最近はリアルセミナーも増え、また日本全国に
それもそのはず、コロナ禍以前の2019年の同時期に比較すると、すでに来日者数が65.8%までに回復をみせているそうです( JNTO 日本政府観光局発表 )。
そりゃーコロナで閑散とした街を見ていた私たちの目からすれば、「 うぉ! 外国人多いわ〜 」という感覚になるわけです。
多くの大家さん方と交わる機会が増えた事で、インプットの機会も多くなりました。そんな中で感じるのは、「 行動している人は上手くいってるな〜 」という事実です。
皆さんもご存じのとおり、今の不動産マーケットは、「 高くて買えない 」「 融資が付かない 」と言われ続けて早や数年なワケですが、継続して買えている人は淡々と買い増しております。
買うことイコール成功といいたいわけではありません。実は、このごろ、よく思うのです。「 買うことは大事だよ。だけどこのまま、既存の賃貸業1本を続けていくだけで大丈夫なのか? 」と。
日本の人口は2004年に既にピーク( 人口12,784万人 )を迎え、今から7年後の2030年には人口11,522万人にまで減少。しかもその人口の31%は65歳以上の高齢者となります。
更に2050年には人口が1億人を切り、9,515万人にまで減少( オレ、ギリ生きてるかな? )。そして、2100年( オレはもう死んでるな・・・ )には、なんと!
最大でも6,407万人、一番少ない予測では3,770万人(!?)、にまで人口が減ってしまうというのです。

ちなみに、明治維新の時の人口は3,300万人なんですってよ!奥様っ!(;・∀・)
そんな世界で「 住宅を貸すこと 」を生業にして、我々は生きて行けるの?
う〜〜〜〜〜ん・・・
賃貸業、厳しいよねぇぇ〜(;´Д`)
そこに危機感を抱いたかどうかは別として、不動産賃貸業をコアにしつつも、ただ単に「 住居 」を貸すだけではない「 大家さん 」が、日本の各所にいらっしゃいます。
という事で、今回は私が注目している「 住居 」を貸す事から少し進んだ「 攻撃的大家業 」をされている方の事例を、いくつかご紹介したいと思います。
■ 亜流の旗手と言えばコレ!宿泊事業ってどうなのよ?
冒頭でも書きましたが、街に観光客の方がメチャメチャ増えた印象があります。
もともと日本は「 四季折々の自然が楽しめて、食事が美味しくて、治安もよくて、人が親切で 」というパーフェクトな旅行先であったワケです。( そこに近年の円安も加わって海外からの魅力度さらにアップ! )
そんな流れを見据えた我々賃貸事業者が「 AirBnB 」などを利用して闇民泊を開始( 汗 )したのが2015年ごろのこと。
当初は決められた行政区内での「 特区民泊 」と、旧来の旅館業法内での「 旅館・ホテル 」の二択だった訳ですが、それ以外の闇営業も( が )多く、その事がTVや週刊誌でも度々問題提起されておりました。
そして、2017年頃から、「 オリンピック時の都内ホテルが足らん問題 」が勃発し、「 住宅宿泊事業法 」の立法へと繋がって行ったわけです( 全く使えないシステムになりましたが・・・ )
さて、そんなこんなで我々賃貸事業者も前のめりに「 宿泊 」へと比重を移して行ったのですが、ご存じの通り、そこにコロナという痛打を見舞われ、多くの皆さまが血涙を流しました。
しかし!皆さんご安心下さい!
宿泊事業は絶対に復活します!!!!!
なぜならば、日本政府は「 観光 」を重要な収益源として「 世界経済の荒波を生きていく 」と明言し、粛々と準備を進めているからです。
平成18年12月に議員立法として「 観光立国基本法 」を立法( 平成19年度よりすでに施行 )、この2023年3月31日には「 観光立国推進基本計画 」が閣議決定しました。
「 持続可能な観光 」「 消費額拡大 」「 地方誘客促進 」の3つをキーワードを掲げ、政府一丸、官民一体となって着実に実施していく事を明言しております。
国交省HP:https://www.mlit.go.jp/kankocho/kankorikkoku/index.html
ですので、我々「 箱 」を所有している賃貸事業者も、その能力の一端でも宿泊に切り替えていく事が重要となるのではないかと思っております。
ただし!現状では旅館業に対する新規の銀行融資は厳しい状況にあります。この流れはどこかで「 ガバッ! 」と切り替わると思いますが、現状では現有する箱でのみ、宿泊を検討できるという事を覚えておいてください。
■ 宿泊に比べれば手間が少ないシェアハウス
しかし、中には、「 いや、本気で旅館業とかの事業をするまでの覚悟はないんだよね〜 (;´Д`) 」という皆様も、実は少なくないでしょう。そんな方には、その中間を目指すという方法もあります。
例えば、私も経営している「 シェアハウス 」は、上手く運営するためには通常の住居よりは事業に近い感覚での経営が求められますが、宿泊に比べれば手間はずっと少ない印象です。
そもそもシェアハウス向きのエリアか? 建物は再建可か不可か? 土地は所有権か借地権か? なども関わってきますので、全ての物件で応用できる物ではありませんが、面白い選択肢ではあると思います。
■ 人生や趣味を共に出来る仲間と出会える賃貸コミュニティ
また、宿泊を離れた所では、「 仕事やコミュニティを内包するレジデンス 」もかなり増えてきた印象があります。ハッキリと言い切りましょう。コレ、最強です!
ヒトコトで書いてしまうと、そこではただ「 住居を貸す 」という事に留まらず、「 仕事や人生や趣味を共に出来る仲間との時間 」を提供することまでやってしまいます。
私の友人で、その旗手だと勝手に思っている建築家兼不動産投資家の進藤 強センセーがいます。業界では「 変態建築家 」として有名です( 変態とは変態的に腕が良いと言う意味。たぶんw )
参照:「 天才? 変態? の一級建築士と不動産談義 」
進藤さんが手がけているレジが正にそれで、入居者さんが住宅内でパン屋を開業したりコーヒーショップを開業したり、日替わりのバーを経営したり出来てしまうのです(゚∀゚)

いつも賑わっている進藤センセーの賃貸。左にはカレー屋さんが入ってます

みんな楽しそうな日替わりバー
■ 存在自体が人を集める沢田マンション
また、「 建物そのものの希少性 」がコミュニティを産む場合もあります。
皆さんは高知県に現存する「 沢田マンション 」というRC建築はご存知でしょうか? 地下1階地上4階、60所帯あまりが生活する堂々たるマンションです。
こちらのマンションはなんと!
ご夫婦二人の手作り、DIYマンションなのです・・・(;´Д`)
参照:沢田マンションを紹介した外部記事
今回、セミナーの為に高知を訪れた際にお邪魔しましたが、訪れてみて驚きの連続でした!

このマンションがなんと手作り〜!(@_@;)
沢田マンションは、その造形も相まって、「 世にも珍しい手作りマンションに住みたい! 」という「 愛好家 」もいらっしゃり、ただ存在をしているだけで人の集まるマンションとなっているのです。
ワークやコミュニティを内包する賃貸。
存在自体が人を集める賃貸。
右肩下がりに人口が下がって行く日本の未来にあっては、このような希少性ある賃貸物件が地域の中で異彩を放ちつつ、生き残っていくのではないでしょうか?
■やっぱりバランスが大事
アレコレ書きましたが、実は私は今回のコロナ禍において「 やっぱレジデンス強し! 」の感を強く抱きましたのも事実です。
「 事業系への一辺倒は危険 」であることは短期( といってもコロナは3年ありました )で考えればすでに経験しましたので、「 賃貸ハイブリッド化 」は自社の経営状況を注視しつつ、比率のバランスをとって行くのが良いかなと考えております。
よしゆき今回の格言
「 賃貸業は斜陽産業ということを認識すること。その上で、賃貸事業者として何が出来るのかをしっかりと模索していこう!ただアパート・マンションを買うだけではダメ!絶対! 」