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乱気流の時代の不動産投資はサステナブルであれ。10年前の本の前提は通用しない。

広田健太郎さん_画像 広田健太郎さん 第119話

2021/2/26 掲載

SARSやMERSのようにどこか対岸の火事だったコロナだが、どうやら少し厄介なことになりそうだとコラムに書いたのがちょうど1年前。あれから色々なことがあり、数年分を生きたような感じがしているのは僕だけではないと思います。

ワクチン接種が開始されましたが、この先どうなるのか。そしてコロナだけではなく、金融経済、自然環境、人口など、不動産投資を行なっていく上で考えなければいけないことはたくさんあります。

今回は、僕なりにこれからの不動産投資をどうしていくかを考えてみたいと思います。

■ 問題が山積みで複雑に絡み合う世界

日経平均株価が3万円を超え、ビットコインは600万円超えました。ソフトバンクが1兆円の赤字を出したと思ったら、1年後には投資運用で3兆円の黒字。さらに金融経済だけではなく、自然環境・気象面も異常なことばかり。日本でも久しぶりに大きな地震があったばかりです。

テキサスでは大寒波。昨夏はシベリアで38度。地球の温暖化による永久凍土の溶解は、大気の2倍もの二酸化炭素が放出されてより温暖化を加速させています。長年氷に閉じ込められてきた病原菌なども解き放たれる恐れがあるとして、科学者らは警告しているそうです。

そういった破滅に向かいつつある世界に対して、世界最大の資産運用会社である米ブラックロックが、全ての投資先に最優先課題として「 カーボンニュートラル 」の事業戦略を求めたことは見逃せません。

コロナだけではなく、もう何が何だか分からなくなるほど問題は山積みで、それぞれが複雑に絡み合っています。明日を読むことは神様でも不可能ではないかと思えるような乱気流の時代です。

■ コロナで浮彫になった2030年問題

そして日本は、2030年問題といわれる人口減少と超高齢化による労働人口の不足、社会保障制度の歪みなどの課題がすぐ目の前の現実として迫りつつあります。

分かりやすい数字を例に挙げれば、出生数は今70代前半の団塊の世代は270万人でしたが、僕の世代である団塊の世代は210万人、それが2020年は87万人です。

経済や社会保障はもちろん、これだけ人口が減ってしまっては不動産の価値も賃料も2030年にはどうなっているか分かりません。あと10年もないのです。

僕は別にここでいたずらに不安を煽りたいわけではありません。数字を基に事実認識をきちんと行い、冷静に各自が打つ手を考え、準備しなければならないと思っています。

さらに誤解を恐れずに言えば、別にコロナがなくても2030年問題も環境問題も以前から存在していました。コロナは色々な問題が一気に表面化するきっかけとなっただけで、ただ単にその時間が早まっただけなのかもしれません。

Zoomによるオンライン会議や飲み会などのリモート化が進み、ウーバーイーツなどデリバリーもコロナで一気に広まりました。( まあ、僕が小さい頃はラーメン・そば屋さんなどが出前してくれることは当たり前にありましたが )

1年前のコラムで、「 東京オリンピックとアメリカ大統領選が終わるまでは最後の好景気を満喫しつつ、残された1年の間に色々と整理と準備をしよ う」と述べましたが、わずかその1ヶ月後にコロナで整理も準備もする間もなく、我々は乱気流に巻き込まれたのです。

■ コロナ乱気流の昨年1年間で何を学んだか

ドラッカーは「 乱気流時代の経営 」で以下のように語っています。( ダイヤモンド・オンラインより引用 )



・今日われわれが直面している時代について、唯一確実にいえることは、それが乱気流の時代になるということである。乱気流の時代にあっては、組織のマネジメントにとって最大の責任は、組織の構造を健全かつ堅固なものとし、打撃に耐えられるようにすることである。そして、急激な変化に適応し、機会をとらえることである。

・今日この頃では、2〜3年ごとの乱気流ではなく、月々、日々の乱気流である。もはや誇張でもなんでもなく、われわれは日々乱気流の渦中にある。

・乱気流の時代は、新しい現実を理解し、受け入れ、利用するものに対し大きな機会を与える。

コロナ禍では、飲食や宿泊業だけでなく、小売業やアパレルといったたくさんの業種が乱気流に巻き込まれました。僕自身は社会に出たのが不況と言われていた時代でしたから、元々バブルを知りません。

不況が当たり前の言わば不況ネイティブな世代なわけですが、それでもここまで乱気流な時代ではありませんでした。誰にとっても初めての経験であったコロナ乱気流の昨年1年間で、何を学び、何を感じたのか。

それを活かすことがこの先求められると思います。コロナ前からユニクロの柳井さんは、「 サスティナブル( 持続可能な )であることを全てに優先させる 」と言っていました。

これからより激しさを増す乱気流の時代に向けて、世の中はどんな方向に向かっていくのか、自分はどんなスタンスで不動産投資をするのかを考えて整理しておくことは極めて大切だと思います。

■ いつでも方向転換できる規模を保つ

では、これからの乱気流時代における不動産投資をどうすべきなのか、僕なりの考えを最後にお話しします。先に話したストーリーを前提条件とすると、日本自体の10年先がどうなるのかが不確かです。

そんな時に、個人投資家が期間30年で何億も借入をすることが良いのかどうか。経験豊富なプロ投資家ならともかく、初心者やサラリーマン投資家が変化に対応できるのか。10年前の本を読んで同じことをするのは危険だと僕は思います。

もちろん、時代や世の中の流れに関係なく、逆張りをすることは必要かもしれません。僕自身も、10年前にシャッター街のビルを購入したときは、「 狂っている 」と言われました。

しかし、僕が逆張りをした10年前と比べて、今はリスクが格段に上がっています。また、逆張りをする場合も借入30年なんて長期戦はありえません。長期投資とは安定している時代、もしくは富裕層が行うことです。

時代と常識に逆らい自分の道を切り開いていくならば長くても5年、理想を言えば3年で回収できる短期決戦を挑むべきです。僕自身も初期は最低でも20%以上の利回りで高速回収していきました。

これからは明日さえわからない乱気流時代が続いていくと覚悟を決めて、どんな投資をするにしても、いつでも方向転換、方針転換ができるように変化に対応できる大きさ・規模でなければいけないと思っています。

以前も書きましたが、巨大な恐竜が急激な気候の変化に対応できずに絶滅したように、組織も所有物件も大きいと変わるのに時間がかかり、逃げ遅れる可能性が高まります。

■人生設計と投資戦略を練り直す時期

大空のサムライ、坂井三郎先生を父に持つサカイ・ミチコさんから、「 戦場ではKISS( Keep It Simple & Stupid )が大切だ 」と教えていただきました。 ( 第7話参照 )

乱気流の中を飛行していくために、そのKISSを「 Keep It Simple & Small 」に僕は変えて、可能な限り身軽になって、サスティナブルであることを全てに優先させる不動産投資スタイルで進化しようと思っています。

今までの価値観と成功体験を元に不動産投資を進めていく前に、誰もが1度立ち止まって人生設計と投資戦略を練り直す必要があるのではないかと思います。

僕自身はコロナでビル投資マグナカルタ( 第96話参照 )を思いつきましたし、今回のKeep It Simple & Smallも浮かんできました。そして、こんな時に作ったものが自分の一生の指針になるのだと思います。


プロフィール

■ 広田健太郎さん

hirotasan

不動産投資家
マレーシア・ペナン島在住

ツイッター
https://twitter.com/kentarohirota

ブログ
walk on the blue ocean.

■ 経歴

□1975年
群馬県高崎市に生まれる

□1997年
早稲田大学スポーツ科学部卒業(サッカー部所属)

□1998年
シンガポールプロサッカーリーグDIVISION1でプレイ

□1999年
個人事業主として「サファリレコード」創業

□2005年
結婚
父親のすすめで1棟目のビルを購入

□2008年
レコード店を閉め、父親の不動産会社へ入るも2カ月で退社

□2009年
宅建免許取得

□2017年 マレーシア・ペナン島に移住

□2018年
宅建免許返納

■ 所有物件

□2005年
11月:1棟目ビル購入(4テナント)20%

□2011年
3月:2棟目ビル購入3テナント、1住居(売却)⇒2019年10月再購入

□2012年
7月: 3棟目ビル購入(4テナント、1住居)26%
9月: 4棟目ビル購入(3テナント)28%
9月:中古戸建購入(売却済)

□2013年
3月: 5棟目ビル購入(売却済)
6月:区分マンション購入(売却済)
9月:自宅近くの中古戸建購入(売却済)
10月:土地購入⇒コインパーキング23台(売却済)
12月:中古戸建店舗購入(売却)⇒2019年10月再購入
12月:自宅隣の中古戸建購入 

□2014年
3月: 6棟目ビル購入(2テナント) 20%
7月: 7棟目ビル購入(売却済)
10月: 8棟目ビル購入(2テナント)32%

□2015年
3月:中古戸建店舗購入(売却済)
3月:土地購入⇒コインパーキング(35台)
6月:土地購入⇒コインパーキング(5台)
10月:転売用土地購入(売却済)
11月:自宅近くの中古戸建購入(売却済)

□2016年
3月:店舗購入
5月: 9棟目ビル購入(売却済)
8月:ロードサイド借地権付き店舗購入

□2017年
3月:10棟目ビル購入(4テナント)
8月:ロードサイド店舗購入(売却済)
10月:駅近ビジネスホテル隣の店舗購入(4テナント)
11月: 11棟目ビル購入(2テナント)

□2018年
8月:店舗購入(現金)
12月:ロードサイド店舗購入:1350万円(現金)

□2019年
2月:借地権付き店舗購入:70万円(現金)
3月:借地権付き店舗購入:200万円(現金)
4月:ロードサイド店舗購入(現金→購入後融資)
4月:上記隣地の店舗購入(現金→購入後融資)
6月:ラーメン店跡店舗購入:1600万円(現金)
6月:駐車場購入9台:1150万円(現金)
10月:中古戸建店舗再購入(現金)
10月:2棟目ビル再購入(融資)
11月:12棟目ビル購入2テナント(現金)
12月:駐車場購入3台 (現金)

□2020年
2月:13棟目ビル購入(3テナント、1住居)(融資)

□2021年
1月:2019年3月購入の借地権付き店舗の借地購入 180万円(現金)

2021年現在の家賃年収約6,900万円

月に5〜10日、一日に数時間働く狩猟型の生活を満喫している

不動産投資を始めるきっかけや初期の苦労については大家列伝(前編・後編)を参照ください。

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