ワタクシはというと、コロナが世の中を席巻したことで、複数のセミナーが中止や延期となりました( 大分、香川、宮崎、長崎 )。愛媛、大宮、岡山など、様子を見て開催できた所もあり、良かったです!
さて、Go Toキャンペーンを何度か利用させていただき、思うところがありました。数年前、工場に勤めていた時は、周りには頻繁に旅行に行く人は少なかったです。体感として賃金も可処分所得もどんどん減っていき、みんな節約モードでした。
コロナ禍の今、恐らく工場で勤めていた時の仲間は、残業や休日の出勤もなく、ボーナスも多くは見込めない状況でさらに給料が下がり、消費意欲が低下していると思います。そんな状態で旅行を計画するのは無理があります。
そう思うと、Go Toキャンペーンはそもそも旅行しない人や出来ない人には恩恵の少ない施策だったと思います。Go Toキャンペーンを喜べる自分は、色々な意味で恵まれているのだと感じました。
■ GoToキャンペーンの恩恵に預かれる人とそうでない人
マネーリテラシーの重要性が今後はますます大事になってきます。ココからは個人的な意見ですが、Go Toキャンペーンはコロナが流行る前、もしくは終息後に実施した方がよかったのではと思いました。
飲食、観光を支援するならもっとダイレクトなやり方はないのでしょうか。飲食店やホテルの廃業が相次いでいますが、食材を納入している農家や漁師さんや酒屋さん、配送している人、すべての職場で働いている人が所得減となり、貧困化が加速します。
すべてはサプライチェーン( 供給連鎖 )で繋がっています。大家としても企業の家賃負担を減らす行動は困りますし、入居者さんの会社が倒産、または給料減による引っ越しなどは歓迎できません。
「 結局、自分の都合なの? 」と思われるかもしれませんが大家が儲からないと、町の賃貸物件は荒れ、古くなっていきます。結果的に建築会社や設備屋さんや金融機関も儲からず、リフォーム会社も仕事が減ります。
今苦しんでいるお店や、事業で失敗するのは自己責任だ!で終わらせずに、コロナ前と同じ状態で保つのが大事だと思います。国民経済は繋がっており「 失敗したらざまぁみろ! 」という思考は最終的に自分自身に返ってきます。
挑戦する人を応援して、困ったときはお互い様の方が健全だと思います。日本人は良く言えば忍耐力が強く、悪く言えば見栄っ張りな部分や困っていることを隠す習性があるので、補償などを要望するのは「 甘え 」だと思う場合があります。
しかし、本当に困ったときは生活保護など行政に頼ることがまず大事です。コロナで亡くなる人より、自殺で亡くなる方が多いのはおかしな話です。メディアは不安を煽るだけではなく、感染対策と経済対策( 自殺対策 )も扱ってほしいと強く思います。
■ 不動産投資は装置産業
さて、新築アパート計画ですが、土盛りをして下水工事など造成作業が始まりました。毎回、現場の様子が変わっていくのは見ていて楽しいです。来年6月に完成予定なので、その時の市況がどうなるか、注意深く見ていきます。

コロナ禍で様々な業種が阿鼻叫喚の状態にあります。そんな中、収益不動産事業は装置産業であり、比較的売り上げが見込みやすく、安定しているといわれます。
装置産業とは、一定以上の生産やサービスの提供のために巨大な装置( システム )を要すると考えられる産業、あるいは十分な装置や設備を整えればそれだけで一定の成果・収益が期待できると見られる産業を指す用語です。積極的な設備投資が求められる製造業を中心とした第二次産業全般を指すことが多いとされます。 ( Wikipediaより )
つまり、ワタクシたちの事業は、建築プランと金融機関からの借入条件、力のある管理・客付け会社、賃貸需要がある場所( マーケティング )といった条件を揃えれば、ある程度の収益が期待でき、規模を拡大したい場合は機械的にそれを続けていけばいいのです。
もちろん、これらの仕組みや装置を手に入れる知識や行動には情熱が必要ですし、ある程度の努力する期間も必要です。そして、一定の収益が見込めるが、上に跳ねることもないのが収益不動産です。そういった特性を知って取り組むことは大事ではないでしょうか。
■ 新築もすぐに陳腐化する時代
さて、今年完成したアパ―トを任せている管理会社さんから収支報告がありました。5月に完成して1カ月間、一部屋も決まらない状態から、家賃の見直しやテコ入れを経て、8月には満室になりました。それからは比較的安定しています。

金持ち父さん貧乏父さんのロバート・キヨサキさんも、「 お金持ちになるのは自転車に乗るのと似ている。最初はよろよろとして、時には転ぶがコツを掴めば乗れるようになり、さらにどんどん楽になる 」と言っています。アパート一つとってもこれが当てはまると思いました。
ところで、新築アパートを建築する際は最新の設備やIOT、電気自動車への対応など、進化を続けていくことが重要です。そして、これらはゼロからイチを作る作業だけでなく、バージョンアップしながら保守点検( メンテナンス )を行っていくことがさらに大切になると思います。
新しいものも、手を抜いているとすぐに陳腐化します。住宅や間取りは芸術性があるか、まったく同じ間取りでなければ「 著作権 」はなかなか認められないそうです。そのため、すぐに模倣され、コモディティ化してしまうのです。

※来年新築予定の6部屋のアパート
とはいえ、バージョンアップにも限界があります。そして結局、「 立地でリッチ 」ではないですが、最終的に他との差別化、参入障壁となるのは「 場所 」だけになります。
しかし、それには資金をはじめとした力が必要です。最初から都心部には購入することは難しいので、初心者は高利回りの地方や郊外から初め、徐々に都心部やその地域の一等地にシフトしていくのが良いと考えています。
コロナでは困窮する人も多い反面、コロナ融資等で「 金余り 」状態の人もおり、不動産も高値で推移しています。今後はますます格差が広がるように思います。そして、そんな時代を耐えた人は、景気の回復時にはきっと大きく飛躍するのではないでしょうか。
コロナでの問題も解決せずにスッキリしない年末となりましたが、来年は良い年になるように頑張っていきましょう! それでは皆様、良いお年をお迎えください。