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店舗契約を決めるコツ。オーナーの葛藤。契約は全てを忘れさせてくれる。行動量を増やせ!

広田健太郎さん_画像 第52話

■ 駐車場に続いて店舗の空室にも問い合わせが入る

前回のコラムに続き、僕の所有物件の空室が、現在進行形で次々に埋まっているという話の続きです。

昨年10月に、「 4店舗(3室空き)+駐車場(全空)」という物件を購入しました。この物件の駐車場に申し込みが入り、4月1日に契約スタート、毎月4万円のプラスとなりました。

しかし、店舗は3つ空いているのでどうしたものかと考えていたら、父親の会社の店舗担当のS店長からの電話が鳴りました。なんと「 空いている3店舗のうち2店舗をまとめて借りたいというお客様がいる 」と言います。

先日の駐車場が決まってから10日ほどで、今度は店舗への問い合せ。しかも1店舗では小さいので2店舗借りたいとのこと。S店長は、その方とすでに1度現地で会っており、近々もう一度、現地で会う予定があるといいます。

日本にちょうどいたタイミングでもあり、僕も立ち会うことにしました。条件や要望などをその場で聞いて、常識的なリクエストなら、僕の方で全て対応しようと思ったからです。

僕も自営業なので良くわかるのですが、お店をやりたい人に対して「 では持ち帰って検討します 」などとサラリーマン的なことをすると、決まるものも決まりません。

店舗をやっている人はドンドンその場で決めたいのです。逆にいうと、その場ですぐに借りるか借りないか結論を出せない人は、お客様として見込みがありません。


4店舗中3店舗が空きのテナント

■ 最低30分前には現地に到着するのがプロ

現地での打ち合わせ当日。僕は基本的には最低30分前には到着します。ギリギリに到着して焦りたくないのです。万が一、遅れたりしたらそれだけでお客様に対して引け目を感じてきちんとした交渉ができません。

物件や周辺にゴミや汚れがないかを確認する。周辺を散歩して、店舗に空きや新規出店などがないかを観察する。打ち合わせをシミレーションしてノートにメモを残しておく。そんなことをしていれば30分はあっという間です。

ところが、時間になっても誰も来ません。他県からで移動に2時間もかかるそうなので仕方がないと思いながらも、一緒にいた仲介業者や内装業者さんに迷惑をかけるのが苦痛でした。結局、約束の30分後に会うことができました。

「 ここでシーフードレストランをやりたい 」というお客様は、他にも何店舗か経営されているというとてもお洒落な方でした。時間に遅れたことは大したことではなく、この方なら借りて欲しいという気持ちがわいてきました。

しかし、問題発生です。店舗間の壁に筋交いがあり、希望通りのスペースが作れないかもしれないというのです。翌日業者さんに確認をしてもらうこととなりましたが、結果次第では店舗契約は白紙になりかねません。

ここが契約になれば、4店舗中、空室は1店舗になり、白紙になれば3つ空きのまま。久しぶりにじれったい気持ちで夜を過ごしました。

翌日、懸念していた問題はクリアできることがわかり、工事の見積もり金額も出してもらえました。お客様に伝えると、「 地元に帰る前に最後、もう一度現地で打ち合わせをしてその場で申込みをしたい 」との返事でした。

■ 契約へ向けて動き出した

約束の時間の1時間前に自宅を出ようとすると、「 お客様が30分遅らせて欲しいそうです 」とS店長からの連絡。僕はその後の予定もあり、前回のように長く待たされたら困るので、今回は行くのを辞めました。

その日の打ち合わせでは更にリクエストが増え、工事金額が増しました。キリがないので、僕は「 契約を真剣に考えているのなら全部OK、やりますよ。その代わりに条件として賃貸保証会社をつけてください 」とお願いしました。

保証会社を使うことは初めてです。この方とお付き合いはしたいけれど、他県の方ですし、時間のことで、少しルーズな印象を持ったためです。「 保証会社の審査に落ちました 」と翌日、衝撃の連絡が来ましたが、別のところをあたってもらい、そちらは通過できました。

その後、当初敷礼2カ月ずつだったものを1カ月ずつに減らす代わり、賃料はプラス1万円という条件で話がまとまり、5月1日に契約を結ぶことになりました。

お客様は「 オープンを急ぎたいので、今から工事を手配して、GW明けには工事を開始して欲しい 」と言います。僕は事前に契約書を確認して印鑑を押し、内装業者さんに工事を依頼してからペナンへ戻りました。



■ いよいよ契約当日

5月1日。S店長からのメール。「 契約を5月7日に延期して欲しい 」という連絡が入ったとのこと。すぐに工事業者さんに連絡をして、「 賃貸契約が終わるまで工事に入るのを待ってほしい 」と伝えました。万が一、契約がキャンセルになれば業者さんに迷惑をかけることになるからです。

S店長に、「 契約後に工事を手配させていただく 」とお客様に伝えてもらうと、「 5月7日に契約するのだから、工事は予定通りに準備してほしい 」と返事がきました。この時、僕は「 今回の契約はやめたい 」とS店長に言ってしまいました。

契約は喉から手が出るほど欲しい。特に今回の物件は早く空室を埋めたい。でも、約束を守れない人はごめんだ…。1度、お金のために自分の信条を曲げて妥協すると癖になるし、人間が弱くなります。そしてそれは絶対に生き方に出てきます。

しかし、今回ばかりは前に進むことにしました。海外に住むと決めた以上、これまでのように成約までをすべて自分でできるわけもなく、仲介会社に任せる機会が増えるでしょう。

そうなれば、同じようなタイプの相手とも契約をすることが出てくるかもしれません。そういう意味で、「 どこまで妥協をしてよいのか 」の練習だと思いました。

何より、ここまでS店長や内装業者さんに動いてもらっていたため、僕からキャンセルすることで、彼らをガッカリさせたくないと考えました。パートナーとの信頼関係は、僕にとって何よりも大切なものです。

以上のような事を踏まえて、お客様に「 工事は契約後に進める 」ということを伝え、理解していただけるよう、再度、S店長を通じてお願いをしました。


店舗を反対側から見たところ

■ 契約は全てを忘れさせてくれる

5月7日。約束の時間は13時です。契約が終わり次第、すぐに工事の発注をするために、僕も電話の前でスタンバイです。契約完了の連絡がこないので心配になった15時過ぎにS店長から一本のメール。

契約1時間前に「 忙しくて行けないので延期して欲しい 」と電話があったとのこと。こちらは契約を急いでいるわけではありませんが、当初お客様が5月末にはオープンしたいからと我々を急がせてここまで準備させたのです。

もし、オープンを遅らせるので契約を遅らせたいということであれば、それはそれで構いません。しかし、お店は早くオープンしたい、でも契約は延期ばかりなのですから、怒りがこみ上げます。

それでも借主さんは、他県から2時間もかけて物件まで来てくれたのも事実。やる気がなかったら3回も来てくれません。そう考えると最後にもう1回だけ機会を設けることにしました。

「 明日で最後。明日契約がなかったらもう契約も延期もしない 」とお客様に伝えてもらいました。

5月8日。今回も13時の約束でしたが、僕は自分の予定通りにジムに行きました。1時間のパーソナルトレーニングを終えて、携帯を見るとS店長から「 契約と入金いただけました 」のメール。

今回の契約で昨年10月に購入したこの物件が利回り15.4%となりました。3月に退去となった居抜きのスナックの入居が決まれば利回りは20%になります。

「 色々とあったけれど、オープンの日にはお花を贈ろう 」。

こんな気持ちになれるのも、やはり契約は全てを忘れさせてくれるから。サッカーをしていた時もどんなにいろいろなことがあっても、ゴールが全てを忘れさせてくれました。

最後に補足です。今回、僕が海外にいてもリーシングを行う方法を模索するため、通常とは違うやり方で契約を進めました。試行錯誤の中で、ストレスも含めた色々な感情を味わいました。

やってわかったのは、「 妥協 」なんてやっぱりできない、ということです( 笑 )。これがわかっただけでも、大きな収穫でした。

海外に住みながら、かつ妥協せずにリーシングまで進める方法は、すでに決めました。行動量を増やせば、得るものも増えますね。空室はどんどん埋まっています。満室に向け、もうひとがんばりです。


こちらはマレーシアの写真。5月9日に選挙があり、旗が町中にひらめいています

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プロフィール

■ 広田健太郎(ひろたけんたろう)さん

hirotasan

不動産投資家
マレーシア・ペナン島在住

ツイッター
https://twitter.com/kentarohirota

ブログ
walk on the blue ocean.

■ 経歴

□1975年
群馬県高崎市に生まれる

□1997年
早稲田大学スポーツ科学部卒業(サッカー部所属)

□1998年
シンガポールプロサッカーリーグDIVISION1でプレイ

□1999年
個人事業主として「サファリレコード」創業

□2005年
結婚
父親のすすめで1棟目のビルを購入

□2008年
レコード店を閉め、父親の不動産会社へ入るも2カ月で退社

□2009年
宅建免許取得

□2017年 マレーシア・ペナン島に移住

□2018年
宅建免許返納

■ 所有物件

□2005年
11月:商業ビル購入(4テナント)20%

□2011年
3月:商業ビル購入(3テナント、1住居)売却済

□2012年
7月:商業ビル購入(4テナント、1住居)26%
9月:商業ビル購入(3テナント)28%
9月:中古戸建購入(売却済)

□2013年
3月:商業ビル購入(売却済)
6月:区分マンション購入(売却済)
9月:自宅近くの中古戸建購入
10月:土地購入⇒コインパーキング(23台)
12月:中古戸建店舗購入(売却済)
12月:自宅隣の中古戸建購入

□2014年
3月:商業ビル購入(2テナント) 20%
7月:商業ビル購入(売却済)br /> 10月:商業ビル購入(2テナント)32%

□2015年
3月:中古戸建店舗購入(売却済)
3月:土地購入⇒コインパーキング(35台)
6月:土地購入⇒コインパーキング(5台)
10月:転売用土地購入(売却済)
11月:自宅近くの中古戸建購入

□2016年 4月:店舗購入
5月:牢屋ビル購入(売却済)
8月:店舗購入

□2017年
3月:全空ビル購入
8月:ロードサイド店舗購入
10月:駅近ビジネスホテル隣の店舗購入
10月:上記店舗向かいのビル購入

2018年現在の家賃年収約5,400万円

月に5〜10日、一日に数時間働く狩猟型の生活を満喫している

不動産投資を始めるきっかけや初期の苦労については大家列伝(前編・後編)を参照ください。

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