前回のコラムで、「 自分のなりたい未来につながっていないことはスケジュールには入れない 」と書きましたが、その言葉は読者の方へ向けて書いた後、ブーメランとなって僕の心に刺さりました。
同じタイミングで、Twitterから「 9周年おめでとう 」なんてメッセージが来ました。9年間もTwitterをやって果たして僕は何を得たんだろうかと考えたら恐ろしくなりました。
僕がTwitterで呟くことや、日本で放談会を開催したりすることを喜んでくれる方がいるなら、それを続けていこうと思っていました。でも、自分の人生により深く集中するために、どちらもやめることにしました。これでSNSは完全に撤退です。

■ トム・クルーズは「 クライアントの数を減らすこと 」と言っていた
ここで、僕自身の過去のツイートをいくつか紹介させてください。
@2011年12月9日3時19分
「 得をするとか損をするとか、成功するとか失敗するなんてことは、誰にも分からない。周りを見てから、皆の声を聞いてから、なんてことばかりしていると、いつまで経っても人生は加速しない。決断して行動すれば、それだけで自分だけの経験則、方程式ができる。それが1番素晴らしい財産になると思う。」
この頃はまだビルを2棟しか持っておらず、まだビル投資は成功するのかダメなのか、何が正解でどちらに向かって進んでいいか分からないながらも、毎日手探りで慎重にかつ大胆に僕の全てを賭けて全力でダッシュを続けていました。
自分で仮説を立てて、トライアンドエラーを繰り返しているうちに、少しずつ自分オリジナルの必勝パターンができてきました。
他人と同じ場所を掘り続けている限り、利益は少なく、競争は続きます。一方で、自分だけの鉱脈を掘り当てようとすることは、はじめはなかなか結果が出なくて不安になり、続けるには勇気がいります。
仮説検証を繰り返し、人生を思い切ってビル投資に賭けた当時の僕を、7年後の今、心から褒めたいと思います。と同時に、次の新しい方程式を求めて、新たな挑戦をしなければいけないのだと思っています。だから僕はうまくいっていることもやめるのです。
A2012年12月28日14時48分
「 毎日銀行へ行って毎月5日には試算表を出して、毎日自分の本業だけに集中して自分のエリア300メートルの外の仕事はせず、他のことによそ見をしない1年だった。仕事を獲物といったら表現は悪いが、自分のナワバリの外ならどんなに美味しそうな獲物にも目をくれず体力を温存し、集中力を高めて常に準備していた。」
@のツイートの1年後の2012年12月には、僕のビルは4棟までに増えていました。特に3棟目の油田ビルで成功を確信し、さらに物件を買い進めるために決算書を良くしようと、毎月5日に月次試算表を銀行に提出するようなことをペナンに移住するまで数年間続けました。
これは言葉で言うのは簡単ですが、本当に大変なことでした。
「 融資が下りない 」という人で、毎月きちんと月次試算表、あるいは個人の方であっても毎月の収支を銀行に紙ベースで提出している人がどれくらいいるでしょうか。それをしないで融資が下りないと嘆いているのは違うと思います。
最初は赤字の決算書でも構いません。飾らない今の自分の実力を見てもらい、毎月銀行さんからアドバイスをもらって黒字化していけば良いのです。
「 毎日銀行へ行っていた 」というのは、ある有名な経営者が毎日、銀行へ朝一で行って少額ずつでもお金を預けて信用関係を築いていたということを本で読んで、僕も自分の本気度を示すためにも毎日銀行へ行こうと決めたのです。
それが意味のあることだったかと聞かれたら分かりません。しかし、意味があるからやるとか、ないからやらないとかではなくて、良いと思ったことはまずは全部やってみればいいと考えました。
記帳だけの日もありますし、担当者と言葉を交わす日もあります。とにかく毎日、銀行に行くことを続けるうち、自分がドンドン本気になっていくのが分かりました。ここまでやっているんだから、絶対に成功するしかないと覚悟が決まったのです。
余談ですが、先日の決算が終わり、僕はメインバンクさんに金利の引き下げのお願いをしました。全体平均が0.9%だったものを0.7%に下げていただきました。決算書という結果はもちろん、上記のようなことを時間をかけて積み重ねてきたからだと思います。

B2013年1月26日14時48分
「 映画ザ・エージェントの中でトム・クルーズも言っていたが、『 クライアントの数を減らすこと 』。これが今の僕の仕事が上手くいっている大きな要因。」
お客さんを増やすのではなく、減らすという発想。売り上げを上げるのではなく、下げるという発想。ちなみに、この映画とウィル・スミスの「 幸せのちから 」をこの頃の僕は何度も見ていました。
貯金もなく、家賃も払えずにやることなすこと全てが上手くいかない、それでも子供のために頑張るしかない父親が人生を諦めずに生きていく姿に自分を重ねて何度涙したことか。
ほとんどの人は、不安になると歩みを止めて群れてしまいます。不安になってからが勝負だというのに。この映画を見ると、それがよく分かります。2本とも不動産投資家に大推薦の映画です。
C2013年2月11日21時2分
「 自分の世界を変えない限り、自分に訪れる世界は変わらない。」
これは僕の言葉でなくて、確か金持ち父さんシリーズの本の中で、こんなような意味のことが書いてあったと思います。僕がこのシリーズで、1番心に残っている言葉です。
自分が今いる世界を変えない限り、自分にこれから訪れる世界も変わらないのです。

■ セミナーに参加できない時に僕がしていること
これらのツイートの他にたくさんの僕の過去のお気に入りのツイートをまとめたベストツイート集を、先日開催した東京での最後の放談会で配布しますと告知しました。
すると、「 どうしてもその日に参加できないけれどツイート集を欲しい。放談会の参加費を振り込んだから、良ければそのツイート集だけでもくれないか 」と言って、お金を振り込んで来た方がいました。
こういう人は、その他大勢の人とは違う人生を歩んでいくと思います。自分で考えて枠の外の行動をしたからです。みんな枠の中でしか考えませんから。
実は僕自身も、いつも同じようなことをしています。ペナンに住んでいると日本でのセミナーになかなか行けないため、興味のあるセミナーには「 お金は払うからセミナーを録音して送ってもらえませんか? 」と主催者にお願いをしているのです。
主催者の方によってはダメと言われますが、それはそれで仕方がない。それよりも何故、ほとんどの人はそういうトライをしてみないのかと。大切なのは、その発想力と行動力だと思います。
そうやって、目の前のチャンスを1つずつモノにしていくことで、人生は大きく変わっていくのだと思います。
