今回は、収益不動産の価値の最大化を大きく左右するプロパティ・マネジメント
( PM ) について焦点をあてる。
PMの目的はいかに潤沢なキャッシュを生み出すかにあるが、その収益の源水となる 「 賃料水準 」 と 「 稼働率 」 を重視し、それぞれ高水準・高稼働率を目指している。そうした資産価値はキャピタル収益率に現れるものの、PMによる価値最大化は短期的には図れず、長期間の実績で明らかになってくる。
昔のPM業界は馴れ合い的な側面が強く、大概がドンブリ勘定で、どこに係っているコストが原因で収益を圧迫しているのかがよくわからなかった世界だった。
しかし、J-REIT市場が確立され、不動産と金融の融合が進んだ。
J-REITを例にとって見ると、細かく数値が弾き出され、収益やリターンを圧迫している原因が見え、運営方針の修正をしやすくしている。物件のスペックの問題から維持管理の仕方などまで分析している。直近のキャッシュだけではなく、中長期の修繕計画までが時価に織り込まれるのがJ-REITの特徴の一つだ。
一方で、PMは 〝 ボロ 〟 がすぐには表面化しない。不適切なPM物件は 〝 生活習慣病 〟
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