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3度の自己破産の危機を乗り越えて思うこと

加藤隆さん_画像 第96話

先月末くらいから、「 不動産向け融資、バブル期並み=金融庁、地銀の監視強化 」なんて記事を見かけるようになりました。この流れで私が思い出すのは、もう20年以上前になる、「 バブル崩壊 」の時の苦しみです。

このコラムでも、何度も当時の大変さを振り返ってきました。できるだけ前向きに捉え、さらっと書くようにしていますが、自分にとっては本当に地獄のような苦しみでした。一歩間違えば、自己破産という状況に陥りました。

このときだけではありません。私は自己破産の危機を過去3回、経験したことがあります。「 大げさに書いているのでは? 」と思われるかもしれませんが、当時は本当にピンチでした。

不思議なことに、私の場合、トラブルは冬場に集中して起こっています。今日は、自分の気持ちを引き締める意味でも、過去3回の危機を振り返って見たいと思います。

第1の危機は平成バブル崩壊時です。バブル前から購入していた区分マンション、( 東長崎1,210万円、上北沢1,680万円、博多810万円、千歳烏山2,000万円、初台2,480万円 )が、バブル崩壊により、大暴落!!

資産価値は、実質ほとんどゼロになってしまいました。物件価格の90%〜95%の借入金が残っており、実質、債務超過です。

毎月の給料から持ち出しを続ける状況が続き、その後、なんとかキャッシュフローの出る物件を買って立ち直ろうと、1992年、札幌のワンルームマンションを買おうとしたのですが、銀行から融資を断られてしまいました。

今まで、「 資産 」だと思って買い進めていた区分マンションは、実は、「 不良死産 」だった・・・。この時のショックは計り知れません。

そこからが大変でした。貯めていたお金を不動産経営に回したり、ノンバンク、カード会社から借り入れをしたり、現金購入したり、返済を進めたり・・・。

徐々に、キャッシュフロー・収支・財務内容を改善させていき、やっとこさで、債務超過「 マイナス 」から、「 ゼロ 」に、そして、「 プラス 」に持ち直しました。

もちろん、本業も収入も増やせるようマジメに働きました。このとき、本業が傾いたりしたら、即アウトだったと思います。サラリーマンの仕事は好きでもありませんが、毎月、給料をくれることのありがたみを感じました。

その後、なんとか、金融機関からの融資受けができるようになりました。しかし、それには、かなりの年月を費やしました。

第2の危機は、2005年に世間を騒がした「 耐震偽装事件 」です。博多駅そばと、名古屋駅そばで土地から購入し、新築したアパートですが、その売買・設計・建築・管理の不動産会社が「 耐震偽装事件 」の当該会社でした。

ニュースを見ていた妻に、「 あの会社も関係しているみたいだけど、あなたのアパート、大丈夫なの? 」と言われ、この事実を知った時は、体中から血の気が引きました。

最悪、入居者の方には退去費用・引越費用を支払って引っ越してもらい、建物は取り壊し、建直しということになります。アパートはそれぞれ、約6千万円( 土地3千万円・建物3千万円 )で新築した直後で、ローンはほとんど残っています。

建物の価値がゼロになれば、6千万円の債務超過に陥ります。建直しのお金もないので、受け取り家賃はゼロ。そうなれば、自己破産です。当該設計・施工・販売・管理不動産会社も倒産するかもしれません。

唯一の救いは、ノンリコース( 不遡及型 )ローンだったこと。自己資金・支払済みローンはあきらめますが、物件を放棄すれば、残存ローンは免れることが可能という仕組みです。

結果的には、当該物件は耐震偽装の対象外で問題はなく、不動産会社も事業を継続しています。他の耐震偽装問題の2社は倒産しましたが、そのおかげで相当大変な目に遭った方は多いはずです。

第3の危機は、名古屋駅近くのアパートで起きた練炭ガス自殺事件です。これまでにも書いてきたように、私は過去に区分所有マンションでの不自然死事件と首吊り自殺事件を経験しています。

それらは1室だけの問題ですが、今回は、一棟物全体での問題です。

この時は、正月明け早々、名古屋の消防署から電話があり、アパートの一室で練炭ガス自殺を図っている者がおり、他の住民も一酸化炭素ガス中毒で危ないから、至急、鍵を開けてと依頼を受けました。

消防車・救急車・パトカー・ガス会社等が駆けつけ、大騒ぎです。鍵は管理会社が持っているため、私の手元にはありません。それなのに、管理会社は正月休みでなかなか捕まらず、私も東京ですから、すぐ駆けつけるわけにもいきません。

やっとこそさで賃貸管理会社が捕まり、アパートの鍵を開けて貰いましたが、残念ながら、自殺を図った方は死亡。不幸中の幸いで、他の住人の方は7室の方が外出中で、在室していた1室の方も無事でした。

このときも、体中から血の気が引きました。一棟物ですと、最悪、全室退去もありえます。そうなれば、破綻です。結果的に、当該部屋は重要事項告知義務が発生し、家賃は半額になりましたが、他の部屋への影響はありませんでした。

マスコミが騒ぎ立てて、建物がテレビに映ったりしたら、全員退去の可能性もあったと思います。時々、アパートで事件などが起きてテレビに建物が映ると、オーナーさんの気持ちを考えて胸が痛くなります。

私はこうして、3回もの自己破産の危機を乗り越え、なんとか今に至ります。不動産投資はいい話ばかりが話題に上りがちですが、その裏側にはこうしたリスクも間違いなく存在しているのです。

ちょっとくらい退去が続いても、クレームの電話を受けても、リフォームの出費が予想より高くなってしまっても、そのくらいのことはいくらでもカバーできます。

私から見たら、無事にアパート経営ができていることは決して当たり前のことではありません。自己破産の危機を経験してからは、「 今日も何もなくてよかった。ありがたいことだ 」と感じながら生きています。

最近は、ローンが完済した物件も増えているので、前よりは安心して賃貸経営ができるようになりました。でも、今後も油断せず、リスク軽減に努めていこうと思っています。

【 まとめ 】
バブル崩壊、耐震偽装事件、一棟物での自殺事件等、一歩間違えれば、自己破産の危機になることもあり得ます。資金繰り・収支・財務内容等には余裕を持たせる、建物施工会社・審査機関・建物等はきちんとチェックする、入居者選定・損害保険付保等、リスク軽減策はきちんと取っておきましょう。



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プロフィール

■ 加藤隆さん

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バブル崩壊を生き抜いた現役最古参のサラリーマン大家さん。所有物件100戸、実践的・総合コンサルティング系マルチタイプ投資家。不動産経営を通じ、サラリーマンの経済的・時間的・精神的自立を提唱する。

■ 所有物件

100戸(区分所有マンション:21戸、アパート:40戸、マンション36戸、一戸建て:3戸)
地域は東京13戸、博多10戸、札幌14戸、名古屋25戸、京都36戸、小樽2戸

第1期:バブル期前〜バブル期(1986年12月〜1989年3月)
M社時代・・・(区分所有マンション:東京4戸、博多1戸)

第2期:バブル崩壊後(1992年7月〜1994年2月)
A社時代・・・(区分所有マンション:札幌6戸)

第3期:バブル崩壊後(1994年1月〜9月)
SU社時代・・・(区分所有マンション:東京2戸)

第4期:バブル崩壊後(2000年8月〜2003年9月)
B社時代・・・(区分所有マンション:札幌8戸)

第5期:ミニバブル期前(2005年6月〜9月)
SI社時代・・・(アパート:博多9戸、名古屋9戸)

第6期:ミニバブル崩壊後(2008年5月)
SU社時代・・・(一戸建て:東京1戸)(自宅)

第7期:ミニバブル崩壊後(2010年3月)
I社時代・・・(アパート:名古屋8戸)

第8期:アベノミクス(2013年6、12月)
P社時代・・・(アパート:名古屋8戸、東京6戸、マンション:京都36戸)

第9期:アベノミクス(2015年4月)
Y社時代・・・(一戸建て:小樽2戸)

■所有資格

行政書士、宅地建物取引士、甲種防火管理者、管理業務主任者、マンション管理士、AFP(Affiliated Financial Planner)、2級FP技能士、システム監査技術者等

■主な著書

「サラリーマンだからこそ『節税大家さん』で儲けなさい!」(東洋経済新報社)

加藤隆
「サラリーマン大家さん お金の借り方テクニック」(東洋経済新報社)

加藤隆

「不動産投資で地獄を見た人の怖い話」(ぱる出版)

加藤隆

「サラリーマンショック」知らずの賢い資産の築き方」(ごま書房新社)

加藤隆

「実例から学ぶ 不動産投資でお金を残す123のコツ -修羅場を切り抜けた大家歴26年の体験より」(ごま書房新社)

加藤隆

「インディペンデント・サラリーマン入門 資産1億円なんて簡単」(青志社)

加藤隆

「アベノミクスで生き残るサラリーマンの条件 [Kindle版]」(オープンアップス)

加藤隆

「会社を辞めずに経済的自由を手に入れる方法 〜株やFXよりも効率的に資産を増やすマンション・不動産投資術〜」(Tens Apps)(App Store)

加藤隆

■主な講演

全国賃貸住宅フェア:「人には言えないサラリーマン家主が体験した不動産投資のコワ〜〜イ話5連発」(東京3回・大阪・名古屋・博多)(全国賃貸住宅新聞社)

大家スクール:「節税バージョン」 「ど素人のための不動産投資 お金の借り方テクニック!」「現在の成功とこれまでの失敗 失敗談に学ぶリスク・マネージメント」「区分所有マンション」「マンション投資」「アパート投資」「アベノミクスで生き残る!サラリーマンだからできる投資手法とは?!」「区分マンション・中古一棟投資」「不動産経営に関する考え・投資歴(何故物件を購入し続けるのか)、不動産購入・経営テクニック、今後の展望等」(東京・名古屋・仙台)(インベスターズ)

アパート投資の王道・オンリーワン勉強会:「不動産経営に欠かせないトラブルを事前に回避するための対処法」「サラリーマンだからこそ『節税大家さん』で儲けなさい!」「資産1億円なんて簡単 インディペンデント・サラリーマン入門」

サラリーマンの僕が聴きたかった不動産セミナー:「不動産経営事始め」「サラリーマンのままで奴隷にならずに自立する方法」

ごま書房新社:「サラリーマンショック知らずの賢い資産の築き方」

コスモスイニシア:「不動産投資で地獄を体験したから話せるリスク回避と収益アップ策」

ウイングエステート:「不動産投資で地獄を見た人の怖い話」「3つの自由を手に入れるインディペンデントサラリーマンになるために」「アベノミクスで生き残るサラリーマンの条件」 「サラリーマンだからこそできる確定申告による節税」「サラリーマン大家さん お金の借り方テクニック」

健美家:「サラリーマン不動産投資の地獄防止策(25年間の体験談付き)」(ダブル加藤隆コラボセミナー)

清陽通商梶F「不動産投資で地獄を見た人の怖い話〜リスク回避と収益アップ策」

潟Oローバル管理:「加藤隆が語る 【不動産投資で地獄を見た人の怖い話】」、「加藤隆が語る【サラリーマン必見!節税大家さんで儲けなさい!】」「融資を引っ張るテクニック」

千葉大家の会:「インディペンデントサラリーマン大家」

鰍ひこ:「サラリーマン大家さん 融資を引っ張るテクニック」

                  

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