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店舗・ビル投資をやろうとしている人に覚えておいて欲しいこと。僕がレコード店を閉める頃のブログ公開。

広田健太郎さん_画像 第72話

夏頃には出したい僕の本の原稿を書くのに、昔自分が書いた文章を整理していたら、10年以上前のレコード店時代のブログが出てきました。渋谷店を閉め不動産業に参入する直前の頃のブログです。

読んでいて当時を思い出して少し苦しくなりましたが、お店をやっている人の気持ちってこんな感じなんだということを知ってもらいたいので、今回、少し紹介します。

僕が健美家で店舗・ビル投資コラムを書いて3年が経過しました。これまで、色々な方から店舗を買った、買ってみたいという声を聞きました。

そこで思うのは、利回りやキャッシュフローしか見えない投資家や大家さんにはなって欲しくないということです。そんな人たちを増やすために、毎回魂を込めて自分がやってきたことを書いているわけじゃないんです。

そうではなくて、例えばテナントオーナーさんがお金の問題、人の問題、健康の問題などで大変な時に、少しでも状況を理解して寄り添ってあげられる投資家になって欲しいと思うのです。

もちろん、投資家だって自分の大切なお金を投資しているのだから、数字にこだわるのは当然です。でも、お店をやっている人は、お金プラス、家族の人生、生活、時間、夢、全てをかけて一生懸命お店をやっています。そして長い間、商売をしていれば良い時も悪い時もあるのです。

では、少し長いですが2007年当時のブログを読んでください。こんな文章を書いていたのは忘れていたけれど、結構いい内容だと思います。


■ 2007年11月に書いた僕がレコード店を閉める頃のブログ

高崎の倉庫の鍵も無事に返却し、12月5日の宅建合格発表まで比較的、時間の拘束はないので今までの整理とこれからの準備をしています。
今まで店舗は何度も移転してきました。高崎店は7年で3回、渋谷店は5年で2回。異常なペースだったと思います。



特に渋谷店は最初は宇田川町のレコード村から離れた雑居ビルの一室からひっそりと始め、センター街のビルの一室で人気店となり、最後はレコード村の中心地での出店。
引越しのたびにお金をすごい使ったけれど、常により上を目指して移転しました。

色々な仮説を立てその結果を実感するためとはいえ、かなり高い実験代でした。しかし、それでも身を持ってマーケティング・集客など勉強する必要がありました。
計5回の移転で契約金だけでもトータル1,000万以上僕の稼ぎを注ぎ込んできました。ビジネス的には決して上手いやり方ではなかったと思います。

しかし、あくまで自分で様々な感情を実感する必要がありました。
上手くいったこと、上手くいかなかったこと。喜び、悲しみ、嬉しさ、悔しさ。
自分のお金を使うことで、色々な感情を心の底から実感する必要がありました。

特に、今年はじめの渋谷店の閉店、そして先月末の高崎の倉庫を閉めることは特別な悔しさがありました。音楽ビジネスをこのままやり続けるならば閉める必要のなかったものだったからです。

倉庫は最初は店舗用として契約したので内装だけで300万、渋谷店は500万を使いどちらも銀行にお金を借りることなく自分のお金を使いました。
特に渋谷店は賃貸契約金を合わせるとお金が足りずに、妻と2人で1週間ほとんど寝ないで働き200万ほどの現金を作りました。

プライベートなことですが妻には、成功するまで結婚式は待って欲しいと言いました。婚約指輪も結婚指輪もあげていません。
中途半端な結婚式をするつもりはないし、中途半端な指輪をあげるつもりもないのでそのお金があるなら今はお店に投資したいと言い続けてきました。
そしてあとで、スゲエのあげるから待ってて欲しいと。

それに今からすると自分でも信じられない感覚ですが、本当に当時は1日でさえも仕事を休めず休まず、結婚式の準備等にかかる時間など仕事以外に時間を使うなんてとんでもないと思っていました。

お店をやめると決めたその日まで自分たちの全てを投資してきました。そんな色々な思い入れのあるお店、倉庫を次の人生のチャレンジのために閉めました。
中途半端な気持ちでレコード屋さんをしていたわけではなかったので、心から悔しく思いますが次へのチャレンジのためには必要なことでした。



渋谷店を閉める時はお店を閉めるということを正直あきらめ切れず、店長に行ってもらって現地で工事業者と撤退作業をしてもらおうと前日の夜までそう考えていました。

なぜならその光景を見ることは僕にとってあまりに辛く苦しく、最後の瞬間を見届けるなんてとてもできるわけがないという心理状態でした。
しかし僕は当日、何故か分からないが渋谷まで行きました。

当日、世界バリバリバリューにも出演したデイトナ・インターナショナルの鹿島研さんに東京に来ていますと連絡をしたところ、お昼でも一緒に食べるかと言ってもらいました。

僕が今一番の目標にしている社長さんなんですが、この方からの一言で「 最後に渋谷に来て良かった 」と思えました。

「 実は今日来たくなかったんです。悔しくてしかたがなくて最後を見たくなかったんです。」

「 いや、そういうのはすげえ大事だ。最後の光景を目に良く焼き付けて一生忘れるな。」

そんなようなことを言ってもらいました。
渋谷店を閉めるときにそんな言葉を頂いていたので今回の倉庫を閉める時も、約3日間の撤退作業をしている間、常に自分の心に問いかけ強く誓い続けていました。

「 この決断を死んでも無駄にはしない 」

自分の人生を賭けたお店や倉庫を閉めることは辛かったですが、こういう経験をしたことでこれから不動産業に入って入居者の気持ちが分かる人間になれるんじゃないかと思います。」




■ お店をしたことがない投資家がテナントさんにできること

お店を閉めるって、お店をしたことがない人にはわからない感情だと思いますが、せめて店舗投資をするなら、そのテナントのオーナーたちへ最大限の敬意を払ってもらいたいと思います。

資本主義社会の中で仕方ないとはいえ、現場で汗と涙を流して働いているテナントオーナーに対して、お金のことしか考えていない人が「 儲かるから 」と店舗投資をすることが、僕は感情として納得できないのです。

例えば、契約で決まっているからと困っている相手に更新料を請求するとか、退去の時は必要以上に原状回復をするとか、「 必要ねえじゃん、敷金全部返してやれよ 」と僕は思っています。

こんなネットで何でも買える時代に、そして大手チェーン店が日本中にありふれている中で、個人でお店を続けるって本当に大変なことです。

投資家だって自分のお金を使っているわけなので、安全地帯にいるとは言いません。それでも、できる範囲でいいので、残置物OKにする、お客さんを紹介する、お店に頻繁に通うなど、お店のオーナーさんを応援して欲しいと思うのです。

もちろん、変な入居者もいっぱいいます。僕だって、感情を込めて付き合って、悲しい思いや痛い思いをすることだってゼロじゃありませんでした…。

それでも、自分の大切な不動産を貸すと決めた相手なんですから、もう少し人間的な付き合いをしてもいいんじゃないの? お金ばっかり見ないで自分の店舗を借りてくれてがんばっているオーナーさんのことももっと見ようよ、と僕は言いたいのです。

今はただでさえ生きるのに難しい時代だっていうことは僕もわかっています。誰にとってもお金はすごく大切です。でも、特に投資家の方は自分のお金のことしか考えていない人が多すぎると思っています。

僕は上記に書いたような辛い思いをして、自分で店舗を閉めた経験をしています。一方、その辺の経験がない人が、僕のコラムを読んで店舗やビル投資は儲かるっていうだけで始められてしまうと困るのです。



おかしな大家が増えることになったら、僕は切ないのです。ですから、店舗を始める人にはその辺もぜひ意識して欲しいなと思います。

実際に僕は当時のブログで、「 こういう経験をしたことで、これから不動産業に入ったら、入居者の気持ちが分かる人間になれるんじゃないか 」と書いていました。

テナントさんのことを、金銭的にも精神的にもできる限り考えながらオーナーとして対応するというのが、僕が店舗投資をしている上で一番心掛けていることです。

ネットやAIが加速して、このままではドンドン店舗がなくなっていく時代に向かいつつあります。でも、いい大家が増えれば、もっと店舗も増えていくかもしれません。

自分の住んでいる町がチェーン店だらけで個人のお店がなくなってしまったら、どんなにつまらない町になるだろう・・・。そう思いませんか?

だから、僕のコラムを読んで店舗をやろうとしている人は、マネーばかり追わずにそのへんも忘れないように、よろしく頼みます。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 広田健太郎(ひろたけんたろう)さん

hirotasan

不動産投資家
マレーシア・ペナン島在住

ツイッター
https://twitter.com/kentarohirota

ブログ
walk on the blue ocean.

■ 経歴

□1975年
群馬県高崎市に生まれる

□1997年
早稲田大学スポーツ科学部卒業(サッカー部所属)

□1998年
シンガポールプロサッカーリーグDIVISION1でプレイ

□1999年
個人事業主として「サファリレコード」創業

□2005年
結婚
父親のすすめで1棟目のビルを購入

□2008年
レコード店を閉め、父親の不動産会社へ入るも2カ月で退社

□2009年
宅建免許取得

□2017年 マレーシア・ペナン島に移住

□2018年
宅建免許返納

■ 所有物件

□2005年
11月:商業ビル購入(4テナント)20%

□2011年
3月:商業ビル購入(3テナント、1住居)売却済

□2012年
7月:商業ビル購入(4テナント、1住居)26%
9月:商業ビル購入(3テナント)28%
9月:中古戸建購入(売却済)

□2013年
3月:商業ビル購入(売却済)
6月:区分マンション購入(売却済)
9月:自宅近くの中古戸建購入
10月:土地購入⇒コインパーキング(23台)
12月:中古戸建店舗購入(売却済)
12月:自宅隣の中古戸建購入

□2014年
3月:商業ビル購入(2テナント) 20%
7月:商業ビル購入(売却済)br /> 10月:商業ビル購入(2テナント)32%

□2015年
3月:中古戸建店舗購入(売却済)
3月:土地購入⇒コインパーキング(35台)
6月:土地購入⇒コインパーキング(5台)
10月:転売用土地購入(売却済)
11月:自宅近くの中古戸建購入

□2016年 4月:店舗購入
5月:牢屋ビル購入(売却済)
8月:店舗購入

□2017年
3月:全空ビル購入
8月:ロードサイド店舗購入
10月:駅近ビジネスホテル隣の店舗購入
10月:上記店舗向かいのビル購入

2018年現在の家賃年収約5,400万円

月に5〜10日、一日に数時間働く狩猟型の生活を満喫している

不動産投資を始めるきっかけや初期の苦労については大家列伝(前編・後編)を参照ください。

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