相続の財産と債務のどちらが多いかわからないときは、どのようにしたら良いのでしょうか。
限定承認という方法があります。
1. 限定承認とはどのようなものか。
相続を受けた人が、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐという方法です。この方法は、マイナスの財産 ( 借金 ) の金額がプラスの財産より明らかに多い場合や、わかっていない借金が残っている可能性がある場合などに有効です。
いざ、相続をするとなっても、プラスの財産とマイナスの財産と、どちらのほうが多いのかわからないということは十分ありえます。後になってから多額の借金が見つかり、プラスの財産よりマイナスの財産のほうが多い場合もあります。
しかし、限定承認をしていれば、相続したプラスの財産より多いマイナスの財産の部分は返さなくてもかまわないのです。また、結果的にマイナスの財産よりプラスの財産のほうが多かったとしても、財産はそのまま引き継げます。ですから民法上は、かなり便利な制度といえます。
2. 限定承認の手続き
●裁判所へ申述
限定承認を受ける場合には、相続人全員が、自己のために相続の開始があったことを知った日から、3ヶ月以内に財産...この記事は会員限定です。
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