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高値での売却オファーが続く理由。究極の出口戦略は「入口の前」にある

広田健太郎さん_画像 第48話

■ 紫の牛を売れ

世の中には好事家、あるいはマニアと呼ばれる人たちがいます。熱心な好事家は世界中から「 どこにも売っていない、誰も持っていないもの 」を探し出して、全財産を使ってでも買おうとします。

セス・ゴーディンの「 紫の牛を売れ 」という本にもあるように「 あり得ない商品 」や「 世の中になくてよいサービス 」は一部の極端を愛するマニアな人たちに高く売れます。



僕が起業して最初に始めたのは中古レコードビジネスでした。僕がレコード店を始めたときに、周りの人はみな驚いたようです。父と母は大学まで卒業させて中古レコード店、と悲しんだと思います。

レコードなんて世の中の99%の人が必要としません。でも、だからビジネスとしては最高だと僕は考えました。僕自身も含めてコレクションのためならば金に糸目をつけないクレイジーな好事家が少数だが確実にいるということを知っていたからです。

それなのに、世の中の99%の人たちはそれを知らないのです。そして、そんな市場には大手企業や実力あるライバルはほとんど現れません。つまり、レコードビジネスはブルーオーシャンだったのです。


過去コラムでも紹介した僕の事務所にある紫の龍は、「紫の牛の精神」を忘れないために2011年に購入しました

■ 好事家には説明はいらない

好事家というのは、言葉を変えれば「 その分野の一流の専門知識を持つプロフェッショナル 」です。ですから、そのレコードがどんなに貴重かを売買の際に説明する必要はありません。

そんな説明が必要な時点で、そもそもそのレコードを購入する資格すらないのです。もっと言うと、その知識がない時点でそのレベルのレコードを知るという地点にさえも本来ならばたどり着くことが出来ないはずです。

しかし、インターネットの登場で情報が末端にまで行き届くようになった結果、その状況は一変しました。

僕が販売していたレコードも、ちょうどDJブームが来ていたこともあり、好事家だけではなく、ファッションの一部として若い人たちが買いに来るようになりました。大手レコードレーベルも新譜CDだけではなく、レコードもプレスして販売するようになりました。

若い人が新品の千円程度のどこでも誰でも買える新譜レコードを買っているだけならトラブルは起きませんが、高額な中古レコードの世界に入ってくると、そうもいきません。

中古レコードにはキズがありますし、場合によっては音飛びもあります。熱に弱いのでソリもあるかどうかも確認をしなければいけません。レコードのジャケットも擦れていたり、状態が悪かったりします。

これらはレコードリスナーの間では常識です。しかし、それらを知らない若い人が中古を買うとトラブルになります。レコードに限りませんが、中古とはそういうものです。

これらの例から僕が何を言いたいかというと「 価値のわからない人に売ってしまう、あるいは売ろうとするからクレームを受けてトラブルになる 」ということです。そして価値のわかる人には「 なにも説明もせずに売れる 」ということです。



■ 不動産投資でも紫の牛は高く売れる

その考え方を前提に、不動産投資の話をします。

何の特徴もないアパートやマンションは日本全国どこにでも溢れています。こういった物件は、よほど立地が良いとか築年数が浅いとかそういう点でしか評価されず、市場において売り手側はどうしても不利になってしまいます。

それを何とか売ろうとすれば、値段を下げたり、買い手の指値や要求に答えなければなりません。少しでも高く売るために、ネットや紙媒体を問わず広告もたくさんしなければなりません。

一方で、昨年売却した僕の紫のビルとも言うべき2棟のビルは、広告に出していませんし、自分から売りたいとは一言も言っていません。逆にお客様から「 この値段で売って欲しい 」とオファーが入り、信じられないほど高い値段で売却できました。

自分から売りたいとは言っていないと書きましたが、価格によっては売ってもいいという気持ちはありました。しかし、世の中の9割9分の人が僕のビルに興味など示しません。

何よりもビルを分からない人に売ろうとしたら、不特定多数が出入りするビルならではの消防法の説明や設備、エレベーターなどの設備など、きちんと説明をして理解してもらわなければなりません。そうでなければ売却後にトラブルになるのは目に見えているからです。

でも、そんなことをしなくてもビルが欲しい、分かっている人だけに売ればいいのです。高い広告費を使い、インターネットでわざわざビルの初心者に買ってくださいと宣伝する必要は全くないのです。

僕は中古レコードビジネス時代にネットの良さも悪さも体感しましたから、今は自分がビジネスにおいてインターネットを使うことすら、レッドオーシャンへの仲間入りになると思い、ネットを如何に使わずビジネスができるかを日々考えています。


パープルドラゴン購入時に発見し、2013年にアメリカまで買いに行った女神像

■ 不動産投資の究極の出口戦略は出口ではなく入口である

たくさんの不動産投資家は、ビルや店舗は売却する時に対象となる投資家の数が少なく、銀行もお金を貸したがらないという出口戦略の難しさを理由に、ビルや店舗を買おうとしません。

しかし、僕の考えは完全に正反対です。1つの物件は1人にしか売れません。ですから1人欲しいという人がいれば良いのです。そんな人に買いたいと思われるような物件を購入する、あるいはそんな物件を作り上げることが究極の出口戦略であると僕は考えます。

そして、そういう物件を持つためには、物件を購入する前に「 出口戦略はどこか? 」と考えだしても遅いような気がしています。物件を購入してから考えるなんてもってのほかです。

物件を買う前にしかるべき一定の時間を設けて、徹底的に自分は不動産投資という世界のどこから入場するのかという入口戦略を明確に考えるべきだと思います。それが将来的に自分も物件も安売りしないことに繋がります。

■ どうしたら「 売ってくれ 」と言われるか

今回僕が話した内容は、「 平成進化論 」というメルマガの著者である鮒谷周史さんの音源セミナー「 変わりたくても変われない理由セミナー 」のディスク3の最初の2分を100回以上繰り返し聞いたことがヒントになりました。

「 どうしたら売れるか、買ってもらえるかという思考回路ではなく、どうしたら売ってくれと言われるか、あるいは買わずにはいられないという状況を作り出す 」という考え方は一朝一夕で身に付けられるものではありません。

しかし、この考え方を理解し、実践できるようになったときには、人生も不動産投資も逆回転をはじめ、ステージが一変することでしょう。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 広田健太郎(ひろたけんたろう)さん

hirotasan

不動産投資家
マレーシア・ペナン島在住

ツイッター
https://twitter.com/kentarohirota

ブログ
walk on the blue ocean.

■ 経歴

□1975年
群馬県高崎市に生まれる

□1997年
早稲田大学スポーツ科学部卒業(サッカー部所属)

□1998年
シンガポールプロサッカーリーグDIVISION1でプレイ

□1999年
個人事業主として「サファリレコード」創業

□2005年
結婚
父親のすすめで1棟目のビルを購入

□2008年
レコード店を閉め、父親の不動産会社へ入るも2カ月で退社

□2009年
宅建免許取得

□2017年 マレーシア・ペナン島に移住

□2018年
宅建免許返納

■ 所有物件

□2005年
11月:商業ビル購入(4テナント)20%

□2011年
3月:商業ビル購入(3テナント、1住居)売却済

□2012年
7月:商業ビル購入(4テナント、1住居)26%
9月:商業ビル購入(3テナント)28%
9月:中古戸建購入(売却済)

□2013年
3月:商業ビル購入(売却済)
6月:区分マンション購入(売却済)
9月:自宅近くの中古戸建購入
10月:土地購入⇒コインパーキング(23台)
12月:中古戸建店舗購入(売却済)
12月:自宅隣の中古戸建購入

□2014年
3月:商業ビル購入(2テナント) 20%
7月:商業ビル購入(売却済)br /> 10月:商業ビル購入(2テナント)32%

□2015年
3月:中古戸建店舗購入(売却済)
3月:土地購入⇒コインパーキング(35台)
6月:土地購入⇒コインパーキング(5台)
10月:転売用土地購入(売却済)
11月:自宅近くの中古戸建購入

□2016年 4月:店舗購入
5月:牢屋ビル購入(売却済)
8月:店舗購入

□2017年
3月:全空ビル購入
8月:ロードサイド店舗購入
10月:駅近ビジネスホテル隣の店舗購入
10月:上記店舗向かいのビル購入

2018年現在の家賃年収約5,400万円

月に5〜10日、一日に数時間働く狩猟型の生活を満喫している

不動産投資を始めるきっかけや初期の苦労については大家列伝(前編・後編)を参照ください。

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