私が不動産投資を始めるとき、先輩大家さんたちが最初に買った物件について、とても興味がありました。そして、その物件を自分の物件選びの参考にすることもありました。
そんなわけで、今日は私がはじめて買った物件について紹介します。
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■ 新分野にチャレンジする時は「 成功者のやり方を真似る 」こと
私が本格的に不動産投資の勉強は始めたのは、2012年でした。新分野にチャレンジするときの私のモットーは「 自分の境遇によく似た立場の成功者のやり方を徹底的にパクる( 通称:TTP ) 」です。
当時、私がこの人!と狙いを定めたメンターが、融資を使って首都圏近郊の割安なファミリー区分を買い進めていくやり方を主流にしておりましたので、それを真似ることから始めることにしました。
当時の私の区分所有物件の選定基準は、以下のようなものでした。
・広さ:40平米以上
・価格:500万円以下
・家賃相場:月6万円以上
・最寄り駅:乗降客数3万人以上の駅から徒歩15分以内
・築年数:35年以内
メンターに言われた通り、パソコンの立ち上がり画面に物件ポータルサイトに上記条件を打ち込んだURLをトップページに設定し、まずは物件検索をしてからでないと他のページを開いてはいけない、という状況を作りました。
上記条件の全てを満たす物件だけだと数が少ないので、上記区分の条件に加えて「 戸建 」の物件選定基準も新たに定め、検索を始めました。
そして毎日、東京・神奈川・埼玉・千葉で2,000件近くの物件情報を朝・往復の通勤時間・昼休み・寝る前、などスキマ時間を見つけてひたすら見続けました。
検索の際には最初から希望価格の物を見るのではなく、指値をする前提で「 表面利回り10%以上の1,000万円以下の区分 」を主なターゲットに定め、真剣に検討していきました。
■ オーナーチェンジの区分マンションを購入
そうして1件目に購入したのが、東京都下のJR中央線沿いにある、1日の乗降者数10万人弱の駅から徒歩10分ちょいの区分マンションでした。簡単なスペックを言うと、「 表面利回り13.8%、広さ26平米、間取り1DKのオーナーチェンジ物件 」というものです。
売出価格750万円の物件に指値を入れて、650万円で購入しました。広さは私の狙っていた40平米以上ではありませんでしたが、最寄り駅の乗降者数、利回り、家賃、築年数など満足のいくものだったので購入を決意しました。
業者売主だったため、仲介手数料もかからず、2年間の瑕疵担保もあり、買ってすぐに家賃の入ってくるオーナーチェンジで安心していたのですが、なんたることか購入後2カ月で退去予告!
すわ、業者の偽装入居か? と一瞬疑いましたが、その方は2年以上前からお住まいいただいていた通常の入居者でしたので、特に業者の悪巧みではありませんでした。( ←疑ってすみませんでした )
退去立ち会いで初めて中に入ってまず驚いたのは、天井の一部が斜めになっていたこと・・・。オーナーチェンジだったので、このとき初めて知ったのです。実は外観からも部屋の場所から想像できたはずなのですが、未熟な私は気付くことができませんでした。
うーん。なんか圧迫感あるなぁ。。とメンターに相談したところ、「 斜め天井の部分にスポットライト当てると部屋が広く見える効果があるよ! 」というアドバイスをもらい、さっそく試してみると、なるほどいい感じ。( え、変わらない!? )
照明を付け替えたら、はじめての客付け営業を始めました。しかし、すっきりシンプル、清潔な内装ではあるものの、3点ユニットで、特になんの特徴もない・・・。地元の不動産業者さんを訪問したのですが、まぁその反応の冷たいこと!
どうやら当初の家賃はずいぶん割高だったようで( 75,000円でした )、ひどい業者になると「 せいぜい5万円台だね 」と言われる始末。何社も回る中で、この地は駅の乗降者数も多いけど、同時に賃貸物件の激戦区! ということに気が付きました。
■ 購入から2カ月で退去! 入居付けは甘くなかった
業者貸主や、地主さんから専任で預かっている物件を抱える業者さんで、区分一戸のペーペーの新入り大家を相手にしてくれないところも多く、最初の客付けはかなり苦労しました。
これは、なんとかするしかない! と大家の会等で知り合った先輩大家さんに様々な意見をいただき、あまり費用もかけられないもので、創意工夫でこんな部屋を作りました。
お金がないので、ひたすら小物でデコレーション。居室の壁と天井にウォールステッカー、居室奥の片方が斜めになった窓にはキラキラ目隠しシート、3点ユニットは水族館をイメージして耐水性のウォールシール( ※この技はあまりオススメしません。剥がすのがめっちゃ大変です・・・! )。
ミニキッチンにはウォールステッカーに加えて100均グッズでそろえたウェルカムバスケット、窓にはこれまた100均のレースカーテン、IKEAの玄関マットに100均スリッパ、極めつけは、玄関入ってすぐのA3版ウェルカムボード( 大家の巨大写真 )と、各設備に取り付けられた大家の写真ポップ!!
今見ると冗談としか思えませんが、当時は真剣だったんです。飲み会の席で酔っぱらった勢いか、先輩大家さんに「 女性の大家さんて少ないから、自分の等身大パネルとか置いたらウケるんじゃない? 」と言われ、「 それ、いただき! 」とすぐに真似をしたらこうなりました・・・。
その先輩も、まさか私が本当にこんな酔狂なことをするとは思ってなかったかもしれません( 笑 )。絶対にこれが理由ではないとは思いますが、最終的に相場並みの6.9万円( 家賃6.5万円、管理費4千円 )で、ほどなく次の入居者さんが決まりました。
■ オーナーチェンジ物件を買うときの注意点
今振り返ると、われながらビックリするような素人ぶりです。この経験からは、以下のような教訓を得ました。
・オーナーチェンジ物件は中が見られないが、それで良しとせず、前回の募集写真を確認するなどして内部を確認する
・現在の家賃が相場と乖離していないかを確認する
・人口や駅の乗降客数が多くても供給がそれ以上に多い可能性があるので要注意
・困ったときは、信頼している成功大家さんにアドバイスをもらい、その通りやってみる
また、同時に3点ユニットで特に特徴のない部屋であっても、都内のまずまずの立地であれば、「 創意工夫でなんとかなる 」という実感を得た物件でもありました。
さあ、こうして大家デビューを果たした私ですが、立派な諸先輩方とは違い、次から次へとハプニングやら想定外の出来事に見舞われることになりました。
しかし、私は「 失敗 」の基準が他人様とは大きく異なるため( 笑 )、「 なんじゃこりゃ 」「 なんとかなるでしょ 」と笑いながら、前に進んで今にいたります。
そして、現在工事中の都内のシェアハウスが無事に稼働すれば、年間のキャッシュフローは1,000万円に到達する予定です。( またもやトラブル発生中なので、まだ油断はできませんが… )。千里の道も一歩から、ですね。
ちなみにこの区分マンションは今でも所有しています。一人目の入居者さんが更新の直前くらいのタイミングで退去になり、また客付け活動をすることになったのですが、その様子は今後のコラムで紹介させていただきます。