビルは 42棟 )。CBREは情報を開示していない。
こうした調査機関によって違いがあるものの、大手証券の不動産アナリストは、
「 今年はビルマーケット全体としては 2 ~ 3ポイント空室率が上昇する 」 という予測を立てている。各企業とも景気先行きに不安があるので、オフィスにかけるコストを抑える傾向は依然として強いのが背景だ。現状で言えば、高額な賃料ビルが嫌われているのは事実。しかし、その一方で、業界関係者は物理的
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